ビットコイン円、約3カ月ぶり安値圏から急反発。総悲観ムードから早くも脱却
〇ビットコイン円、米国時間に高値389.8万円まで急伸
〇急ピッチな下げへの反動、FRB利下げ後のビットコイン急伸観測等がサポート
〇テクニカルには200日線を一時上抜け、二番底形成観測広がる
〇ファンダメンタルズも現物型ETFの早期承認期待、金融機関参入、半減期イベント等がサポート
〇ビットコイン円相場の急伸をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:375.0万円ー405.0万円
昨日の概況
12日(火)のビットコイン円相場は急反発。(1)ニューデリーで開催されたG20首脳会議で「暗号資産の国際的な枠組みの早期実施」が求められたことに端を発した世界的な規制強化の思惑や、(2)アルトコインの冴えない動き(暗号資産市場全体に広がる総悲観ムード)、(3)二番底形成を警戒した短期筋の見切り売りが重石となり、アジア時間早朝にかけて、6/16以来、約3カ月ぶり安値となる365.8万円まで下落しました。
しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(4)急ピッチな下落に対する反動買い(自律反発)や、(5)押し目を待ち構えていた長期筋(レバレッジを殆ど掛けず現物に近い形で長期間保有する勢力)のBTC買い圧力、(6)BitMEXアーサー・ヘイズ氏による「FRBが利下げを選択した場合、ビットコインは急速に70,000ドルまで上昇するだろう」とのタカ派的な発言、(7)米資産運用会社フランクリン・テンプルトンによるビットコイン現物型ETFの申請発表、(8)俄かショート勢のストップBUYが支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値389.8万円まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間9/13午前5時35分現在)では、384.3万円前後で推移しております。尚、昨日はゲーリー・ゲンスラーSEC委員長より「暗号資産は詐欺、悪用、違法行為に満ちている」とのネガティブ発言がありましたが、市場の反応は限定的となりました。
本日の見通し
ビットコイン円相場はアジア時間早朝に記録した約3カ月ぶり安値365.8万円(6/16以来の安値圏)から切り返すと、一時389.8万円(+6.5%)まで急伸しました。この間、市場参加者に意識されている200日移動平均線を一時的に上抜けするなど、早朝の急落劇(二番底形成)がクライマックスセリングだったとの見方が広がっています。事実、暗号資産オプション市場では、1ヵ月以降のリスクリバーサルがBTCコールオーバーに転じるなど、アップサイドを織り込む動きが再開しました。ビットコイン現物型ETFの早期承認観測や、来年4月の半減期に向けた長期フローの流入観測など、ファンダメンタルズ面でのポジティブ材料も後押しとなる中、ビットコイン円相場は今後本格的な上昇トレンドに突入する可能性がありそうです。本日21:30に発表される米8月消費者物価指数が万が一市場予想を下回る場合には、アーサー・ヘイズ氏の上記コメントの通り、米年内利上げ観測後退→来年の利下げ観測再燃→米金利低下→米ドル売りの経路で、ビットコイン円相場が一気に心理的節目400万円の大台を回復する展開も想定できます。当方では引き続き、ビットコイン円相場の急伸をメインシナリオとして予想いたします。
本日の予想レンジ:375.0万円ー405.0万円
注:ポイント要約は編集部
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