ビットコイン円、高値圏から反落するも下値は堅い。一巡後の反発リスクに要警戒
〇ビットコイン円、アジア時間朝方にかけ高値567.4万円まで上昇後に反落、550万円台前半で推移
〇上値の重さを嫌気した短期筋の見切り売り(利食い売り)が背景
〇テクニカルにはダウンサイドに複数のサポートポイント並び、強い買いシグナルも継続
〇ファンダメンタルズも、米SECのビットコイン現物型ETFの早期承認期待の高まり等がサポート
〇ビットコイン円相場の上昇をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:540.0万円ー570.0万円
昨日の概況
週明け13日(月)のビットコイン円相場は冴えない動き。(1)格付け会社ムーディーズによる米国債格付け見通しの「ステーブル」から「ネガティブ」への引き下げや、(2)上記1を背景とした無国籍通貨ビットコインへの需要拡大期待(米ドルの信用力低下→ビットコインへの資金流入)、(3)米SECによるビットコイン現物型ETFを巡る早期承認期待の高まりが支援材料となり、アジア時間朝方にかけて、高値567.4万円まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩みと、(4)上値の重さを嫌気した短期筋の見切り売り(利食い売り)や、(5)上記4を背景とした短期筋のロスカット連鎖が重石となり、米国時間午後にかけて、安値552.0万円まで反落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間11/14午前6時55分現在)では、553.7万円前後で推移しております。
本日の見通し
ビットコイン円相場は11/9に記録した年初来高値572.8万円をトップに反落に転じると、昨日は一時552.0万円まで下落しました。但し、ダウンサイドに複数のサポートポイントが並んでいること(依然として日足ローソク足が全ての主要テクニカルポイントの上側に位置していること)や、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「強気のパーフェクトオーダー」「ダウ理論の上昇トレンド」が継続点灯していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、続落余地は乏しい(足元の下落はあくまで上昇トレンドの過程で見られる一時的なポジション調整)と判断できます。
また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米SECによるビットコイン現物型ETFの早期承認期待(ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリストは先週、「11/17までに全てのビットコイン現物型ETFが承認される可能性がある」「例え月内に承認が下りなくても来年1/10までに下りる確率は90%」との見解示唆)や、(2)来年4月の半減期に向けた需要拡大期待や、(3)TradFiによる暗号資産ビジネスへの新規参入増加期待、(4)米長期金利のピークアウト(昨日発表されたニューヨーク連銀期待インフレ率調査も前回の3.7%から3.6%へ低下)、(5)オプション市場のアップサイドを織り込む動き、(6)株式市場の堅調推移(伝統的金融市場のリスクオン期待)など、ビットコイン円相場の上昇を連想させる材料が揃っています(好材料目白押しのため、下がったところでは怒涛の押し目買いが入ってくる可能性あり)。以上を踏まえ、当方では引き続き、ビットコイン円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします。
本日の予想レンジ:540.0万円ー570.0万円
注:ポイント要約は編集部
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