USDCの動向 (23/03/13)

先週末の暗号資産市場は、ビットコインが持ち直す動きとなりました。

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USDCの動向 (23/03/13)

USDCの動向

主要暗号資産価格【日本時間6時】

ビットコイン:21295.6ドル(+4.57%)
イーサリアム:1535.83ドル(+4.68%)
リップル:0.36528ドル(-0.86%)
ビットコインキャッシュ:117.8ドル(+4.06%)

【概況】

先週末の暗号資産市場は、ビットコインが持ち直す動きとなりました。特に日曜日に買いの動きが強まり、大幅上昇となっています。直近の急落に対する押し目買いの動きや、米国債利回りの大幅低下とそれに伴うドル売りの流れの強まりが下値を支える展開となっています。後ほど書きますが、USDCに対する警戒感が和らいでいることも好感されています。その他のコインも日曜日に持ち直す動きを見せる傾向にありましたが、リップルはマイナス圏での推移となっています。

さて、シリコンバレー銀行が破綻といった報道を受けて、市場は大きく混乱している状況であり、銀行株などがつれ安となっています。暗号資産市場にとってもかなりの逆風が吹き荒れる局面となっており、ビットコインは一時20000ドルを割り込む展開となっています。また、テザーに次ぐステーブルコインであるUSDCが1ドルを割り込み、下値を拡大する展開となっており、警戒感が強まる状況となっています。

USDCに関しては発行元大手の米サークル社の準備金のうち、約8%に相当する33億ドルがシリコンバレー銀行に預けられているとの報道が嫌気される展開であり、その他のステーブルコインにも影響が波及する流れとなりました。しかし、その後のシリコンバレー銀行の事業買収や預金者救済の噂、さらにはサークル社が『月曜日からUSDCは通常通り米ドルと1:1での交換が可能』といった声明を発表したことが好感されて下げ渋る状況となっています。

サークル社は声明の中でシリコンバレー銀行の破綻に伴う準備金の不足分に関しては企業内リソースで補う予定であることを発表しています。今後の展開に関しては予断を許さないところではありますが、FTXの破綻の時のような混乱にはならないのではないかといった見方も根強く、USDCの価格も含め、月曜日以降の動向に注目が集まりそうです。

ただ、暗号資産関連のファンドがシリコンバレー銀行に多くの資金を預けていたとの報道が出ています。預金者救済の動きがどうなるのかがポイントとなりそうですが、資金面で問題を抱えて資産の売却に動くことがあった場合、暗号資産市場にとっては逆風となりかねないところです。そもそも10日の『暗号資産急落』の中でも書きましたが、バーFRB副議長が銀行が暗号資産を所有することに対するリスクを指摘しています。特に大手銀行にとってFEDの意向に真っ向から反する行動を取ることはリスクが大きく、暗号資産業界にとっては資金面で厳しい状況となる可能性はあるでしょう。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足のボリンジャーバンドの-2σである20120ドル前後の水準から持ち直しての動きとなり、バンドの中心線である22600ドル前後の水準を目指す形となっています。目先はこの二つの価格と、下値としては20000ドルが意識される展開となりそうです。

【ビットコインチャート分析】

【ビットコインチャート分析】

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの-2σをブレイクして下値を拡大しましたが、目先は下げ渋りから持ち直す動きとなっています。バンドの+2σが上昇基調から下落に転じ、バンドの±2σが下落する動きとなっています。トレンドそのものは下向きですが、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところです。一時的に調整が入りやすく、バンドの中心線まで持ち直す可能性は十分にあるでしょう。ただ、戻り売りに上値は抑えられそうです。

またストキャスティクスを見ると、%K、%Dがゴールデンクロスからの上昇で、下値圏から外れる動きとなっています。上値余地はまだ残っており、このまま上昇基調を維持する可能性は十分にあるでしょう。上昇基調を維持できれば、バンドの中心線まで上昇といった動きとなりそうです。

今日は週初ですので、週足分析をやっていこうと思います。

ビットコインの週足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの+2σから調整の動きが意識され、バンドの中心線まで下落しました。目先は中心線で支えられて小幅持ち直しとなっており、このままバンドの+2σまで上昇するかどうかに注目が集まります。バンドの+2σがじり高、-2σがほぼ横ばいといった動きとなっており、比較的下値は堅そうですが、大きな動きにもなりにくいといった状況となっています。狭いレンジでの動きとなる可能性もありそうで、しばらくは方向感を見極めながらの対応となりそうです。

ストキャスティクスで見ると%K、%Dがデッドクロスからの下落となり、高値圏から転落する動きとなっています。ただ、目先は%Kが持ち直し基調となっており、このまま上昇基調を維持するかどうかに注目です。一方、%Dは下落基調を維持しており、大きな流れとしてはまだ上値の重さが意識されやすい状況です。%Dが持ち直したらバンドの+2σまで上昇する展開となりそうですが、現状では上値の重さが意識されそうです。

【ビットコイン価格の注目ポイント】

68990ドル:史上最高値
25210ドル:2022年7-12月の高値
25070ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
22600ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
21300ドル:昨日の高値

21300ドル:現在値

20290ドル:昨日の安値
20120ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
20000ドル:心理的な節目
15500ドル:2022年7-12月の安値

(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。

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