バイナンスCEO起訴 (23/03/28)

昨日の暗号資産市場は、ビットコインが下落しての推移となっています。

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 バイナンスCEO起訴 (23/03/28)

バイナンスCEO起訴

主要暗号資産価格【日本時間6時】

ビットコイン:27034.7ドル(-2.70%)
イーサリアム:1707.73ドル(-2.98%)
リップル:0.47168ドル(+6.21%)
ビットコインキャッシュ:119.0ドル(-4.80%)

【概況】

昨日の暗号資産市場は、ビットコインが下落しての推移となっています。米商品先物取引委員会がバイナンスのジャオ・チャンポンCEOを提訴といった報道を受けて売り圧力が急激に強まる展開となりました。その他のコインはリップルが上昇基調を強める一方、イーサリアムなどは下落しての推移です。ビットコインの売りの流れが意識されて、全体的には上値の重い展開となりました。

さて、今回の米商品先物取引委員会の提訴ですが、トレーディングおよびデリバティブの規則に違反した疑いでシカゴの連邦裁判所に訴状を提出したようです。

これに関してはバイナンスが米居住者の暗号資産デリバティブ売買を容認していた疑いがあるとして、少なくとも2021年から調査を進めていたようです。米国居住者にプラットフォームでの取引を解放する際、運営事業者に登録を義務付けていますが、米商品先物取引委員会はバイナンスは適切な登録義務を怠っていたと説明しています。

また、米証券取引委員会が法廷でコインベースと争うことになるのではないかといった見方が広がっています。コインベースのステーキングサービスやコインベース・ウォレットの一部において証券法違反の可能性があり、法的措置を取るべきとの勧告が職員からあったようです。

これらの件は長期的な調査の結果ということになるかと思いますが、ここ最近の米国の暗号資産業界に対する厳しい対応が目立っているように思われます。コインベースのサイファート・バイスプレジデントは『執行による規制というアプローチをとっている』と批判し、こういった対応により、米国における暗号資産業界の先行きに不透明で不安定な環境を生み出しているとしています。そして、それに伴い、米国以外の国で暗号資産が繁栄していくことになると懸念しているようです。

米国における暗号資産業界の状況はやや悪化しているように見えるところではあります。もちろん、新たなイノベーションに対する期待感などはあるかと思いますが、現状ではリスクが高いといった見方をしているように思われるところであり、後ろ向きな反応となっているのではないでしょうか。基軸通貨であるドルの存在も暗号資産に対する警戒感を強めているのではないかとみています。

米国での規制が今後どうなるのかは定かではありませんが、米国だけが世界の潮流から取り残されるといった展開も考えにくいところではないかと考えています。今のところは方向性が定まっていませんし、しばらくは混乱もあるかと思いますが、後々そういった動きも落ち着いてくるとみています。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足のボリンジャーバンドの+2σである31000ドル前後の水準と中心線である25320ドル前後の水準で挟まれたレンジを動いており、現状ではこの二つの価格が節目として意識されるのではないかとみています。

【ビットコインチャート分析】

【ビットコインチャート分析】

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの+2σをバンドウォークする展開から調整の動きが意識されています。狭いレンジでの動きとなっていましたが、目先はやや上値の重さが意識されています。このままバンドの中心線まで下落するかどうかに注目です。ただ、バンドの±2σが上昇基調となっており、トレンドそのものが上向きです。下値は堅そうで、一時的に下落してもバンドの中心線では支えられるのではないかとみています。

またストキャスティクスを見ると、%K、%Dが高値圏での推移からデッドクロスとなり、高値圏から外れる動きとなっています。このまま下落基調を維持するかどうかに注目です。下落の勢いが強まっており、このまま下値を拡大する可能性も十分にあるでしょう。そうなればバンドの中心線を目指しての下落といった動きが意識されやすくなるでしょう。

ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの中心線を挟んでの動きから一気に下落してバンドの-2σまで下落しました。しかし、バンドの-2σでは支えられて目先はじり高基調です。このまま上昇基調を強めれば、レンジ圏での動きが意識されやすくなるでしょう。バンド幅が狭いので、売り圧力が強まった場合はバンドブレイクからバンドウォークとなって下値拡大となるでしょう。その際はバンドの+2σの方向感に注目です。

ストキャスティクスで見ると%K、%Dがデッドクロスからの下落となっています。一時%Kが下値圏に入りましたが、そこからは持ち直し基調です。このまま上昇基調を維持できるかに注目です。ただ、%Dが下落基調を維持していることから上値の重さが意識されやすい状況ということが出来そうで、戻りは弱そうです。

【ビットコイン価格の注目ポイント】

68990ドル:史上最高値
31000ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
28020ドル:昨日の高値

27030ドル:現在値

26610ドル:昨日の安値
25320ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
25210ドル:2022年7-12月の高値
20000ドル:心理的な節目
19640ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
15500ドル:2022年7-12月の安値

(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております

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