今週の暗号資産レンジ
時価総額が大きい3つの暗号資産の週間レンジを示しています。始値は日曜東京午前9時、高値・安値は始値から金曜始値までのレンジのため、それ以降日曜午前9時までのレンジは含まれていません。なお、各レートとも特定業者のレートは示さず対ドルでの気配値となっていることにご留意ください。
Crypto Index=暗号資産インデックスの詳細は、トップページのサイト右側メニューの「暗号資産分析情報」から「暗号資産インデックス」をクリックしてご覧ください。算出の基準日は2017年9月1日です。また「到達確率チャート」も併せてご利用いただけます。
今週の振り返りと来週の見通し
今週もドル建てビットコイン(BTC/USD)について、前回執筆時点以降の値動きを振り返りつつ、今後の見通しについて純粋にテクニカルな観点から分析を加えます。使用チャートは、ドル円とユーロの週報で使っているものと同じものです。
このチャートは、ローソク足の足型をそのままに陰陽の着色のみを平均足と同様とすることで、短期的な方向性(白=上昇、黒=下降)を見やすくした独自チャートとなっています。また、一目均衡表を併せて表示することで上下のチャートポイントもわかりやすく示しました。
今週の振り返り(日足)
14日に30973ドルの高値をつけて以降は大台乗せの達成感もあって利食い売りも強まり、3月後半のもみあい水準へと戻そうとする動きとなってきました。3月下旬からのサポートラインを下抜け始めたこと、3月安値と4月高値の38.2%押しとなる26628が3月下旬の押しとも重なっていることから、まずは同水準を試しやすい流れになってきたと見られます。4時間足チャートで拡大して見てみましょう。
ここからの見通し(4時間足)
日足チャートの各線がそのまま表示されていますが、4時間足チャートでは38.2%押しの水準が下限として表示されています。テクニカルには同水準まで押しが入ってもおかしくありませんが、買い戻しが入った場合のターゲットとなり得る水準としては3月30日高値29169(ピンクの水平線)となります。
来週はこれら上下の水準を参考として、26700ドルをサポートに、29100ドルをレジスタンスと調整に転じた後のもう一段の下げを考えておきます。
今週の主なトピックス
今週の暗号資産関連のニュースの中から、筆者が気になった内容をコメントともに「主なトピックス」として毎週2本取り上げていきます。記事によっては前回執筆日前のトピックスを取り上げることもあります。
取り上げた元記事を確認できるように、ピックアップするソースを日経新聞に絞っています。日経新聞の朝刊と電子版の別と日時を併記してありますので、ご自身の目でお読みいただくと良いと思います。
*筆者コメント
財務省が14日にデジタル円の制度設計に向けた論点を整理する有識者会議を立ち上げると発表。座長は柳川東大教授、委員に翁日本総研理事長をはじめ有名どころが並び、オブザーバーとして金融庁と日銀も参加します。
この手の有識者会議にはもちろん委員の意見も反映されるのですが、実際の議事進行にあたっては今回の場合は財務省の事務方がたたき台を作り、それに対して委員が検討の上で自身の意見を重ねていくというスタイルのはずです。これまでも有識者会議というのは多くの分野で実施されてきましたが、財務省関連に関してはこうした印象を持っています。
結局のところ通貨当局として財務省がどのように考え、どのように進めたいのかが色濃く反映されることとなりますが、最終的に発行するのか、しないのか、するならばどのようなメリット・デメリットがあるのかなど速やかに進めていただきたいものだと思います。
*筆者コメント
4月6日に「一からわかるブロックチェーン」という動画が公開され、それの続編にあたります。今回はブロックチェーンのレイヤー、企業とブロックチェーン、Web3の今後といった内容で日経記者が二人の専門家と議論を進めて行く内容となっています。
ブロックチェーン自体の誕生が2009年、これはビットコインが誕生した(最初の送金が行われた)2009年1月と同じですが、それからまだ14年しか経っていません。いま現実となっていること、今後懸念されることなどが話し合われても、5年後、10年後には全く想像もつかないようなことになっているかもしれません。面白い時代とともに生きていることを強く感じますね。
今週のコラム「年に3回の水星逆行」
アストロ系のネタで偶に登場する水星逆行の話です。
今回の水星逆行は4月22日から5月15日の約3週間です。株や為替の市場ではボラティリティの上昇が最初の一週間に見られますが、暗号資産では逆行期間中のビットコインが一方向に動きやすいという傾向が見られます
水色でペイントしたバーが水星逆行期間中ですが、前回は上昇しましたが、今回は直前の動きからは下降が続きそうにも見えます。まだ数日は様子を見た方がよさそうですが、動きが出てきたその方向への動きが続きやすいということは気にしておくとよさそうです。
ディスクレーマー
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