ビットコイン円、香港証券先物委員会による発表で上昇するもレンジ相場脱却には至らず(5/24朝)

23日(火)のビットコイン円相場は方向感に欠ける値動き。

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ビットコイン円、香港証券先物委員会による発表で上昇するもレンジ相場脱却には至らず(5/24朝)

ビットコイン円、香港証券先物委員会による発表で上昇するもレンジ相場脱却には至らず

〇ビットコイン円、ここ数日続いている360.0ー380.0万円レンジを継続、方向感に欠ける
〇日足が一目均衡表の雲の中で推移、ボリンジャーミッドバンド付近に張り付く、市場の気迷い反映か
〇ファンダメンタルズも、気迷いを助長させる不確定要素が盛沢山
〇FRB金融政策不透明感、米金融信用不安、米債務上限問題の少なくとも一つの解決がレンジ脱却には必要
〇本日の予想レンジ:365.0万円ー385.0万円

昨日の概況

23日(火)のビットコイン円相場は方向感に欠ける値動き。(1)ミネアポリス連銀カシュカリ総裁による「FRBはさらに利上げしなければならないかもしれない」とのタカ派的な発言や、(2)米金利上昇に伴うドル買い圧力(米ドルと逆相関性の強いビットコインに下押し圧力)が重石となり、アジア時間朝方にかけて、安値371.3万円まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(3)米債務上限問題に関する過度な警戒感の後退(マッカーシー米下院議長とバイデン米大統領は会談後に楽観的な見方を発表)や、(4)対主要通貨での円売り圧力(ドル円・クロス円上昇→ビットコイン円連れ高)、(5)香港証券先物委員会(SFC)による「6/1より個人投資家に暗号資産取引を認める計画」の公表が支援材料となり、アジア時間午後にかけて、高値380.4万円まで反発しました。もっとも、買い一巡後に伸び悩むと(ここ数日続いている360.0ー380.0万円レンジの上限付近で戻り売り圧力が強まると)、海外勢参入後に小反落し、本稿執筆時点(日本時間5/24午前6時00分現在)では、377.5万円前後で推移しております。

本日の見通し

ビットコイン円相場は依然として360.0ー380.0万円のレンジ相場が続いております。昨日もレンジ上限付近(高値380.4万円)で失速するなど、レンジ相場脱却には至りませんでした。日足ローソク足が一目均衡表の雲の中で推移していることや、ボリンジャーミッドバンド付近に張り付いていること、ボラティリティの低下基調が続いていること等を踏まえると、テクニカル的に見て、市場参加者の「気迷い」が確認できます(新規材料に乏しい中、ここから買っていいのか売っていいのかわからない状態)。

ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBの金融政策に関する先行き不透明感(パウエルFRB議長は先週末金曜日にハト派的な発言を行うも、今週はミネアポリス連銀カシュカリ総裁よりタカ派的な発言が浮上)や、(2)米地銀発の金融システム不安を巡る先行き不透明感(米地銀を巡る金融システム不安は一時的に後退するも、イエレン米財務長官は先週末金曜日に「さらに合併必要な可能性を銀行幹部らに伝えた」と発言)、(3)米債務上限問題に関する先行き不透明感(マッカーシー米下院議長とバイデン米大統領は楽観的な見方を示すも依然として合意に至らず)など、市場参加者の気迷いを助長させる不確定要素が盛沢山となっています。

以上を踏まえ、当方では、ビットコイン円相場のレンジ相場継続を本日のメインシナリオとして予想いたします(上記3つのファンダメンタルズの内、どれか一つの材料が消化されない限り、方向性を見出しにくい時間帯が続くと予想)。

本日の予想レンジ:365.0万円ー385.0万円

注:ポイント要約は編集部

ビットコイン円、香港証券先物委員会による発表で上昇するもレンジ相場脱却には至らず

ビットコイン円日足

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