週明け22日(月)のビットコイン円相場は下落後に持ち直す展開。
〇ビットコイン円、アジア時間午後にかけ安値365.9万円まで下落後、一時375.1万円まで反発
〇円安進行、株式市場の堅調推移、Bitcoin Pizza Dayに絡むご祝儀買い等が支援
〇テクニカルには一目均衡表の「雲」の中で推移、ボリンジャーミッドバンド付近の動き続く
〇ファンダメンタルズは米FRBが金融引き締めを継続の有無、米債務上限問題等不確実要因多い
〇ビットコイン円のレンジ相場継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:360.0万円ー380.0万円
昨日の概況
週明け22日(月)のビットコイン円相場は下落後に持ち直す展開。(1)米債務上限問題を巡る不確実性(ドル円下落→ビットコイン連れ安)や、(2)共和党から出された暗号資産トレーダーを優遇する税制見直し案についてバイデン米大統領が反対したとの一部報道が重石となり、アジア時間午前にかけて、安値365.9万円まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(3)対主要通貨での円売り圧力(ドル円上昇→ビットコイン円連れ高)や、(4)バイデン米大統領による「マッカーシー下院議長との電話会談はうまくいった」との楽観発言(米債務上限問題を巡る警戒感の後退)、(5)株式市場の堅調推移(市場心理改善→リスクアセット上昇→ビットコイン上昇)、(6)Bitcoin Pizza Dayに絡むご祝儀買い(毎年5/22はビットコインが2010年に初めてピザの支払いに使われた記念すべき日)が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値375.1万円まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間5/23午前6時00分現在)では、372.3万円前後で推移しております。
本日の見通し
ビットコイン円相場は5/12に記録した安値351.0万円(約1カ月半ぶり安値圏)をボトムに下げ止まると、その後は360.0ー380.0万円を中心としたレンジ相場が続いております。日足ローソク足が一目均衡表の雲の中でもがいていることや、ボリンジャーミッドバンド付近に張り付いていること、バンド幅が緩やかな縮小トレンドを形成していること、オシレータ系インジケータのRSIが50%近辺で横ばい推移していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、市場参加者の気迷い(売っていいのか、買っていいのか迷っている状態)が確認できます。こうした動きの背景には、ファンダメンタルズ面での不確実要素の増加が挙げられます。
特に(1)米FRBが金融引き締めを継続するのか?打ち止めとするのか?利下げに転じるのか?、(2)米地銀を巡る金融システム不安が再燃するのか?終息するのか?、(3)米債務上限問題が合意に至るのか?決裂するのか?といった点が市場参加者の中で割れており、ビットコイン円相場の気迷いを助長させる形となっています。事実、暗号資産オプション市場では、ビットコインのリスクリバーサルがアラウンドパー(±0近辺)で推移するなど、上下共に方向感を推測しづらい状態が確認されます。以上を踏まえ、当方では引き続き、ビットコイン円相場のレンジ相場継続をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日はバイデン米大統領とマッカーシー下院議長の会談に注目が集まります。
本日の予想レンジ:360.0万円ー380.0万円
注:ポイント要約は編集部
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