ブロックファイがチャプター11申請(22/11/29)

昨日の暗号資産取引は、ビットコインが下落しての推移となっています。

関連通貨:

ブロックファイがチャプター11申請(22/11/29)

ブロックファイがチャプター11申請

主要暗号資産価格【日本時間6時】

ビットコイン:16262.8ドル(-1.79%)
イーサリアム:1175.07ドル(-3.19%)
リップル:0.38622ドル(-4.27%)
ビットコインキャッシュ:110.2ドル(-2.56%)

【概況】

昨日の暗号資産取引は、ビットコインが下落しての推移となっています。その他のコインも軟調地合いであり、感謝祭明けの暗号資産市場は全体的に売りの流れが意識される展開となっています。大きな方向感が出ているわけではありませんが、米株が大きく下落したことなどが嫌気される展開となっています。ドルインデックスも持ち直し基調となっており、上値を抑えました。

さて、暗号資産レンディングの米ブロックファイと関連8社がニュージャージー州で米連邦破産法11条の適用を申請といったニュースが流れました。ブロックファイはすでに破産したFTXとその関連企業を含む取引相手から全債権の回収に力を入れるとしています。とはいえ、破綻したFTXからの回収業務には遅れが生じる可能性が高いとしており、先行きに対する不透明感が高まる状況となっています。

ブロックファイは今月に入り、FTXとアラメダ・リサーチの状況が透明性を欠いていることを理由に通常通りの業務運営が出来ない状態にあるとして、顧客による引き出しを停止するなどしていましたが、今後は労働コストを含め、経費を大幅に削減するための計画を始動するようです。

今回のチャプター11申請に関しては懸念すべき問題ではありますが、FTXの破産がその他の企業へと波及する懸念は以前からも指摘されていたことであり、市場もそれほど混乱が見られたわけではありません。破産の連鎖がどこまで続くのかといった点は注意すべきですが、現状においては市場には織り込み済みといった所もあるのではないかと見ています。つまり、この問題でこれ以上大きく下落するといった流れにはなりにくくなってきているのではないかと思われます。

もちろん、問題が長期化したり、企業の連鎖倒産が止まらないなどといったことになれば価格の押し下げ要因となるかと思いますが、徐々に落ち着いてくる可能性のほうが高いのではないかと考えています。ただ、株式市場の急落やドルの急騰などといったことが起こればFTXなどとは関係なく急落する可能性が高まるので、その点は注意が必要でしょう。逆に言えば、現状では株式市場などが持ちこたえれば、暗号資産市場も上げ下げはあるものの下げ渋る流れとなっていくのではないでしょうか。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足のボリンジャーバンドの中心線である16540ドル前後を意識しての動きで、目先は中心線で抑えられる格好です。このまま下落した場合はバンドの-2σである15780ドル前後の水準が意識されそうです。バンドの中心線をブレイクした場合はバンドの+2σである17310ドル前後の水準が意識されそうです。

【ビットコインチャート分析】

【ビットコインチャート分析】

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの中心線を意識しての動きで、目先はやや上値の重さが意識される形です。このまま下落してバンドの-2σを意識する動きとなるかに注目です。バンド幅が急激に縮小しており、市場にはエネルギーが蓄積されています。動き出したら大きくなる可能性が高まってきており、バンドの+2σもしくは-2σでの動きには注意が必要でしょう。目先は上値の重い展開であり、-2σをブレイクして下値を拡大といった動きに注意でしょう。

またストキャスティクスを見ると、%K、%Dが持ち直し基調となっていましたが、腰折れから下落となっています。このまま下落基調を維持するのかどうかに注目です。目先は流れの悪い状況であり、売り優勢です。%K、%Dには下値余地が十分にあるので、下値を拡大する可能性もあるでしょう。

ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの中心線を挟んでの動きから売り圧力が強まり、バンドの-2σをブレイクして下げ幅を拡大する展開となりました。ただ、目先は乖離が大きくなったことを受けて修正の動きが入り、そのまま買い戻しの動きが継続する流れとなっています。バンドの+2σが横ばいとなっており、やや上値の重さが意識されるものの、大きな動きにはなりにくくなってきています。

ストキャスティクスで見ると%K、%Dがゴールデンクロスからの上昇となっています。下値圏から外れる動きで、このまま上昇基調を維持することが出来るかどうかに注目です。上値余地は十分にあるため、このままバンドの中心線まで上昇する可能性が高いのではないかとみています。

【ビットコイン価格の注目ポイント】

68990ドル:史上最高値
48200ドル:2022年1-6月の高値
20000ドル:心理的な節目
17630ドル:2022年1-6月の安値
17310ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
16540ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
16480ドル:昨日の高値

16260ドル:現在値

16010ドル:昨日の安値
15780ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
15000ドル:心理的な節目

(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。

関連記事

ページトップへ戻る