暗号資産交換業者の冬の時代は続く、ストック型のサービスって何?(22/11/1)

ビットコインは300万円の水準での横ばいが続いており、慌ただしく価格差を狙いに行く投資家からすると物足りない地合いとなっている。

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暗号資産交換業者の冬の時代は続く、ストック型のサービスって何?(22/11/1)

暗号資産交換業者の冬の時代は続く、ストック型のサービスって何?

ビットコインは300万円の水準での横ばいが続いており、慌ただしく価格差を狙いに行く投資家からすると物足りない地合いとなっている。5月に暗号資産関連企業の先行き不透明感から暗号資産全体の時価総額は1兆ドルを割り込んだが、現在も、時価総額は1兆ドル前後での横ばい推移と投資資金が戻ってくるような雰囲気は感じられない(Coin Market Cap)。

先日、国内暗号資産交換業を手掛ける人たちと会食する機会があった際、「交換所を運営するだけでは収益面で話にならない」といったボヤキが多く聞かれた。

交換所の業績は厳しい状況続く

国内の暗号資産交換業のライセンスを保有している企業のほとんどは、ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産の取引所を運営している。上限2倍のレバレッジ取引や、交換所が相手方となった販売所取引を行っている交換所も多いが、各社どこも苦しい台所状況のようだ。基本的に、交換所は取引手数料が大きな収入源となっていることから、取引量が増加しないことには収益は期待できない。2000年以前、ネット証券が力を持ち始める前の証券会社に非常に似ている。売買が活況とならない限り暗号資産交換業者は赤字となる一方、大商いとなった際には莫大な売買手数料が転がり込むという体質だ。この大商いは近年、2017年から18年と2020年から21年の2回あった。板取引、販売所取引、レバレッジ取引で月間数十億円稼ぐ交換所がざらにあったが、2021年の年末辺りから各交換所の収益は急降下し、目下真っ赤っかな状況に陥っている。

現在、暗号資産全体の時価総額は1兆ドル前後と2021年11月のピーク時比較で3分の1である。米国の金融引き締め観測が高まる前のジャブついた過剰流動性相場が、これから数年で戻ることがないことぐらい、市場関係者の誰もがわかっている。むしろ、ロシアによるウクライナ侵攻に伴う世界的なインフレ加速、春以降の暗号資産関連企業の信用不安などを考慮すると、暗号資産市場はまだもっているほうかもしれない。

ストック型のサービスとは何ぞや?

話を冒頭の話題に戻すが、交換業者のスタッフから「証券会社のようにフロー型からストック型に変えないといけない」という意見があった。これは、2000年以降、証券会社が相場頼みの売買手数料中心の収益体質ではなく、残高が積み上がると信託手数料などが積み上がっていく投資信託やラップ口座中心の収益体質に変わっていたことを指している。

では、国内で展開する暗号資産交換業者のストック型ビジネスとは一体どういったものなのだろうか?関係者からは、「NFT(非代替性トークン)?」といった声があがっていたが、Web3の旗手としてNFTは魅力ある存在ではあるが、NFTで先を走るコインチェックの決算を見る限り、収益の柱となるにはまだ早い気がする。むしろ「レンディング」「ステーキング」のほうが安定収益化は果たせそうな気はするが、レンディング・ステーキングともにまとまった玉(暗号資産の自己ポジション)の確保や、運用先を考えないといけないなど抱き合わせのビジネススタイルだ。そして、自己ポジションを膨らますことに伴い、自己資本規制に引っかかってしまうようなビジネススタイルは心もとない。

結局のところ、各暗号資産交換業者はストック型のビジネスを模索中といったところのようだ。証券会社が何十年もかけてフロー型から、ストック型ビジネスに転換したことを考えると、暗号資産交換業者は、まず暗号資産もしくはブロックチェーンを用いた新しいサービスを考える必要がある。どのようなサービスがストック型となり、新たな収益源となるのか、筆者の頭脳レベルではまるで見当がつかないが・・・。

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