資金流入 (23/04/19)

昨日の暗号資産市場は、ビットコインが上昇しての推移となりました。

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資金流入 (23/04/19)

資金流入

主要暗号資産価格【日本時間6時】

ビットコイン:30403.5ドル(+3.25%)
イーサリアム:2092.76ドル(+0.81%)
リップル:0.52388ドル(+2.50%)
ビットコインキャッシュ:133.0ドル(+0.99%)

【概況】

昨日の暗号資産市場は、ビットコインが上昇しての推移となりました。前営業日の下落に対する修正の動きが意識され、往来相場となっています。米株は小幅まちまちとなり、市場全体が方向感の見えにくい流れとなる中、ドルインデックスが下落したことなどを好感しての動きです。その他のコインもしっかりとした動きが展開される流れとなりました。

さて、コインシェアーズが4月17日に発表したデータによると、暗号資産ファンドは4週連続の純流入となったようで、価格の上昇などを背景に、暗号資産ファンドに対する関心が高まっているようです。その中でもビットコインファンドの流入が大半を占めている状況となっているようです。

こうした動きに対してコインシェアーズは『伝統的な金融の問題が続くことを恐れた投資家による安全資産への逃避』と指摘しています。ビットコインが安全資産であるのかどうかといった点には疑問を抱くところではありますが、ここ最近の金価格の上昇などを見ると、安全資産への逃避行動が意識されているようにも見えるところです。

その一方でドルインデックスの動きを見ると、去年の9月末に高値をつけてからは下落基調を強める展開となっています。今年の2月頭に安値をつけてそこから持ち直す動きを見せましたが、3月の頭から戻り一服となって下落する展開となっています。

ビットコインと金の動きに関しては、ややビットコインのほうが強気にも見えますが、似たような動きとなっています。そして、ドルインデックスの動きと逆相関に近い形となっています。ダウにしても似たようなことが言えるのですが、ドルインデックスの動向に左右されているのではないかと思われる動きであることがわかります。

ドルインデックスに関して言えば、米国の金融政策の先行きが大きく影響しているものと思われます。現状において先物市場では5月の25bpの利上げを85.8%織り込んでおり、6月までには100%織り込んでいます。しかし、年内の利下げも織り込んでおり、それがリスク志向の動きを意識させているのではないかとみています。つまり、安全資産への逃避行動ではなく、先行きに対する楽観的な見方が暗号資産相場を支えているのではないかとみています。

ただ、米金融当局からは5月の利上げの後、年内は利上げ後の水準を維持するといった発言が目立ちます。このあたりは市場の過度な楽観を戒めている可能性もありそうで、動きやすくしているのではないかと思われます。最終的には経済データ次第ではありますが、現状は市場の楽観的な見方が相場を支えて上値を拡大しやすい局面と言うことが出来るのではないでしょうか。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足のボリンジャーバンドの+2σである31080ドル前後の水準と中心線である29030ドル前後の水準で挟まれたレンジを動いており、この二つの価格と30000ドルが節目として意識される展開と言えそうです。

【ビットコインチャート分析】

【ビットコインチャート分析】

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの+2σから調整の動きが意識され、バンドの中心線を目指す動きとなっていましたが、中心線には届かずに持ち直す動きとなっています。バンドの±2σが上昇しており、トレンドそのものは上向きです。下値の堅さが意識される状況で、バンドの+2σまで上昇する可能性は高そうです。ただ、そこをブレイクしてバンドウォークとはなりにくい状況と言えそうです。

またストキャスティクスを見ると、%K、%Dがデッドクロスからの下落となり、高値圏から転落しましたが、%Kが急反転して持ち直し、そのまま再度高値圏に入る動きとなっています。ここからの%Dの動きに注目ではありますが、これが持ち直した場合は買いの流れが強まりそうです。

ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの-2σをブレイクしてバンドウォークとなっていましたが、売り一巡から持ち直し、バンドの中心線もブレイクして上値を拡大する展開となっています。バンドの±2σが横ばいとなっており、レンジ圏での動きが意識されやすい状況となっています。バンドの+2σを目指す形ですが、そこをブレイクする可能性は低いとみています。

ストキャスティクスで見ると%K、%Dがゴールデンクロスからの上昇となり、高値圏に入っています。%Kは一時高値圏から転落する動きを見せましたが、すぐに持ち直しており、買い優勢の流れが強まっています。このまま%K、%Dが高値圏での動きを維持した場合は底堅い動きが継続するでしょう。

【ビットコイン価格の注目ポイント】

68990ドル:史上最高値
32000ドル:2022年6月に意識された水準
31080ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
30470ドル:昨日の高値

30400ドル:現在値

30000ドル:心理的な節目
29150ドル:昨日の安値
29030ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
26980ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
25210ドル:2022年7-12月の高値
20000ドル:心理的な節目
15500ドル:2022年7-12月の安値

(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。

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