利下げ？　(23/09/13)

主要暗号資産価格【日本時間6時】

ビットコイン：26065.1ドル（+3.87％）
イーサリアム：1598.65ドル（+3.68％）
リップル：0.48047ドル（+1.77％）
ビットコインキャッシュ：199.7ドル（+9.07％）

【概況】

昨日の暗号資産市場は、ビットコインが大幅持ち直しとなりました。前日の大幅下落を受けた買い戻しの動きが意識される展開となり、ビットコインは26000ドルを回復する展開となっています。米株の下落などが嫌気される一方、ドルインデックスはNY時間帯に入り上値を抑えられる展開となっており、それが好感される流れとなっています。その他のコインも大きく持ち直しており、一時的な上げ下げはあるものの、大きな流れでは方向感の見えにくい状況が継続しています。

さて、BitMEX創設者のアーサー・ヘイズ氏が自身のブログでFRBが利下げを決定した場合、ビットコインは70000ドルまで上昇するだろうと述べました。このブログがビットコインの価格上昇にどの程度影響を与えたかは定かではありませんが、70000ドルと言えば現状の水準から約3倍の上昇となるわけで、かなり強気の見方ということができるでしょう。

とはいえ、現状においてFRBが利下げをする可能性がどの程度あるのかと言えば、すぐには難しいといったところではないでしょうか。利下げをすればという前提がいつ成立するのかと言えば、下手をすると来年も難しいかもしれません。ヘイズ氏はブログ内で金融政策に関して他にも述べていますが、ややハト派的な傾向があるのではないかと思われます。先物市場などもハト派的な傾向がありますが、依然としてFRBはタカ派的な姿勢を崩してはいないのではないかとみています。

仮に近いうちに利下げということになれば、ドルに対する売り圧力が強まる可能性が高く、ビットコインに対する追い風となることも事実でしょう。しかし、インフレが収まっていない状況下での利下げはよほどの事態が発生していない限り難しいとみており、逆にそのよほどの事態が発生している局面でビットコインが大きく下落していないということも考えにくいのではないかとみています。

まずは今月の20日に金融政策が発表されるわけですが、現状維持の可能性が高そうに思われます。しかし、この現状維持は利上げ終了を意味するものではありません。経済データ次第と強調している以上、インフレが再加速した場合、FRBは利上げを躊躇しないでしょう。そして大きな問題が起こらない限りは利下げよりも現状維持を志向するでしょう。利下げということになればビットコインが上昇する可能性もありますが、実際問題として利下げのタイミングはまだまだ先ということになるでしょう。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足のボリンジャーバンドの-2σである25020ドル前後の水準から持ち直し、中心線である26080ドル前後の水準まで上昇しています。ここをブレイクしたら+2σである27140ドル前後の水準が意識されそうです。目先はこの3つの価格が節目として意識されそうです。

ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの-2σをブレイクして下落する流れから持ち直し基調を強め、バンドの中心線をブレイクして一気にバンドの+2σまで上昇しています。ただ、+2σでは抑えられており、上値の重い展開です。このままバンドの中心線まで下落してレンジ圏での動きが意識される可能性が高そうです。

ストキャスティクスで見ると%Kと%Dがデッドクロスからの下落となり、高値圏から外れる動きとなっています。このまま下落基調を維持することが出来るかどうかに注目ですが、目先は上値の重さが意識されやすい状況と言えそうです。

【ビットコイン価格の注目ポイント】

68990ドル：史上最高値
31400ドル：2023年1-6月の高値
30000ドル：心理的な節目
27140ドル：ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
26080ドル：ボリンジャーバンド日足の中心線
26070ドル：昨日の高値

26070ドル：現在値

25130ドル：昨日の安値
25020ドル：ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
16500ドル：2023年1-6月の安値

(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。