ビットコイン円、急伸後に暴落するなど荒々しい値動き。本日は上昇リスクに要警戒
〇ビットコイン円、米国時間朝方にかけ401.2万円まで急伸後、一時364万円台まで下落する荒い値動き
〇マウントゴックス、米政府等のウォレットに動きとの観測一部で出るも、後に否定、370万円台回復
〇米地銀を巡る金融不安再燃、米FRBによる早期利下げ観測等、ビットコイン買い材料として期待
〇引き続き、ビットコイン円相場の上昇(全値戻し)をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:360.0万円ー400.0万円
昨日の概況
26日(水)のビットコイン円相場は急伸後に大暴落。(1)米ファーストリパブリック銀行の予想を超える預金流出発生や、(2)上記1を背景とした世界的な金融システム不安の再燃(米ファーストリパブリック銀行株の大暴落→市場心理悪化→リスクオフ再開)、(3)中央集権に対するアンチテーゼとしてのビットコイン買い圧力(金融システム不安の発生はデジタルゴールド的な位置づけでビットコイン買い材料)、(4)短期筋の大規模ショートカバー、(5)米金利低下に伴うドル売り圧力(米FRBによる年内利下げ観測再燃→米ドル売り→米ドルと逆相関性の強いビットコインに上昇圧力)が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値401.2万円まで急伸しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(6)ロング勢による利食い売りや、(7)マウントゴックスや米政府のウォレットが取引を行っているとの観測ツイート、(8)短期筋の大規模ストップSELLが重石となり、米国時間午後にかけて、安値364.2万円まで急落しました。もっとも、売り一巡後に下げ渋ると、(9)上記7を否定するツイート発信(上記7がFAKEニュースとの見方)や、(10)短期筋のショートカバーが支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間4/27午前6時00分現在)では、379.2万円前後で推移しております。
本日の見通し
ビットコイン円相場は4/24に記録した約1カ月ぶり安値362.8万円をボトムに反発に転じると、昨日は一時401.2万円まで急伸しましたが、米国時間午後にかけて364.2万円まで急落する荒々しい値動きとなりました(現在は再び379.2万円前後へ反発)。米国時間午後にかけて急落した理由は明らかではありませんが、マウントゴックスや米政府に関連するウォレットが取引を行っているとの観測ツイートがトリガーになった可能性があります(既に報じられている米政府によるシルクロード関連捜査で押収したビットコインの売却観測やマウントゴックスによる弁済開始観測と結び付けられて噂が噂を呼んだ可能性あり)。ただ、本件については既に否定的な発言が出てきているため、ビットコイン円相場が米国時間午後の急落分を全値戻しする可能性もありそうです。また、米ファーストリパブリック銀行を巡る金融システム不安の再燃や、それに伴う米FRBによる早期利下げ観測も、ビットコイン買い材料として期待されます。荒々しい値動きが続いているため、ポジションサイズ管理には細心の注意が必要ですが、当方では引き続き、ビットコイン円相場の上昇(全値戻し)をメインシナリオとして予想いたします(状況次第では再び対円の節目400.0万円に到達する可能性あり)。
本日の予想レンジ:360.0万円ー400.0万円
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