ポジション調整一巡後に急反発。年初来高値圏更新が射程圏内
〇ビットコイン円、ポジション調整完了後の自律反発、欧米株の力強い動きに572.1万円まで急伸
〇年初来高値(572.8万円)が射程内、テクニカルの地合い「極めて強い」
〇ファンダメンタルズも現物型ETFの承認期待、半減期イベント、株価の堅調等がサポート
〇引き続き、ビットコイン円相場の続伸をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:550.0万円ー580.0万円
昨日の概況
15日(水)のビットコイン円相場は急反発。アジア時間早朝にかけて、安値527.3万円まで下落するも、一巡後に下げ渋ると、(1)ポジション調整完了後の自律反発(ロング勢の大規模ロスカットを通じてロングポジションが急減少→自律反発)や、(2)中国の主要経済指標の良好な結果、(3)米国で広がるインフレ鈍化期待(米CPIに続き、米PPIも市場予想を下回る結果)、(4)欧米株の力強い動き(株高・リスクアセット上昇→市場心理改善)、(5)米SECによるビットコイン現物型ETFの根強い承認期待が支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値572.1万円まで急伸しました(年初来高値572.8万円にあと一歩に迫る動き)。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間11/16午前6時30分現在)では、568.6万円前後で推移しております。
本日の見通し
ビットコイン円相場は11/9に記録した年初来高値572.8万円をトップに反落に転じると、11/14に一時527.3万円(11/7以来、約1週間ぶり安値圏)まで急落しましたが、昨日は一転して買い戻しの動きが活発化し、米国時間午後にかけて、572.1万円まで急伸しました。年初来高値(572.8万円)を射程圏内に捉えていることや、日足ローソク足が21日移動平均線、一目均衡表基準線、ボリンジャーミッドバンドを上抜けしたこと、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「強気のパーフェクトオーダー」「ダウ理論の上昇トレンド」が揃っていること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは「極めて強い」と判断できます。
また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米SECによる現物型ETFの早期承認期待や、(2)来年4月に到来する半減期に向けた需要拡大期待、(3)伝統的金融市場のリスクオン再開(株高・リスクアセット上昇)、(4)米国で広がるインフレ鈍化期待(今週発表された米CPI、米PPIは共に市場予想を下回る結果→米FRBによる追加利上げ観測後退→ビットコインなどリスクアセットのサポート要因)、(5)TradFiによる相次ぐ参入報道(昨日は英金融大手のスタンダードチャータード銀行がトークン化プラットフォーム「Libeara」を正式ローンチ)など、ビットコイン円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。事実、暗号資産オプション市場では、インプライドボラティリティの高騰と、リスクリバーサルの高騰(BTCオールオーバー拡大)が並走するなど、アップサイドを織り込む動きが確認されます(昨日は12/29に行使期日を迎える40000ドル、45000ドル、50000ドルのCALLオプションが大量に取引)。以上を踏まえ、当方では引き続き、ビットコイン円相場の続伸をメインシナリオとして予想いたします(早期に年初来高値を突破するシナリオを想定)。
本日の予想レンジ:550.0万円ー580.0万円
注:ポイント要約は編集部
- 関連通貨:
関連記事
-
暗号資産(仮想通貨)情報
Edited by:照葉 栗太
2023.12.02
ビットコインの分析:『好材料続出で堅調推移が継続。来週は年初来高値更新に大きな期待』(12/2朝)
ビットコイン円相場は年初来高値圏での堅調推移が続いています。
-
暗号資産(仮想通貨)情報
Edited by:山中 康司
2023.12.01
暗号資産週報「引き続き緩やかな上昇トレンド」(12月第1週)
基本的に上昇チャンネル内での動きで高値圏もみあいとなっていることから、きっかけがあれば一段高を目指したいという流れのチャートに見えます。
-
-
-
暗号資産(仮想通貨)情報
Edited by:中島 光牙
2023.11.15
老舗Poloniex190億円相当のハッキング被害、北朝鮮政府ハッカーの仕業か(週報11/15)
モメンタム良好な暗号資産市場に、ネガティブなニュースが流れた。暗号資産交換所の老舗Poloniexがハッキング被害にあった。