ハッシュレートは上昇基調維持
主要暗号資産価格【日本時間6時】
ビットコイン:24146.3ドル(+13.36%)
イーサリアム:1665.56ドル(+7.84%)
リップル:0.37139ドル(+2.71%)
ビットコインキャッシュ:126.6ドル(+6.84%)
【概況】
昨日の暗号資産市場は、ビットコインが10%を超す上昇となるなど、大幅買い戻しとなりました。その他のコインも大きく上昇しています。シリコンバレー銀行の破綻に対する警戒感は残るものの、FEDが米国の預金取扱銀行に対して追加の資金供給を実施すると発表したほか、バイデン大統領が必要なことは何でもしていくといった発言をしたことなどを受けてリスク回避的な動きが巻き戻される展開となり、暗号資産市場にも買い戻しの動きが強まりました。
さらにFEDが利上げを休止する可能性が浮上し、米2年債利回りが去年の9月以来の水準にまで大幅低下しており、それに伴いドルも大幅続落となったこともビットコインに対する買い圧力を強める要因となりました。
急激な戻りを演じている暗号資産市場ですが、まだまだ予断を許さないところであることは事実ではないでしょうか。シリコンバレー銀行の破綻が金融システムにどの程度の影響を与えるのかはまだはっきりしないところではありますが、問題が拡大するといった見方も根強いところであり、再度下値を拡大する可能性も頭に入れておいたほうが良いでしょう。
さて、今後の展開に関して不透明感が強まる局面となっていますが、先日に行われた難易度調整に関しては難化傾向が維持される結果となりました。300FH/sを前回初めて突破し、今回さらに平均ハッシュレートは増加したことになります。前回の難易度調整時から価格としては下落したわけですが、ハッシュレートは堅調な推移となっています。
マイニングの環境としては今年に入ってから価格が上昇基調にあることなどを受けて改善しているのではないかと思われます。エネルギー価格も一時と比べればだいぶ落ち着いています。そうした中でハッシュレートが伸びているのは特に驚くことではないのかもしれません。
暗号資産に対する規制の動きがマイニングにどういった影響を与えるのかの見極めは重要なものとなりそうですが、目先は価格の戻り基調などを背景に、難化傾向が継続する可能性はありそうです。そうなれば、ビットコイン価格にも良い影響を与えるのではないでしょうか。
【ビットコイン節目】
ビットコインは日足のボリンジャーバンドの-2σである20240ドル前後の水準から持ち直しての動きとなり、バンドの中心線である22620ドル前後の水準を一気にブレイクし、そのままバンドの+2σである24990ドル前後の水準を目指す形となっています。+2σをブレイクした場合は年初来の高値である25240ドル前後の水準が意識されそうです。
【ビットコインチャート分析】
ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの-2σから持ち直してバンドの中心線を一気に抜けて+2σを目指す形となっています。バンドの±2σはほぼ横ばいとなっており、レンジ圏での動きが意識されやすい状況と言えそうです。このまま上昇してバンドの+2σまで上昇する可能性は高そうですが、そこでは抑えられるのではないかとみています。
またストキャスティクスを見ると、%K、%Dがゴールデンクロスからの上昇で、%Kが高値圏に入っています。上昇の勢いが強く、高値での動きが維持できるのかどうかに注目が集まりそうです。%Dも上昇の勢いを強めており、買い優勢の展開がしばらくは継続しそうです。
ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの中心線を意識しての動きから一気に上値を拡大し、バンドブレイクからバンドウォークとなっています。一時的に調整の動きが入る場面もありましたが、すぐに反転して上値を拡大する流れとなっています。目先はバンドの+2σを意識しての動きで、バンドウォークが継続しています。バンドの-2σが下落基調を継続してさらに上値を拡大する可能性も高そうです。
ストキャスティクスで見ると%K、%Dがゴールデンクロスからの上昇で、高値圏での推移となっています。目先は一時的な上げ下げはあるものの、高値圏での推移を継続しています。買い優勢の流れであり、さらに上値を拡大する可能性が高そうです。%Kが天井売りから下落となって高値圏から外れる動きとなってこない限り、買われやすい地合いが意識されそうです。
【ビットコイン価格の注目ポイント】
68990ドル:史上最高値
25210ドル:2022年7-12月の高値
24990ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
24410ドル:昨日の高値
24150ドル:現在値
22620ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
21860ドル:昨日の安値
20240ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
20000ドル:心理的な節目
15500ドル:2022年7-12月の安値
(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。
- 関連通貨:
関連記事
-
暗号資産(仮想通貨)情報
Edited by:照葉 栗太
2023.03.28
ビットコイン円、米CFTCによるバイナンス社およびCZ氏提訴の報道で急反落(3/28朝)
週明け27日(月)のビットコイン円相場は急反落。
-
暗号資産(仮想通貨)情報
Edited by:中島 光牙
2023.03.27
「顧客保護」強まる、5月の広島サミットまでに規制推進の動き(月報23/3)
昨年11月に大手暗号資産交換所のFTXトレーディング(以下、FTX)が経営破綻して以降、米国を中心に暗号資産の規制推進の話は既定路線となっている。
-
暗号資産(仮想通貨)情報
Edited by:大塚 亮
2023.03.27
ベネズエラでのマイニング停止 (23/03/27)
先週末の暗号資産市場は、ビットコインが金曜日に売り圧力が強まったものの、売り一巡後は買い戻しの動きが意識され、土・日曜日は小幅に持ち直す動きが展開されています。
-
暗号資産(仮想通貨)情報
Edited by:中島 光牙
2023.03.14
あっという間に米銀行3行が破綻、ようやく暗号資産は「陰の極」を迎えたか?(23/3/14)
先週、「破綻危機のシルバーゲート、急落していても株価はまだ5ドル台」を書いたが、あっという間にシルバーゲートキャピタルが逝ってしまった。
-
暗号資産(仮想通貨)情報
Edited by:照葉 栗太
2023.03.14
ビットコイン円、週末を挟んで266万円台から325万円台へと大暴騰。歴史的大相場へ(3/14朝)
週末(3/10ー3/13)のビットコイン円相場は下落後に大暴騰。