ビットコイン円、堅調推移が継続中。200日移動平均線突破で地合いが好転
〇ビットコイン円、200日線突破し米国時間に389万円(←訂正×289万円)まで上昇
〇ファンダメンタルズも、米CPI通過後のアク抜け感、米長期金利の急低下などがサポート
〇引き続き、ビットコイン円相場の続伸をメインシナリオとして予想
〇数日以内に心理的節目400万円に到達する強気シナリオを想定
〇本日の予想レンジ:380.0万円ー400.0万円
昨日の概況
13日(水)のビットコイン円相場は堅調な値動き。(1)急ピッチな上昇に対する反動売り(利食い売り)が重石となる中、アジア時間朝方にかけて、安値379.7万円まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(2)アルトコインの堅調推移(暗号資産市場全体に広がる楽観ムード)や、(3)ビットコイン現物型ETFの早期承認期待(長期マネーの流入期待)や、(4)テクニカル的な地合いの好転(二番底形成後の持ち直し期待→200日移動平均線突破→本格的な上昇トレンド再開の思惑)、(5)米8月消費者物価指数が市場予想を上回りつつも、同コア指数が市場予想通りの結果に留まったことに対する安堵感(米2年債利回りが米CPI発表直後に記録した5.04%から4.96%へ急低下、米10年債利回りも4.36%から4.23%へ急低下)、
(6)上記5を背景としたドル高圧力の後退(米ドルと逆相関性の強いビットコインに上昇圧力)などが支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値389.0万円まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間9/14午前6時10分現在)では、386.8万円前後で推移しております。尚、昨日は米デラウェア州連邦裁判所より、FTXの清算提案に関する承認と資産売却申出の許可が行われましたが、市場の反応は限定的となっております(本件については、暗号資産データアナリティクスを手掛けるMessari社のRyan Selkis氏より、「本件は毎月920万ドルのSOLがロック解除されるに留まる」「トレーダーらは積極的にショートポジションをとっているが、SOLの権利確定スケジュールと店頭販売により市場への影響が予想よりも小さくなる可能性がある」との楽観発言あり)。
本日の見通し
ビットコイン円相場は9/11に記録した約3カ月ぶり安値365.8万円(6/16以来の安値圏)をボトムに反発に転じると、9/12に一時389.8万円まで急伸しました(昨日も高値圏での推移が継続)。この間、日足ローソク足が市場参加者に意識されている200日移動平均線を突破するなど、テクニカル的に見て、地合いの好転を期待させるチャート形状となっております(9/11がクライマックスセリングで、今後本格的な上昇トレンドに突入するとの期待感あり)。また、ファンダメンタルズ的に見ても、ビットコイン現物型ETFの早期承認期待の高まりや、来年4月の半減期に向けた長期フローの流入観測、米CPI通過後のアク抜け感、米長期金利の急低下など、ビットコイン円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。事実、暗号資産オプション市場を見ても、フロントエンドからバックエンドに至る全ての期間でリスクリバーサルがBTCコールオーバーに転じるなど、アップサイドを織り込む動きが急速に広がりを見せています。以上を踏まえ、当方では引き続き、ビットコイン円相場の続伸をメインシナリオとして予想いたします(数日以内に心理的節目400万円に到達する強気シナリオを想定)。
本日の予想レンジ:380.0万円ー400.0万円
注:ポイント要約は編集部
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