ビットコイン円、約2週間ぶり高値圏へ続伸。心理的節目400万円が射程圏内
〇ビットコイン円、200日移動平均線の上方ブレイク成功等に396万円まで上昇
〇テクニカルには主要テクニカルポイントを上抜け、売りシグナルも消失、地合い好転
〇ファンダメンタルズも現物型ETFの早期承認期待、金融機関参入、半減期イベント等がサポート
〇引き続き、ビットコイン円相場の続伸をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:385.0万円ー410.0万円
昨日の概況
14日(木)のビットコイン円相場は堅調な値動き。アジア時間朝方にかけて、安値385.1万円まで軟化するも、一巡後に下げ渋ると、(1)暗号資産市場全体に広がる楽観ムード(今週初に記録した安値が今フェーズのクライマックス・セリングだったとの見方の増加→需給好転に伴う本格的な上昇トレンド再開への期待感→投資家心理改善)や、(2)テクニカル的な地合いの好転(200日移動平均線の上方ブレイク成功→短期筋のストップBUY誘発)、(3)株式市場の堅調推移(伝統的金融市場で広がるリスク選好ムード)、(4)ドイツ銀行によるデジタルアセットカストディサービスの提供開始発表(ドイツ銀行はスイスの暗号資産関連事業者トーラスと提携の上、デジタルアセットのカストディサービス開始を発表)、(5)上記4を背景とした伝統的金融機関(TradFi)による暗号資産ビジネスへの参入増加期待が支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値396.0万円まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間9/15午前5時50分現在)では、392.5万円前後で推移しております。
本日の見通し
ビットコイン円相場は今週初に記録した約3カ月ぶり安値365.8万円をボトムに切り返すと、昨日は8/31以来、約2週間ぶり高値となる396.0万円まで急伸しました。日足ローソク足が主要テクニカルポイント(21日移動平均線、200日移動平均線、ボリンジャーミッドバンド、一目均衡表転換線、基準線)を上抜けしたことや、遅行線の26日前ローソク足上抜けを経て、強い売りシグナルを示唆する三役逆転が消失したこと等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いの好転を強く印象づけるチャート形状となっております(約2ヵ月に亘って続いた下落トレンド終了→本格的な上昇トレンド再開への期待感→投資家心理回復)。
また、ファンダメンタルズ的に見ても、ビットコイン現物型ETFの早期承認期待の高まりや、来年4月のBTC半減期に向けた長期フローの流入期待、伝統的金融機関による相次ぐ参入報道、伝統的金融市場のリスクオン継続など、ビットコイン円相場の更なる上昇を連想させる材料が揃っています(テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも好材料目白押し)。事実、暗号資産オプション市場では、リスクリバーサルがBTCコールオーバーに転じている他、9/29期日の30000ドルCALLが大口で取引されるなど、アップサイドを意識した動きが観測されます。米CPI、米PPIといった今週のメインイベント通過に伴うアク抜け感も支えになると見られることから、当方では引き続き、ビットコイン円相場の続伸をメインシナリオとして予想いたします(心理的節目400万円の上方ブレイクを想定)。
本日の予想レンジ:385.0万円ー410.0万円
注:ポイント要約は編集部
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