難化傾向は継続したが (23/04/21)

昨日の暗号資産市場は、ビットコインが続落しての推移となっています。

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難化傾向は継続したが (23/04/21)

難化傾向は継続したが

主要暗号資産価格【日本時間6時】

ビットコイン:28241.0ドル(-2.89%)
イーサリアム:1937.03ドル(-2.19%)
リップル:0.47053ドル(-4.82%)
ビットコインキャッシュ:122.5ドル(-3.31%)

【概況】

昨日の暗号資産市場は、ビットコインが続落しての推移となっています。昨日からの売りの流れが継続しており、市場には警戒感が強まる状況となっています。米国債利回りは大幅低下となっており、ドルの上値も抑えられましたが、米株の軟調などが嫌気される展開です。バイナンスからの大規模な売りやそれに伴うロスカットの動きなども意識される状況となっています。30000ドルからの売りの流れが強まる状況であり、先行きにも懸念が強まります。また、その他のコインも大幅下落となっており、暗号資産市場には悲観的なムードが漂う局面となっています。

さて、ここにきてビットコインの価格が急激に下落していますが、昨日行われた難易度調整ではさらに難化して史上最高を更新しています。これで5回連続の難化であり、平均ハッシュレートは348.6EH/sにまで上昇しています。史上最高値の更新を続けているハッシュレートですが、ここ最近の下落がどういった影響を与えるのかは注意しておいたほうが良いかもしれません。過去には6回以上連続しての上昇もあったので、次回の難易度調整において軟化するかどうかはわかりませんが、ビットコインの価格が軟調ということになれば状況が変化する可能性はありそうです。

さらに暗号資産マイニング企業であるモーソンがテキサス州から撤退といった報道も流れています。テキサス州でのマイニングに関しては以前にもここで書きましたが、州内でのマイニングに関して、インセンティブを大幅に削減する法案が審議されています。審議中の決定であり、モーソンのリアム・ウィルソンCOOは『テキサス州政府から何かが発表される前から、資産を売却する決定をしていた』と述べていますが、タイミングとしては法案の影響が全くなかったとは考えにくいように思われます。

アメリカは現在マイニングのシェアにおいてはトップとみられており、40%前後を占めると推定されています。ここに中国が再浮上しているといった指摘もありますが、いずれにせよアメリカの影響は非常に大きいということができるでしょう。そうした中でモーソンがテキサス州から撤退することでどの程度の影響があるのか、そしてこれからもテキサス州のみならず米国からマイナーが離脱という可能性はあるのか、その点は注意してみていく必要がありそうです。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足のボリンジャーバンドの中心線である29050ドル前後の水準を下抜けて-2σである27040ドル前後の水準を目指しての動きとなっています。目先はこの二つの価格が節目となりそうですが、押し戻した場合は30000ドルやバンドの+2σである31070ドル前後の水準も意識されそうです。

【ビットコインチャート分析】

【ビットコインチャート分析】

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの+2σからの調整の動きが強まり、バンドの中心線を割り込む流れとなっています。このままバンドの-2σまで下落する可能性も十分にあるため警戒感が高まりそうです。ただ、バンドの±2σはほぼ横ばいとなっており、バンド幅も比較的広いため、レンジ圏での動きが意識されやすい状況です。バンドの-2σまで下落しても押し目買いに支えられるのではないかとみています。

またストキャスティクスを見ると、%K、%Dがデッドクロスからの下落となり、%Kが下値圏に入っています。下落の勢いは強まっており、売り優勢の局面が継続しています。%Dもまだ下値余地はあるとはいえ近いうちに下値圏に入る可能性は高まっています。ここからさらに下値を拡大するのではないかと思われます。

ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの-2σを意識しての動きで、一時的に買い戻される場面もありましたが、中心線には届かず、-1σ前後の水準で抑えられて下値を拡大する動きです。目先はバンドの+2σも上昇に転じており、さらにバンドウォークから下値拡大といった展開となる可能性もあるでしょう。ただ、バンド幅がかなり拡大しているので、バンドの+2σの動き次第では調整の動きが入りやすくなるでしょう。

ストキャスティクスで見ると%K、%Dが下値圏での推移です。いずれもじり高基調となってゴールデンクロスが意識されていますが、まだ上昇の勢いは弱く、方向感を見極めながらの対応となりそうです。このまま上昇基調を維持して下値圏から外れる動きとなるのであれば、調整の動きが強まりそうです。

【ビットコイン価格の注目ポイント】

68990ドル:史上最高値
32000ドル:2022年6月に意識された水準
31070ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
30000ドル:心理的な節目
29080ドル:昨日の高値
29050ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線

28240ドル:現在値

28030ドル:昨日の安値
27040ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
25210ドル:2022年7-12月の高値
20000ドル:心理的な節目
15500ドル:2022年7-12月の安値

(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。

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