暗号資産週報「FTX問題でビットコイン急落」(11月第2週)

6月安値を割り込んだことで、テクニカルには2020年安値までターゲットらしいターゲットがありません。

暗号資産週報「FTX問題でビットコイン急落」(11月第2週)

今週の暗号資産レンジ

時価総額が大きい3つの暗号資産の週間レンジを示しています。始値は日曜東京午前9時、高値・安値は始値から金曜始値までのレンジのため、それ以降日曜午前9時までのレンジは含まれていません。なお、各レートとも特定業者のレートは示さず対ドルでの気配値となっていることにご留意ください。

今週の暗号資産レンジ

Crypto Index=暗号資産インデックスの詳細は、トップページのサイト右側メニューの「暗号資産分析情報」から「暗号資産インデックス」をクリックしてご覧ください。算出の基準日は2017年9月1日です。また「到達確率チャート」も併せてご利用いただけます。

今週の暗号資産レンジ 2枚目の画像

チャート(上段から上記表の順番)は、到達確率チャートと同じ1時間足・週7日のチャートです。上記レンジに含まれていない前週金曜9時~日曜午前9時の2日間もチャートには表示されています。

今週の振り返りと来週の見通し

今週もドル建てビットコイン(BTC/USD)について、前回執筆時点以降の値動きを振り返りつつ、今後の見通しについて純粋にテクニカルな観点から分析を加えます。使用チャートは、ドル円とユーロの週報で使っているものと同じものです。
このチャートは、ローソク足の足型をそのままに陰陽の着色のみを平均足と同様とすることで、短期的な方向性(白=上昇、黒=下降)を見やすくした独自チャートとなっています。また、一目均衡表を併せて表示することで上下のチャートポイントもわかりやすく示しました。

今週の振り返り(週足)

今週の振り返り(週足)

今週のビットコインは、FTXショックで年初来安値を更新する動きとなりましたので、週足で長期的な動きを確認しておきましょう。
6月安値を割り込んだことで、テクニカルには2020年安値までターゲットらしいターゲットがありません。2020年安値と史上最高値との78.6%(61.8%の平方根)押しも下抜けてきたことから、大台15000ドル、10000ドルといった節目が意識される程度です。長期的な78.6%はある程度の誤差は見込んでも良いので、もし現在の水準で下げ止まればという見方も出来なくはないのですが、下げた理由が理由だけにここから反転上昇とは行かないのではないかと思われます。

ここからの見通し(日足)

ここからの見通し(日足)

日足チャートで見ると、年初来安値(赤の太い水平線)から10月安値にかけてが上側でレジスタンスとなりやすい水準です、年初来安値は近すぎるため10月安値18126ドルが参考となりそうです。
いっぽう下値については週足チャートで見た通りで目立ったサポートは何もありませんので、節目15000ドルが次の目途ということになるでしょう。これらを参考にしても、なかなか悩ましいのですが、来週は15000ドルをサポートに、18200ドルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

今週の主なトピックス

今週の暗号資産関連のニュースの中から、筆者が気になった内容をコメントともに「主なトピックス」として毎週2本取り上げていきます。記事によっては前回執筆日前のトピックスを取り上げることもあります。

取り上げた元記事を確認できるように、ピックアップするソースを日経新聞に絞っています。日経新聞の朝刊と電子版の別と日時を併記してありますので、ご自身の目でお読みいただくと良いと思います。

今週の主なトピックス

*筆者コメント
今週はFTX関連のニュース一色でしたので、FTX関連の記事を2本取り上げます。
暗号資産交換業者大手のFTXが資金繰りに行き詰まり、ビットコインが急落する動きとなりました。これは同社が発行するトークンFTTが急落したことで、テラが暴落した時のイメージが思い起こされ、同社の顧客の多くが資金引き出しに殺到したことがきっかけでした。
このニュースを受けビットコインも急落していましたが、世界最大の取引所であるバイナンスが救済買収するという話で多少の安心感が出た一方で、この合意に拘束力は無くいつでも撤退可能とバイナンスのCEOが発言したことから仮想通貨市場の急落は止まらず、8日時点で20000ドルの大台から17000ドル台まで急落を見せました。そして、この救済買収の話はCEOの発言通り撤退となったことが、次のトピックスの記事です。

今週の主なトピックス 2枚目の画像

*筆者コメント
その後バイナンスはデューデリの結果手に負えないと買収方針を撤回したことで、混乱はさらに広がり、ビットコインは15611ドルへと急落します。
今回のビットコイン急落の背景となった出来事にはFTXの経営行き詰まりというだけでなく、同社CEOの個人会社が絡んでいたことや、その裏付けにトークンが使われていたことなど、一歩歯車が逆回転し始めると連鎖して一気におかしくなる可能性があったわけですが、FTXに絡んだ企業の損失処理が今後進んでいくでしょうし、今後の展開次第ではFTXの破綻廃業という可能性もあります。
ゲンスラー米SEC委員長はトークンについては有価証券と同じであることや、一部の暗号資産に対して規制を強化する話が出ている中で、新たな問題が発生したことで、米国だけでなく主要国は一段と規制強化に動くことは容易に想像できます。ただ、こうした規制の上での発展でないと、暗号市産業界の発展は見込めないように思います。

今週のコラム「FTXのトークンFTT日足」

今週のトピックスで登場したFTXのトークンであるFTTの値動きを日足チャートで見てみましょう。

今週のコラム「FTXのトークンFTT日足」

ビットコインの比ではなく、それまでのもみあいの中心24ドルから1ドルまで96%もの下落を演じています。テラにしてもFTTにしてもそうですが、基本的に裏付けが無いものがバブルになっていただけではありますが、個人投資家保護を考えるとある程度強力な規制は必要になってくると言わざるを得ませんね。

ディスクレーマー

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