5月22日は「ビットコイン・ピザ・デー」、取引枚数は13年前とあまり変わらない?(23/5/23)

昨日5月22日はビットコインのみならず暗号資産業界において歴史的な日であった。

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5月22日は「ビットコイン・ピザ・デー」、取引枚数は13年前とあまり変わらない?(23/5/23)

5月22日は「ビットコイン・ピザ・デー」、取引枚数は13年前とあまり変わらない?

ビットコイン、イーサリアムの価格は凪の状態が続いている。米国の債務上限問題や追加金利引き上げの有無などが様子見材料視されており、ビットコイン(対USD)の10日HV(ヒストリカル・ボラティリティ)は、20ほどと今年4月以来の低い水準に位置している。年末年始の10割れと比較すると、まだまだ静かな地合いが続く余地はあるが、年末年始の小動きを経て、年明け後から暗号資産は一気に急上昇した。収縮と発散を繰り返して価格は推移することから、足元の凪相場はエネルギーをため込んでいる時期という理解だ。世界的な規制強化の流れは加速することで、暗号資産への信頼性は徐々に高まる。つまり、価値・価格も高まると考えている。

1万BTCとピザ2枚の歴史的な交換

さて、そんなビットコインだが、昨日5月22日はビットコインのみならず暗号資産業界において歴史的な日であった。「ビットコイン・ピザ・デー」である。例年、暗号資産ファンがピザを食べてこの日を祝う(ピザ・パーティ)のが恒例となっており、かくいう私も昨日は家族でピザを食した。2018年から6年連続、家族でピザを食べて、「ビットコイン・ピザ・デー」の素晴らしさを説いているが、家族はいまだに理解してくれず、今年のピザは昨年よりも美味しかったというリアクションに終わった。興味・関心を駆り立てることができない私の説明力不足を毎年、痛感している。

改めて「ビットコイン・ピザ・デー」を説明したい。2010年5月22日、フロリダ在住のウェブ開発者Laszlo Hanyecz氏(ラズロ・ハニエツ氏)が、ビットコイン・フォーラムというサイトで、「1万BTCをピザ2枚と交換してほしい」と呼び掛けたところ、ロンドン在住のJeremy Sturdivant氏(ジェレミー・スターディヴァント氏)が応じて、自身のクレジットカードで購入したピザをハニエツ氏に届け、ハニエツ氏はその対価として、スターディヴァント氏に1万BTCを送った。ビットコインが初めて物と交換された瞬間である。

この時のビットコインの価値は1BTCあたり30―40セントだったので、2枚で30-40ドルは適正な価格だろう。ハニエツ氏は、初期のビットコインマイナーの一人で、過去のインタビュー記事によると、ビットコイン生みの親であるサトシ・ナカモト氏とも何度かメッセージをやり取りしたことがあるという。ちなみに、受け取った1万BTCをスターディヴァント氏がどうしたのかはわかっていない。あれこれ勝手に想像して楽しむのが、ピザ・パーティのネタとなっている。

13年前の取引枚数は12.5万BTC

ビットコインは2009年1月にアルゴリズムが実装され、同年7月にドルとの交換レートが提示された。当時はマイニングにかかる電気代が価格の裏付けとなっており、Coin Market Capで遡れる一番古い価格である2010年7月13日には1BTCあたり0.06ドルで取引され、24時間の取引量は75ドルとある。単純計算で12.5万枚のビットコインが売り買いされたわけだ。今の価格(27,000ドル)で計算すると337億ドルの売買代金だ。Coin Market Caoで確認した足元の売買代金が200-400億ドルなので、ある意味、取引されている枚数は13年前とさほど変わらないことがわかる。

このような話を私は毎年5月22日に家族相手にしているのだが、引き続き興味はゼロのようだ。家族からするといい迷惑なのかもしれない。興味・関心が無い事象の普及活動は難しいが、来年の5月22日も懲りずに同じ話をしたいと考えている。上の娘は反抗期入りしているので「うざい」の一言が来るかもしれない。

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