ビットコイン円、急反落。タカ派な米FOMCに端を発したリスクオフ再燃が重石
〇ビットコイン円、FOMCのタカ派的内容を受けた米金利上昇続き一時390.3万円まで下落
〇引けにかけては持ち直すも、戻り鈍く、392万円台で推移、金融市場のリスクオフ再燃も重石に
〇テクニカルにはいくつかのサポート下抜け、「強気のバンドウォーク」も消失、地合い悪化
〇ファンダメンタルズは現物型ETFの早期承認期待、金融機関参入、半減期イベント等がサポート
〇ビットコイン円相場の一巡後の反発をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:385.0万円ー405.0万円
昨日の概況
21日(木)のビットコイン円相場は冴えない動き。アジア時間朝方にかけて、高値403.8万円まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)日本時間早朝に発表された米FOMCのタカ派的な結果(ドットチャートで19人中12人が年内あと1回の追加利上げを予想+2024年末時点の中央値が前回の4.6%から5.1%へ大幅上方修正)や、(2)パウエルFRB議長による「米国経済が予想より強ければさらに行動する必要がある」とのタカ派的な発言、(3)上記1、2を背景とした米長期金利の急上昇(米FRBによる金融引き締め長期観測→米10年債利回りが2007年11月以来の高水準となる4.49%まで急上昇)、(4)伝統的金融市場のリスクオフ再燃(米金利上昇・米ドル高→株安・リスクアセット下落)、(5)対主要通貨での円買い圧力(政府・当局による介入警戒感+日銀金融政策決定会合を翌日に控えたポジション調整→ドル円急反落→ビットコイン円連れ安)、(6)上値の重さを嫌気した短期筋の見切り売り(対円の節目400万円や、対ドルの節目27000ドルの下方ブレイク→ロング勢のストップSELL誘発)が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値390.3万円まで急落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間9/22午前6時00分現在)では、392.9万円前後で推移しております。
本日の見通し
ビットコイン円相場はタカ派な米FOMCに端を発した伝統的金融市場のリスクオフ再燃(米金利急上昇→株安・リスクアセット下落→市場心理悪化)を背景に、急落に転じる結果となりました。この間、日足ローソク足が幾つかのサポートポイント(50日移動平均線、一目均衡表雲下限)を下抜けした他、強い上昇トレンド入りを示唆する「強気のバンドウォーク」も消失するなど、テクニカル的に見て、地合いの悪化を印象付けるチャート形状となっております(ブルトラップを想起させるチャート形状)。但し、ファンダメンタルズ的に見ると、(1)ビットコイン現物型ETFの早期承認期待や、(2)来年4月に予定されている半減期に向けての需要増加期待、(3)伝統的金融機関(Tradfi)の相次ぐ参入期待など、ビットコイン円相場の上昇を連想させる材料が揃っています(長期マネーを呼び込みやすい相場環境)。この為、米FOMC後のリスクオフが一巡すれば(米金利上昇→株安・リスクアセット下落の流れが落ち着きを取り戻せば)、ビットコイン円相場が再び上昇に転じる展開(悪材料出尽くし感)も想定されるため、当方では引き続き、ビットコイン円相場の一巡後の反発をメインシナリオとして予想いたします。
本日の予想レンジ:385.0万円ー405.0万円
注:ポイント要約は編集部
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