暗号資産急落
主要暗号資産価格【日本時間6時】
ビットコイン:20085.6ドル(-9.08%)
イーサリアム:1424.04ドル(-8.71%)
リップル:0.36528ドル(-7.78%)
ビットコインキャッシュ:107.7ドル(-10.10%)
【概況】
昨日の暗号資産市場は、ビットコインが大幅下落となって推移しています。その他のコインも大きく下落しており、警戒感が強まる局面となっています。シルバーゲート銀行の事業清算決定やバーFRB副議長が規制強化に対して前向きな発言をしたことなどが嫌気され、下値を拡大する展開となっています。昨日に関してはバイデン大統領の予算教書の内容などを嫌気して米株が大幅下落となっており、それも暗号資産市場にとって逆風となっています。米国債利回りが大幅低下となってドルの上値が抑えられているものの、買い戻しの動きは強まりませんでした。
さて、バーFRB副議長はFEDが暗号資産の監督能力を強化していると発言し、さらに暗号資産に関するガイダンスの発行を継続する予定としています。そして、特に銀行に対して暗号資産に注意する必要があると述べ、リスクをもたらす可能性を指摘しました。
その一方で暗号資産のイノベーションを研究するチームを編成し、適切な規制があれば暗号化イノベーションに利点があるとも述べています。いくつかの新しい金融技術は決済システムを高速化する可能性とも指摘しており、暗号資産の可能性についても言及しています。とはいえ、投資家はリスクを評価するための十分な情報を欠いていることが多いと警告しています。
FTXの破綻やシルバーゲート銀行の事業清算など、暗号資産業界を取り巻く環境はなかなか落ち着いてこないところであり、FEDとしても看過できないといったところとなっています。今回のバーFRB副議長の発言においては特に銀行に対する警告が強く意識されており、銀行としても暗号資産セクターへの関与を躊躇しかねない状況ということができるでしょう。しかも規制の強化が指摘される中ですので、目先は手を出しにくい状況ということができるでしょう。こうした動きが継続した場合、やはり売られやすい地合いが維持されかねないでしょう。2023年は良いスタートを切りましたが、ここからの下落でどこまで調整が入るのかは今後の展開を考える上でも重要となりそうです。
【ビットコイン節目】
ビットコインは日足のボリンジャーバンドの-2σである20940ドル前後を大きくブレイクしての動きとなっており、とりあえずは下落の行き過ぎに対する修正として-2σの水準が意識される展開となる可能性はありそうです。ただ、下落基調が強まった場合は20000ドルが節目として意識されそうです。
【ビットコインチャート分析】
ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの-2σをブレイクしての推移です。このままバンドウォークとなって下値を拡大するかどうかに注目です。バンドの-2σからの乖離がやや大きくなっているので、その修正が入る可能性はありますが、バンドの+2σが上昇しており、バンド幅の拡大を伴いながらの下落であり、バンドウォークとなる可能性は十分にあるでしょう。
またストキャスティクスを見ると、%K、%Dがデッドクロスからの下落で下値圏での推移を継続しています。現状はまだじり安基調となっています。目先は下値余地がないため、下値圏での動きを維持することが出来るかどうかに注目が集まりそうです。仮に下値圏での動きを維持ということになれば、バンドの-2σをブレイクしてからのバンドウォークといった動きとなる可能性も出てくるでしょう。
ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの-2σをブレイクしてバンドウォークとなっています。ただ、-2σからの乖離が大きくなっているため、その修正の動きが入る可能性はありそうです。バンド幅は拡大基調となっていることから、バンドウォークとなる可能性は十分にあるため、一時的に修正の動きが入っても下値を拡大する展開も視野に入るところです。
ストキャスティクスで見ると%K、%Dが下落して下値圏での動きです。まだ下落基調となっていますが、下値余地がほとんどなくこのまま下値圏での動きを継続するかどうかに注目が集まりそうです。目先は軟調地合いであり、売り優勢といった状況となっています。
【ビットコイン価格の注目ポイント】
68990ドル:史上最高値
25210ドル:2022年7-12月の高値
25420ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
23180ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
21830ドル:昨日の高値
20940ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
20090ドル:現在値
20090ドル:昨日の安値
20000ドル:心理的な節目
15500ドル:2022年7-12月の安値
(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。
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