ビットコイン円、約10ヵ月ぶり高値圏へ急上昇。心理的節目400万円の大台突破
〇ビットコイン円、米国時間午後にかけ、約10ヵ月ぶり高値となる408.5万円まで急伸
〇欧米株の堅調をベースとしたリスク選好ムードが支援
〇テクニカルの地合い極めて強く、ファンダメンタルズもCPI等米指標の悪化が続く場合一段の上昇も
〇ビットコイン円相場の続伸をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:390.0万円ー415.0万円
昨日の概況
11日(火)のビットコイン円相場は約10ヵ月ぶり高値圏へ急上昇。(1)欧米株の堅調推移(ドイツ株は約1年3ヵ月ぶり高値更新。フランス株は史上最高値更新。米ダウ平均株価は約2ヵ月ぶり高値更新)や、(2)上記1を背景としたリスク選好ムード(コインベース株など暗号資産関連銘柄が急伸したことも投資家心理の回復の寄与)、(3)テクニカル的な地合いの強さ(強い買いシグナルが複数点灯)、(4)対円の節目400.0万円や対ドルの節目30000ドル突破に伴う仕掛け的なビットコイン買い(逆張り勢のストップを付けにいく展開)、(5)オプション市場のショートガンマ操作、(6)シカゴ連銀グールズビー総裁による「過度な積極利上げには注意を要する」とのハト派的な発言が支援材料となり、米国時間午後にかけて、昨年6/9以来、約10ヵ月ぶり高値となる408.5万円まで急伸しました。引けにかけて反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間4/11午前5時30分現在)では、402.9万円前後で推移しております。
本日の見通し
ビットコイン円相場は、心理的節目400.0万円の大台を突破し、約10ヵ月ぶり高値となる408.5万円まで急伸しました。日足・ローソク足が主要テクニカルポイントの上側で推移していること(レジスタンスポイントが殆ど見当たらず青天井相場が期待されること)や、強い買いシグナルを示唆する「強気のパーフェクトオーダー」「一目均衡表三役好転」「強気のバンドウォーク」「ダウ理論の上昇トレンド」の全てが成立していること、1時間足や4時間足など下位足でも強い買いシグナルが点灯していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは「極めて強い」と判断できます。
事実、暗号資産オプション市場では、リスクリバーサルのBTCコールオーバーが急拡大するなど、アップサイドを織り込む動きに拍車がかかっております。本日21:30に予定されている米3月消費者物価指数が市場予想を下回る場合には、米長期金利低下→米ドル売りの経路で、ビットコインにもう一段強い上昇圧力が加わるシナリオも想定されます。また、明日4/13午前に予定されているイーサリアムの上海アップデートが波乱なく終わる場合にも、材料出尽くし感(上海アップデート後にイーサリアムの売り圧力が強まるとの警戒感の後退)から、暗号資産市場全体に楽観ムードが広がるものと推察されます。以上を踏まえ、当方では引き続き、ビットコイン円相場の続伸をメインシナリオとして予想いたします(目先は昨年6/7に記録した高値418.3万円を試すシナリオを想定)。
本日の予想レンジ:390.0万円ー415.0万円
注:ポイント要約は編集部
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