ポジション調整主導で大幅下落。但し下値余地は限定的か
〇ビットコイン円、ポジション調整主導で大幅下落、安値527.3万円まで急落
〇テクニカルにはダウンサイドにサポート並び、複数の買いシグナルも継続、地合い維持
〇ファンダメンタルズも、米利上げ観測後退からのドル安等がサポート
〇ビットコイン円相場の上昇をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:520.0万円ー550.0万円
昨日の概況
14日(火)のビットコイン円相場はポジション調整主導で大幅下落。欧州時間朝方にかけて、高値558.5万円まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)急ピッチな上昇に対する反動売り(利食い売り)や、(2)上記1を背景としたロング勢の大規模ストップSELL誘発、(3)ドル円相場の急反落(ドル円下落→ビットコイン円連れ安)、(4)米SECによるビットコイン現物型ETF承認に係わるXデーを控えた警戒感(ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリストは先週、「11/17までに全てのビットコイン現物型ETFが承認される可能性がある」と発言→Xデーの11/17が接近するも音沙汰なし→承認見送りを見越した仕掛け的なビットコイン売り誘発)が重石となり、米国時間午後にかけて、安値527.3万円まで急落しました。引けにかけて持ち直すも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間11/15午前4時40分現在)では、532.0万円前後で推移しております。
本日の見通し
ビットコイン円相場は11/9に記録した年初来高値572.8万円をトップに反落に転じると、昨日は一時527.3万円(11/7以来、約1週間ぶり安値圏)まで急落しました。但し、ダウンサイドに複数のサポートポイントが並んでいることや、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「強気のパーフェクトオーダー」「ダウ理論の上昇トレンド」が揃っていること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは崩れていない(ここ数日間の値崩れはあくまで上昇トレンドの過程で見られる一時的なポジション調整。上昇→下落のトレンド転換は生じていない)と判断できます。
また、ファンダメンタルズ的に見ても、昨日発表された米10月消費者物価指数が市場予想を下回ったことで、「米利上げ観測後退→米利下げ開始時期の前倒し観測再燃→米長期金利急低下→市場心理改善→株高・リスクアセット上昇→ビットコイン上昇」の流れや、「米長期金利急低下→米ドル急落→米ドルと逆相関性の強いビットコインに上昇圧力」の流れが期待できる他、これまでも述べてきた通り、ビットコイン現物型ETFの早期承認期待や、来年4月の半減期に向けた需要拡大期待も揃っているため、ビットコイン円相場がこのままズルズルと下がり続けるシナリオは想定しづらいと考えられます。以上を踏まえ、当方では引き続き、ビットコイン円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします(俄かロング勢を振るい落とすために、もう一段仕掛け的なビットコイン下落が出てくる可能性はあるものの、心理的節目500.0万円前後では怒涛の押し目買いが見込まれるため、一巡後は再び反発に転じる可能性大)。
本日の予想レンジ:520.0万円ー550.0万円
注:ポイント要約は編集部
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