ハッシュレートが天井打ち気配 (22/11/22)

昨日の暗号資産取引は、ビットコインが下落しての推移となっています。

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ハッシュレートが天井打ち気配 (22/11/22)

ハッシュレートが天井打ち気配

主要暗号資産価格【日本時間6時】

ビットコイン:15787.7ドル(-4.47%)
イーサリアム:1106.3ドル(-5.98%)
リップル:0.35798ドル(-3.98%)
ビットコインキャッシュ:102.9ドル(-3.83%)

【概況】

昨日の暗号資産取引は、ビットコインが下落しての推移となっています。やや下げ幅を拡大する展開であり、16000ドルを割り込んでの動きです。FTXの問題に対する警戒感は依然として根強く、上値を抑えられています。米株の下落やドルインデックスの上昇なども売り圧力を強める流れとなっています。その他のコインも売り圧力が強まる展開で、先行きに対する不透明感が強まる状況となっています。

さて、ビットコインの価格は上値の重い展開が継続していますが、ハッシュレートに関してはしっかりとした動きとなっており、21日に行われた難易度調整では小幅に難化しています。エネルギー価格の上昇などもあってマイナーの苦境が伝えられているところではありますが、実際にはそういった動きにはなっていない点は頭に入れておいたほうが良いかもしれません。

ただ、ハッシュレートに関しては直近の動きで下落基調となっています。Blockchain.comによると、先月の31日に初めて3億TH/sを突破して過去最高を更新してから上値の重い展開となり、一時2.2TH/sまで下落し、その後持ち直して2.7TH/s前後の水準での推移となっています。そもそもハッシュレートに関しては比較的大きな上げ下げがあるので一時的な動きで警戒感が高まったということも出来ないのですが、価格の下落圧力を受けた動きにも見えることから、やはり注意は必要といったところではないでしょうか。

とはいえ、高性能マシンが開封すらされずに売りに出されているといった話もある中でハッシュレートが高水準を維持しているといった所は違和感を覚えるところではあります。中国で依然としてマイニングを行っているといった話もあり、実際のところはやはり問題は大きくはなっていないと見るべきなのかもしれません。そもそもマシンの高性能化などで損益分岐点が下がっているものと思われ、資本があるマイナーにとっては競争相手が減ってやりやすくなっているのかもしれません。

とはいえ、ここ最近のビットコインの下落基調はマイナーにとって厳しい環境であることは事実でしょう。ビットコインに関してはここからさらに下落する可能性があるといった見方もあり、仮にそうなった場合にハッシュレートを維持することができるのかは注目が集まりそうです。

昨日のエルサルバドルに関する話もそうですが、ビットコインは投機性の高いものであり、価格の下落により苦境に陥るという形態は望ましいものではありません。ハッシュレートを見る限りでは現状においてマイニングに関してはそこまで大きな問題となっているようには見えませんが、今後の価格の動向次第で問題が大きくなる可能性があることは頭に入れておいたほうが良いかもしれません。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足のボリンジャーバンドの-1σである16010ドル前後の水準で抑えられて下落しており、上値の重い展開で、バンドの-2σである14090ドル前後の水準を目指す格好です。仮に持ち直した場合はバンドの中心線である17930ドル前後の水準が節目となりそうです。

【ビットコインチャート分析】

【ビットコインチャート分析】

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの-2σから持ち直しの動きとなりましたが、ほぼ横ばいでの推移で上値の重さが意識され、目先は売り圧力が強まってきています。流れとしてはバンドの-2σまで下落しやすく、大陰線を作ることも多いので注意が必要です。バンドの±2σが下落しており、トレンドそのものが下向きとなっています。

またストキャスティクスを見ると、%K、%Dが下値圏での推移を維持しています。下値余地は少なくなっていますが、下落基調となっており、売り優勢の局面ということができそうです。このまま下値圏での動きを継続した場合は売り優勢の流れが維持されて-2σまで下落といった展開となりそうです。ここから%Kが持ち直して下値圏から外れる動きとなってこないと上値の重い展開が継続するでしょう。

ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの-2σをブレイクしてバンドウォークとなり、そこから小幅に持ち直す動きを見せたもののバンドの中心線には届かずに再度下落して-2σを意識しての動きとなっています。ここから再度バンドウォークとなるかどうかに注目です。バンドの+2σは上昇基調を維持しており、バンド幅の拡大基調が継続されています。バンドウォークが継続される可能性も十分にあるため、安易な押し目買いはリスクがありそうです。バンドの+2σの方向感に注意しながらの対応となりそうです。

ストキャスティクスで見ると%K、%Dが下値圏での推移となっています。一時的な上げ下げはあるものの、上値の重さが意識される流れであり、売り優勢の局面ということができそうです。目先は%Kが底打ちから持ち直していますが、上昇基調が維持されて下値圏から外れてくる流れとならないと上値の重い展開が意識されそうです。

【ビットコイン価格の注目ポイント】

68990ドル:史上最高値
48200ドル:2022年1-6月の高値
21780ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
20000ドル:心理的な節目
17930ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
17630ドル:2022年1-6月の安値
16290ドル:昨日の高値

15790ドル:現在値

15790ドル:昨日の安値
15000ドル:心理的な節目
14090ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準

(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。

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