ビットコイン円、360ー380万円レンジが継続中。市場参加者の気迷いが鮮明に
〇ビットコイン円、米国時間にかけて、安値363.3万円まで急落
〇株式市場の冴えない動き、米金利上昇、債務上限問題への不安感等が背景
〇依然として360.0ー380.0万円のレンジ内での推移継続
〇テクニカルにも市場参加者の「気迷い」が確認される状況
〇レンジ相場の継続(360.0ー380.0万円レンジの継続)をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:355.0万円ー375.0万円
昨日の概況
24日(水)のビットコイン円相場は急反落。アジア時間朝方にかけて、高値378.1万円まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)ここ数日間続いているレンジ相場(360.0ー380.0万円)上限を背にした戻り売り圧力や、(2)株式市場の冴えない動き(アジア株・欧米株の急反落→リスクオフ再開→VIX上昇→市場心理悪化→リスクアセット下落→ビットコイン下落)、(3)米金利上昇に伴うドル買い圧力(ウォラーFRB理事によるタカ派的な発言→米金利上昇→米ドルと逆相関性の強いビットコインに下押し圧力)、(4)米債務上限問題を巡る不確実性(イエレン米財務長官による「財務省は6/1にも現金使い切る可能性がある」との発言)、
(5)暗号資産オプション市場のダウンサイドを織り込む動き(BTCもETHもリスクリバーサルが全ての期間でPUTオーバーに転換)が重石となり、米国時間にかけて、安値363.3万円まで急落しました。引けにかけて持ち直すも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間5/25午前3時30分現在)では、365.4万円前後で推移しております。尚、昨日は暗号資産フレンドリーな政治家として人気のある米フロリダ州知事のロン・デサンティス氏が、2024年の大統領選への出馬の意向を発表するとの報道がなされました。
本日の見通し
ビットコイン円相場は依然として360.0ー380.0万円のレンジ内での推移が続いております(昨日はレンジ上限の380.0トライに失敗→レンジ下限の360.0万円に向けて急反落)。日足ローソク足が一目均衡表の「雲の中」での推移に留まっていることや、21日移動平均線と90日移動平均線に挟まれた領域で推移していること、ボリンジャーミッドバンドを挟んでの上下動が続いていること、オシレータ系インジケータのRSIが40%ー50%ゾーンで横ばい推移していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、市場参加者の「気迷い(ここから買っていいのか売っていいのかわからない状態)」が確認されます(レンジ相場の継続を示唆)。
また、ファンダメンタルズ的に見ても、昨日述べた通り、(1)米国の金融政策に関する先行き不透明感や、(2)金融システム不安を巡る先行き不透明感、(3)米債務上限問題に関する先行き不透明感など、3つの不確定要素が市場参加者の「気迷い」を助長させる環境となっています。以上を踏まえ、当方では引き続き、レンジ相場の継続(360.0ー380.0万円レンジの継続)をメインシナリオとして予想いたします。尚、上記の内、最も早く不透明感の払しょくが期待できそうなのが米債務上限問題となるため、本日もバイデン米大統領やマッカーシー米下院議長の一挙手一投足に注目が集まりそうです。
本日の予想レンジ:355.0万円ー375.0万円
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