難易度調整で再び難化 (23/05/19)

昨日の暗号資産市場は、ビットコインが下落しての推移となっています。

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難易度調整で再び難化 (23/05/19)

難易度調整で再び難化

主要暗号資産価格【日本時間6時】

ビットコイン:26734.6ドル(-2.22%)
イーサリアム:1797.83ドル(-1.58%)
リップル:0.46058ドル(+3.05%)
ビットコインキャッシュ:113.8ドル(-3.23%)

【概況】

昨日の暗号資産市場は、ビットコインが下落しての推移となっています。米債務上限問題に対する警戒感が和らいだことや金融引き締めに対する思惑が後退したことなどを受けて米国債利回りが上昇し、ドルを押し上げる展開となっています。そしてドルインデックスの上昇などが嫌気される展開となり、ビットコインは下値を拡大する展開となりました。その他のコインはリップルが上昇したものの、イーサリアムなどはビットコインにつれ安となっています。

さて、米国の金融政策ですが、現状において先物市場には6月の25bpの利上げが37.6%織り込まれる展開となっています。債務上限問題や地銀の問題などから米経済の先行きに対する警戒感などから強まっていましたが、インフレに対する警戒感などを受けて利上げが意識されつつあります。足元の米経済に関しては予断を許さないところではありますが、少なくとも現状では年内の利下げといった雰囲気にはないように思われます。

仮に米国の金融緩和に対する期待感が後退した場合は米国債利回りの上昇やドル高などが意識されることとなりそうです。そうなれば、ビットコインなども売り圧力が強まりやすくなるでしょう。

こうした中で難易度調整が行われましたが、3%超の難化となり、史上最高を更新しています。前回は小幅に下落しての推移となっていましたが、今回再度持ち直す動きとなっています。その一方で目先は価格が抑えられ気味となっています。状況としてはややマイナーにとって悪化しているところかと思われます。

ただ、ハッシュレートが上昇していることはビットコインにとっては良いことであり、まだしばらくはしっかりとした動きを継続する可能性が高いように思われます。世界的に見ればマイニングに対する風当たりは強まっているようにも見えますが、ハッシュレートで見る限りではマイニングは盛んにおこなわれている状況ということが出来そうです。

こうした動きはエネルギー価格の上値が抑えられていることにも後押しされているのではないかと思われます。欧州天然ガス価格が大幅安となって2021年6月以来の水準にまで下落するといった報道も流れていますが、以前と比べて状況はかなり改善しているものと思われます。そうした中での難易度の難化ですので、先行きに関してもしっかりとした動きが展開されるのではないかとみています。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足のボリンジャーバンドの-2σである26060ドル前後の水準とバンドの中心線である27930ドル前後の水準を挟んでの動きとなっています。レンジ圏での動きで、目先はこの二つの価格が節目として意識されそうです。

【ビットコインチャート分析】

【ビットコインチャート分析】

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの-2σから持ち直し基調となってバンドの中心線を目指す形となっていましたが、中心線に届かずに下落となっており、このままバンドの-2σまで下落するかどうかに注目です。バンドの±2σが下落する展開で、トレンドそのものが下向きとなっています。流れとしては上値の重さが意識されやすいところであり、バンドの-2σまで下落する可能性は高そうです。ただ、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところであり、-2σでは支えられるのではないかとみています。

またストキャスティクスを見ると、%K、%Dがゴールデンクロスからの上昇となっていましたが、目先は腰折れとなって%Kが再度下値圏に入りそうな局面となっています。上値の重さが意識されており、このまま下値圏に入った場合は売りの流れが強まりそうです。%Dも下落に転じており、先行きに対する警戒感が強まります。%Dも下値圏に入った場合は売り圧力が強まりそうです。

ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの+2σを目指す動きが意識されましたが、+2σには届かずに下落に転じ、一気にバンドの中心線を抜けて-2σまで下落しました。ただ、-2σでは目先支えられています。ここから持ち直し基調を強めるのかどうかに注目です。バンドの+2σが横ばいからじり安、-2σが下落といった動きとなっており、上値の重さが意識されやすいところであり、一時的に戻しても上値は抑えられそうです。

ストキャスティクスで見ると%Kと%Dがデッドクロスからの下落となってます。下値圏を目指す動きであり、売り優勢の展開です。%Kの下落の勢いは落ちていますが、下値圏には入るのではないかと見ており、現状ではまだ売られやすい地合いということが出来そうです。

【ビットコイン価格の注目ポイント】

68990ドル:史上最高値
32000ドル:2022年6月に意識された水準
30000ドル:心理的な節目
29800ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
27930ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
27470ドル:昨日の高値

26730ドル:現在値

26450ドル:昨日の安値
26060ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
25210ドル:2022年7-12月の高値
20000ドル:心理的な節目
15500ドル:2022年7-12月の安値

(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。

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