ビットコイン円、4日ぶり高値圏から再び反落。ダブルボトム完成ならず(11/25朝)

24日(木)のビットコイン円相場は上昇後に反落。

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ビットコイン円、4日ぶり高値圏から再び反落。ダブルボトム完成ならず(11/25朝)

ビットコイン円、4日ぶり高値圏から再び反落。ダブルボトム完成ならず

〇ビットコイン円、FOMC議事要旨発表後のドル安にアジア時間に高値233.2万円まで上昇
〇買い一巡後は伸び悩み、FTX破綻の余波と規制強化の動きに230万円割れ水準に反落
〇11/14安値と11/22安値を起点としたダブルボトム完成はならず、上値の重さ再確認
〇引き続き、ビットコイン円相場の下落をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:215.0万円ー245.0万円

昨日の概況

24日(木)のビットコイン円相場は上昇後に反落。(1)日本時間早朝に発表された米FOMC議事要旨がハト派的な結果となったことや、(2)上記を背景に米長期金利が急低下したこと(米金利急低下→米ドル指数急落→米ドルと逆相関性の強いビットコインに上昇圧力)、(3)株式市場の堅調推移(伝統的金融市場のリスクオン)が支援材料となり、アジア時間にかけて、高値233.2万円まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(4)FTXショックの余波に対する警戒感(破綻ドミノ発生への警戒感)や、(5)証券監督者国際機構(IOSCO)のジャン・ポール・セルベ議長による「FTXの破綻を受けて緊急に暗号資産業界を規制する必要性がある」「来年の焦点はFTXのようなコングロマリット・プラットフォームを標的にすること」との早期規制強化を滲ませる発言が重石となり、米国時間にかけて、安値228.4万円まで下落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間11/25午前5時05分現在)では、229.9万円前後で推移しております。

本日の見通し

ビットコイン円相場は11/22に記録した約2年ぶり安値220.0万円(2020年12月16日以来の安値圏)をボトムに切り返すと、翌11/23に一時235.5万円まで上昇しましたが、昨日は再び230.0万円割れの水準まで反落する冴えない動きとなりました。11/14安値と11/22安値を起点としたダブルボトム完成(236.0万円前後に控えるとネックライン上放れ)が期待されていたものの、結果として昨日は上値の重さを再確認させる形となっております(ダブルボトム完成ならず)。複数のレジスタンスポイントが上方より急ピッチに垂れ下がってきていることや、強い売りシグナルを示唆する「弱気のパーフェクトオーダー」「一目均衡表三役逆転」「ダウ理論の下落トレンド」が成立していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは「極めて弱い」と判断できます(米金利低下・米ドル売り→株高といったリスクオン環境が到来しているにも係わらず、ビットコインの押し上げには全く繋がらず→見た目以上にビットコイン買い圧力が弱いイメージ)。

ファンダメンタルズ的に見ても、(1)FTX破綻に端を発した市場心理の急速な悪化(暗号資産交換業大手コインベース・グローバル社の株価は上場来安値圏で推移→暗号資産関連事業者への強い逆風)や、(2)FTXとビジネス上の関係性の深かった事業者の連鎖破綻リスクの高まり、(3)上記を背景とした世界的な規制強化の思惑、(4)レギュレーションコスト増大に伴う関連事業者のビジネス撤退リスク(年末にかけて事業撤退が相次ぐ恐れ)、(5)機関投資家・個人投資家の暗号資産離れ、(6)電力消費を伴うPOW通貨への強い逆風(米東部ニューヨーク州のホークル知事は11/22に暗号資産取引が化石燃料の消費により環境に悪影響を与えるとして一部の暗号資産のマイニングを制限する法案に署名)など、ビットコイン円相場の下落を連想させる材料が揃っています。以上を踏まえ、当方では引き続き、ビットコイン円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします(テクニカル的にもファンダメンタルズ的にもダウンサイドリスクに要警戒)。

本日の予想レンジ:215.0万円ー245.0万円

注:ポイント要約は編集部

ビットコイン円、4日ぶり高値圏から再び反落。ダブルボトム完成ならず

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