FTXからの売り (23/09/14)

昨日の暗号資産市場は、ビットコインが続伸する流れとなっています。

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FTXからの売り (23/09/14)

FTXからの売り

主要暗号資産価格【日本時間6時】

ビットコイン:26221.6ドル(+0.55%)
イーサリアム:1603.75ドル(+0.29%)
リップル:0.48336ドル(+0.18%)
ビットコインキャッシュ:199.2ドル(-1.58%)

【概況】

昨日の暗号資産市場は、ビットコインが続伸する流れとなっています。その他はビットコインキャッシュがマイナス圏での推移となっているものの、全体的にはビットコインの上昇を眺めて底堅い動きが展開されています。米消費者物価指数が市場予想を上回る伸びとなり警戒感が強まる場面もありましたが、次回のFOMCは現状維持となるのではないかといった見方が強まり、米国債利回りがマイナス圏に転じる動きとなりました。ドルインデックスは小幅に上昇したものの、ドルの先安観が意識されて暗号資産市場を支えました。

さて、破綻した暗号資産取引所のFTXが、保有する34億ドルの暗号資産の一部を売却するのではないかとの懸念が市場に広がっており、これが相場の上値を抑えているといった見方があります。さらにマウントゴックスの管財人やシルクロードからの売り圧力が強まる可能性を指摘する人もいます。こうした大規模な売りが出れば、市場は大きく動揺し、手仕舞い売りなども強まる可能性があります。そうなれば、思わぬ安値が出ることもあるでしょう。

その一方で、FTXの売却に関してはそれほど大きなものではないという見方もあります。それは市場への影響を和らげるために資産売却に制限がかかる可能性があるといった指摘です。大量の暗号資産を売却した場合、価格が大きく下落することが考えられ、FTXとしても安い水準で売らなければならなくなるかもしれず、それは避けたいところでしょう。となると、何度かに分けて売却するといったところが現実的なところとなるかもしれません。

ただ、実際に何度かに分けて売却ということになっても相場に与えるインパクトが大きくなる可能性はあるでしょう。実際に売却を開始するのでは、といった懸念が意識されただけで暗号資産市場には売り圧力が強まる展開となっています。ここから実際に売却ということになれば、投資家からの投げ売りなどが見られるかもしれません。もちろん、知ったらしまいということで押し目買い優勢となって下値を支えられる展開も頭に入れておく必要がありますが、大量のビットコインが売却ということになれば、下値を拡大しやすい状況となるでしょう。

ビットコインに関しては半減期を控えていることもあり、比較的長期的な観点で投資を行っている人が多いように思われますが、レバレッジなどの関係である一定以上の損失で決済を余儀なくされるということもあるでしょう。そういった動きが強まれば、思わぬ下落ということも起こり得るのが相場です。私としては下落した場面では無理のない範囲で拾っていくのが良いと予想していますが、本当にさらなる下落も許容できる範囲で対応すべきと考えています。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足のボリンジャーバンドの-2σである25010ドル前後の水準から持ち直し、中心線である26070ドル前後の水準をブレイクしての動きとなっています。このままバンドの+2σである27130ドル前後の水準まで上昇することが出来るかに注目でが、とりあえず節目としては上記の3つの価格が意識されそうです。

【ビットコインチャート分析】

【ビットコインチャート分析】

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの-2σを意識しての動きから持ち直し、バンドの中心線をブレイクしての動きです。ここから抑えられて再度バンドの-2σまで下落という可能性も十分にありますが、+2σまで上昇といった動きとなる可能性も高まっています。バンドの±2σが横ばいとなっており、レンジ圏での動きが意識されやすい局面となっているだけに、まだ方向感は見えにくいところでしょう。

またストキャスティクスを見ると、%K、%Dがゴールデンクロスからの上昇で上値を拡大する展開となっています。このまま上昇基調を維持することが出来るかに注目です。まだ上値余地は残っているため、このまま上昇基調を維持して買い優勢の流れとなるのではないかとみています。

ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの+2σまで上昇したものの、そこで抑えられてバンドの中心線まで下落したものの、中心線では支えられて+2σを目指す動きとなっています。目先はやや上値の重さが意識されていますが、下値は堅く下げ渋っています。バンドの+2σと中心線で挟まれたレンジを動きそうで、下値は堅そうです。

ストキャスティクスで見ると%Kと%Dがゴールデンクロスからの上昇で高値圏での推移です。一時的に下落する場面もありましたが、目先はしっかりとした動きが展開されています。このまま高値圏での推移を維持した場合はバンドの+2σまで上昇する可能性が高まるでしょう。ただ、下落に転じた場合はバンドの中心線を目指すことになりそうです。

【ビットコイン価格の注目ポイント】

68990ドル:史上最高値
31400ドル:2023年1-6月の高値
30000ドル:心理的な節目
27130ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
26070ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
26250ドル:昨日の高値

26220ドル:現在値

25770ドル:昨日の安値
25010ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
16500ドル:2023年1-6月の安値

(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。

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