ハッキング被害が減少
主要暗号資産価格【日本時間6時】
ビットコイン:26405.1ドル(-2.98%)
イーサリアム:1805.26ドル(-2.65%)
リップル:0.45401ドル(-2.22%)
ビットコインキャッシュ:112.4ドル(-2.85%)
【概況】
昨日の暗号資産市場は、ビットコインが下落しての推移となっています。27000ドルを割り込む流れとなっており、警戒感が強まる状況となっています。米国の債務上限問題の協議が進展していないことに加え、FOMC議事要旨やFRB高官のタカ派的な発言などを受けたドル買いの流れが嫌気される展開となっています。その他のコインも下落しており、暗号資産市場全体に売り圧力が強まる展開となっています。
さて、セキュリティ企業のTRMラボの報告書によると、2023年の第1四半期のトークンプロトコルや暗号資産プロジェクトに対するサイバー攻撃が前年同期比と比較して70%も減少したようです。2023年に入ってからはビットコインの価格も持ち直し基調となっていたことを考えると、非常に好感される報告であるということができるでしょう。
要因は様々あるかと思われますが、やはり第一にセキュリティが強化されている事が挙げられるでしょう。これに関してはいたちごっこではありますが、セキュリティも年々進化しており、今後も安全性を高めていくことで、暗号資産業界に対する信認も高まっていくものと思われます。
また、ハッカーと交渉して資金の大部分を回収するということも一般的に行われています。これはハッカーがバグを悪用する代わりにバグを報告して報酬を得る形にしています。こうした取り組みでもセキュリティは強化されることとなります。
北朝鮮などはハッキングによって外貨を得ているとみられており、そういった観点からも暗号資産業界に対する厳しい対応へと繋がっている可能性はあるでしょう。であるならば、セキュリティの強化は日々行われる必要があるでしょう。今回の報告書は確かに好感できるものではありますが、TRMラボが『残念ながらこの現象は長期的な傾向ではなく、一時的な猶予に過ぎない可能性が高い』と指摘しており、今後のより一層のハッキングへの警戒や対応が必要となりそうです。
【ビットコイン節目】
ビットコインは日足のボリンジャーバンドの中心線である27340ドル前後の水準で抑えられて下落しており、-2σである25830ドル前後の水準を目指す流れです。目先はこの2つの価格に挟まれたレンジを動くのではないかとみており、この2つの価格が節目として意識されそうです。
【ビットコインチャート分析】
ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの中心線を意識しての動きから調整の動きが入る流れです。中心線で抑えられて下落する形であり、バンドの-2σまで下落する可能性が高いのではないかとみています。ただ、バンドの±2σが下落しており、トレンドそのものは下向きですが、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところではないかとみています。バンドの-2σまで下落した場合はそこで支えられるのではないでしょうか。
またストキャスティクスを見ると、%K、%Dが上昇基調から腰折れとなって下落しています。%Kは下落の勢いが強く、下値圏に入りそうです。一方、%Dも下落に転じており、警戒感が強まるところです。%Dの下落の勢いはまだ強まっていませんが、このまま下落基調を維持した場合はバンドの-2σまで下落といった動きになりそうです。
ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの+2σから調整の動きが入り、そのまま中心線を抜けて-2σをブレイクからバンドウォークとなりました。ただ、目先は持ち直し基調となっており、このまま上昇基調を維持することが出来るかどうかに注目が集まりそうです。バンドの+2σが上昇基調から横ばいとなっており、このまま下落に転じる可能性も十分にあり、トレンドそのものは下向きですが、一時的には持ち直す可能性が高そうです。
ストキャスティクスで見ると%Kと%Dがゴールデンクロスから持ち直す動きとなっています。%Kが下値圏から外れる動きとなっており、このまま上昇基調を維持できるかがポイントとなりそうです。一方、%Dも上昇に転じていますが、まだ下値圏での動きで、上昇の勢いも弱いため、ここからの動きに注意したいところとなっています。
【ビットコイン価格の注目ポイント】
68990ドル:史上最高値
30000ドル:心理的な節目
28860ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
27340ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
27220ドル:昨日の高値
26410ドル:現在値
26620ドル:昨日の安値
25830ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
25210ドル:2022年7-12月の高値
20000ドル:心理的な節目
15500ドル:2022年7-12月の安値
(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。
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