4月は買い?(23/04/06)

昨日の暗号資産市場は、ビットコインが小幅に下落しての推移となっています。

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 4月は買い?(23/04/06)

4月は買い?

主要暗号資産価格【日本時間6時】

ビットコイン:28149.3ドル(-0.36%)
イーサリアム:1905.50ドル(+1.48%)
リップル:0.50456ドル(-0.52%)
ビットコインキャッシュ:127.2ドル(-0.47%)

【概況】

昨日の暗号資産市場は、ビットコインが小幅に下落しての推移となっています。その他のコインはイーサリアムが上昇する一方、リップルやビットコインキャッシュは下落しており、全体的に小幅まちまちとなって方向感の見えにくい流れとなっています。米株はダウが上昇したものの、NASDAQなどは下落しています。米国の経済指標が全般的に市場予想を下回ったことで米経済の先行きに対する警戒感が強まる一方、金融引き締めに対する思惑が後退する展開ともなっており、様子見ムードが強まりやすい状況です。米国債利回りは低下する一方、ユーロやポンドに対する調整売りの流れが意識される中でドルインデックスは上昇しています。ドルの堅調地合いがビットコインの上値を抑える要因となったのではないかと思われます。

さて、過去10年において4月はビットコインにとって6年で利益を上げ、平均リターンは17.4%となっており、通年で見ると3番目に上昇している月とのデータがあります。過去の傾向から相場を予想するのは手法として間違っているものではなく、期待感が高まるところであるのは事実かと思います。

しかし、このデータには懸念点があることもまた事実です。それは3月の動きにあります。2021-2022年において、3月が上昇した反動で4月が下落するといった動きを見せています。また、2020年に関しては3月が下落した反動で4月が上昇といった流れとなっています。2019年は3-4月が上昇となっていますが、2016-2018年は3月が下落し、4月が上昇するといった動きとなっています。2014-2015年は3-4月が下落し、2013年は3-4月が上昇となっています。そして2012年は3月変わらずから4月上昇といった動きとなりました。

このように、2016年からは3月の動きと反対の動きを4月に見せる傾向があることがわかります。そして、今年に関して言えば、3月に23.1%もの大幅上昇となっています。つまり、今年の4月に関して期待してよいのかどうかは一概には言えないのではないかと考えています。

確かに季節的な要因はありますし、期待したいところではありますが、4月単月だけを取り上げての分析はやはりリスクがあるのではないかと思われますし、もっと多角的に分析すべきではないかと考えています。

ただ、現状のビットコインを取り巻く環境は悪いとは言えません。ここまでの持ち直し基調により資金の流入が以前と比べて期待できる状況ですし、さらに米国の金融引き締めに対する思惑が後退する中でドルの上値が抑えられやすく、暗号資産にとっては追い風となりやすい状況です。ただ、米経済の先行きに対する警戒感が強まる中で調整の動きが強まる可能性も十分にあり、ここまでの上昇に対する調整の動きが入る流れも頭には入れておいたほうが良いのではないかとみています。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足のボリンジャーバンドの中心線である27830ドル前後の水準と+2σである28750ドル前後の水準で挟まれたレンジを動いています。狭いレンジであり、売り圧力が強まった場合は-2σである26910ドル前後の水準も意識されそうです。

【ビットコインチャート分析】

【ビットコインチャート分析】

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンド幅の縮小傾向が強まっており、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。動き出したら大きくなる可能性があるため、バンドの+2σもしくは-2σでの動きには注意が必要です。目先はバンドの中心線で支えられる展開で、底堅い動きが意識されています。バンドの+2σまで上昇する可能性が高く、そこをブレイクするかどうかに注目でしょう。

またストキャスティクスを見ると、%K、%Dがデッドクロスからの下落となっていましたが、%Kが持ち直す動きを見せています。ただ、上昇の勢いも弱く、まだ流れとしては上値の重さが意識される状況です。ただ、%Dの下落の勢いも落ちているので、まずは方向感を見極めてからの対応ということになりそうです。

ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの+2σを意識しての動きから調整の動きが入り、目先は中心線を挟んでの動きとなっています。バンドの±2σがほぼ横ばいとなっており、レンジ圏での動きが意識されやすい状況となっています。しばらくはバンドの中心線を挟んでの動きが展開される可能性が高そうです。

ストキャスティクスで見ると%K、%Dがデッドクロスからの下落となり、高値圏から転落する動きとなっています。%Kが一時的に持ち直す動きとなりましたが、再度下落に転じており、売り優勢の流れとなっています。このまま下落基調を維持した場合はバンドの-2σまで下落する可能性が高まりそうです。

【ビットコイン価格の注目ポイント】

68990ドル:史上最高値
30000ドル:心理的な節目
28750ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
28740ドル:昨日の高値

28150ドル:現在値

27830ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
27820ドル:昨日の安値
26910ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
25210ドル:2022年7-12月の高値
20000ドル:心理的な節目
15500ドル:2022年7-12月の安値

(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。

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