ビットコイン円、タカ派な米FOMCを経て反落するも下げ幅は限定的
〇ビットコイン円、FOMCのタカ派的内容を受けた米金利上昇に一時397.1万円まで下落
〇引けにかけては持ち直し400万円台を回復
〇テクニカルには主要テクニカルポイントの上で推移、強気のバンドウォークも成立、地合い強い
〇ファンダメンタルズも現物型ETFの早期承認期待、金融機関参入、半減期イベント等がサポート
〇本日の予想レンジ:395.0万円ー415.0万円
昨日の概況
20日(水)のビットコイン円相場は上値の重い展開。(1)暗号資産市場全体に広がる楽観ムードや、(2)テクニカル的な地合いの強さ(日足ローソク足が主要テクニカルポイントの上方ブレイクに成功)、(3)オプション市場のアップサイドを織り込む動きが支援材料となり、アジア時間朝方にかけて、高値405.0万円まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(4)前日9/19に記録した約3週間ぶり高値406.2万円を背にした戻り売り圧力や、(5)注目された米FOMCの予想以上にタカ派的な結果(米FRBは政策金利の据え置きを決定するも、同時に公表されたSEPの中で19人中12人が年内あと1回の追加利上げを示唆+来年末時点の政策金利の予想中央値を4.6%から5.1%へ上方修正+パウエルFRB議長による「経済活動の力強さが金利引き上げを必要とする主な理由」「米国経済が予想より強ければさらに行動する必要がある」とのタカ派的な発言)、(6)上記5を背景とした米長期金利の急上昇(米金利上昇・米ドル高→株安・リスクアセット下落→市場心理悪化)が重石となり、米国時間午後にかけて、安値397.1万円まで下落しました。もっとも、売り一巡後に伸び悩むと、引けにかけて持ち直し、本稿執筆時点(日本時間9/21午前5時30分現在)では、400.7万円前後で推移しております。
本日の見通し
ビットコイン円相場はタカ派な米FOMCを経て一時397.1万円まで下げ幅を広げるも、すぐに反発に転じると、心理的節目400万円の大台を回復しました(下値の堅さを再確認)。日足ローソク足が主要テクニカルポイント(21日移動平均線、50日移動平均線、200日移動平均線、ボリンジャーミッドバンド、一目均衡表転換線、基準線、一目均衡表雲下限)の上側で推移していることや、強い上昇トレンド入りを示唆する「強気のバンドウォーク」が成立していること、向こう数日以内の三役好転成立が射程圏内に入ってきていること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます。また、ファンダメンタルズ的に見ても、昨日述べた通り、4つの期待感(ビットコイン現物型ETFの早期承認期待、来年4月に予定されている半減期に向けての需要増加期待、伝統的金融機関の相次ぐ参入期待、伝統的金融市場のリスクオン継続期待)が残存すると見られる他、タカ派な米FOMCを受けても尚、ビットコイン相場が殆ど崩れなかったことに対する安堵感(重要イベント通過に伴うアク抜け感)も加わると見られることから、当方では引き続き、ビットコイン円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします(目先は8/29高値410.6万円を試すシナリオを想定)。
本日の予想レンジ:395.0万円ー415.0万円
注:ポイント要約は編集部
- 関連通貨:
関連記事
-
暗号資産(仮想通貨)情報
Edited by:照葉 栗太
2023.12.02
ビットコインの分析:『好材料続出で堅調推移が継続。来週は年初来高値更新に大きな期待』(12/2朝)
ビットコイン円相場は年初来高値圏での堅調推移が続いています。
-
暗号資産(仮想通貨)情報
Edited by:山中 康司
2023.12.01
暗号資産週報「引き続き緩やかな上昇トレンド」(12月第1週)
基本的に上昇チャンネル内での動きで高値圏もみあいとなっていることから、きっかけがあれば一段高を目指したいという流れのチャートに見えます。
-
-
-
暗号資産(仮想通貨)情報
Edited by:大塚 亮
2023.09.20
難易度調整で平均ハッシュレートが400EH/s越え (23/09/20)
昨日の暗号資産市場は、ビットコインが続伸しての推移となっています。