過半数が損失 (22/11/24)

昨日の暗号資産取引は、ビットコインが上昇しての推移となっています。

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過半数が損失 (22/11/24)

過半数が損失

主要暗号資産価格【日本時間6時】

ビットコイン:16615.6ドル(+3.01%)
イーサリアム:1175.13ドル(+4.19%)
リップル:0.38104ドル(+1.38%)
ビットコインキャッシュ:115.0ドル(+7.08%)

【概況】

昨日の暗号資産取引は、ビットコインが上昇しての推移となっています。その他のコインもしっかりとした動きが展開されています。FOMC議事要旨にて多くのFEDの高官が利上げペースの鈍化を支持と公表されたことで金融引き締めに対する警戒感が後退し、リスク志向の動きから米株が上昇する展開となっており、ビットコインにも買いの流れが意識されました。米国債利回りが大幅低下となり、ドルインデックスが下げ幅を拡大したことも好感される流れとなりました。

さて、ブロックチェーン分析会社のInto The Blockのデータによると、ビットコインを保有しているアドレスの過半数が購入価格を下回り、損失を抱えているようです。これは2020年3月の新型コロナウィルスの感染拡大の際にビットコイン価格が急落した時以来のこととなっています。

ここまで売りの流れが継続しているにもかかわらず、含み益となっているアドレスが半分近くあることには驚きもありますが、直近のFTX問題を受けての下落により状況は悪化している可能性があるので注意が必要ですが、超長期的にポジションを保有している投資家が依然として決済せずに持ち続けている可能性はありそうです。

Into The Blockのルーカス・アウトミュロ氏は弱気相場が長期化しすぎていると指摘しています。これまではビットコインを保有しているアドレスの過半数が損失を抱えているようになると弱気相場は終了する、といった傾向を踏まえてのものとなっています。確かに価格の下落を受けての押し目買い圧力が強まることで含み益を抱えたアドレスが増えることは事実でしょうし、転換点となる可能性はあるでしょう。

問題はしっかりとした押し目買いが入るかどうかといったところでしょう。FTXの問題などの先行きが不透明であり、その他の企業への波及なども懸念される中で買い進まれるのかは疑問の残るところではあります。少なくとも時間が必要なところであり、そうなると過半数が損失を抱えている状況は継続することになるでしょう。

ここまでくると超長期的にポジションを保有している投資家からの手じまいが出る可能性は高くはないと考えており、そうなるとここからさらに含み損を抱えるアドレスの割合が急激に増加するといった展開にもなりにくいようにも思われますが、弱気相場の終了を見込むのもまだ難しいところではないかと思われます。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足のボリンジャーバンドの-1σである15740ドル前後の水準を意識しての動きから持ち直し、中心線である17550ドル前後の水準を目指す形となっています。流れとしてはまだ上値の重さが意識されており、再度下落してバンドの-2σである13930ドル前後の水準まで押し込む可能性もありそうです。

【ビットコインチャート分析】

【ビットコインチャート分析】

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの-2σから持ち直しの動きとなりましたが、一時的な上げ下げ幅あるものの、横ばいでの動きが意識されています。目先は持ち直し基調でバンドの中心線を目指しており、ここをブレイクすることができるかどうかに注目です。バンドの±2σが下落しており、トレンドそのものは下向きです。バンドの中心線で抑えられて再度-2σまで下落といった動きになる可能性が高いのではないかとみています。

またストキャスティクスを見ると、%K、%Dが下値圏での動きからゴールデンクロスして上昇し、下値圏を外れる動きとなっています。上昇の勢いが強まっており、このまま上昇基調を維持するかどうかに注目です。上値余地は十分にあるので、買い優勢の展開ということができそうです。バンドの中心線まではまずは上昇するのではないかとみています。

ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの-2σから持ち直し基調となり、一時バンドの中心線で抑えられる動きとなりましたが、そこから上昇してバンドの+2σを目指す格好となっています。ただ、目先は上値の重さが意識されており、バンドの+2σに届かずに横ばいとなっています。バンドの±2σがほぼ横ばいとなっているため、やや方向感の見えにくい状況です。まずはバンドの+2σまで上昇できるかに注目です。

ストキャスティクスで見ると%K、%Dが高値圏での推移となっています。一時的な上げ下げはあるものの、底堅い動きが意識される局面です。%Kが下落基調から持ち直しての動きですが、これが下落して高値圏から外れる動きとなった場合は売り圧力意識されるでしょう。ただ、現状においてはまだしっかりとした動きが展開されそうです。

【ビットコイン価格の注目ポイント】

68990ドル:史上最高値
48200ドル:2022年1-6月の高値
21180ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
20000ドル:心理的な節目
17630ドル:2022年1-6月の安値
17550ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
16680ドル:昨日の高値

16620ドル:現在値

16160ドル:昨日の安値
15000ドル:心理的な節目
13930ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準

(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。

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