急激な持ち直し(23/11/16)

昨日の暗号資産市場は、ビットコインが大きく上昇しての引けとなりました。

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急激な持ち直し(23/11/16)

急激な持ち直し

主要暗号資産価格【日本時間6時】

ビットコイン:37545.0ドル(+6.40%)
イーサリアム:2044.21ドル(+3.15%)
リップル:0.64335ドル(+2.62%)
ビットコインキャッシュ:235.6ドル(+2.12%)

【概況】

昨日の暗号資産市場は、ビットコインが大きく上昇しての引けとなりました。米PPIが市場予想を下回ったことや米小売売上高が市場予想を上回ったことでリスク志向の動きが意識され、ビットコインに対する買い戻しの動きが強まりました。現状では35000ドルが下値として意識されている状況となっているようで、押し目買いに支えられる展開となりました。ビットコインは急激に押し戻す格好となりましたが、まずは直近高値である37940ドル前後の水準をブレイクできるかがポイントとなりそうです。

さて、昨日『米政府閉鎖の期限迫る』で米下院民主党、ジョンソン議長のつなぎ予算案を支持する方針を表明したとの報道が流れていることを書きました。その上で『つなぎ予算案が通過すれば、市場の警戒感も和らぐものと思われ、ビットコインにとっても追い風となる』と書きましたが、その後米下院がつなぎ予算案を可決し、民主・共和両党の上院トップもつなぎ予算案の早期可決を予想する状況となったことで政府機関閉鎖のリスクが大幅に低下する状況となっています。

政府機関が閉鎖となればビットコイン現物ETFの審査が遅れる可能性もあるといった指摘があっただけに、市場関係者も一安心といったところではないでしょうか。もちろん、現状で必ず承認されるというものではありませんが、市場の承認に対する期待感は高まっており、ビットコイン価格を下支えする要因となるでしょう。

その一方で『知ったらしまい』となる可能性についてはここでも書いてきましたが、ニコラス・パニギスツォグロウ氏が率いるJPモルガンのアナリストチームもビットコイン現物ETF承認による新たな資金の流入に対して懐疑的な見方をしています。その理由として、ETFへの資金流入は新規のものではなく、既存のビットコイン投資商品がETFに移動するだけではないかといった見方を示しています。これはカナダやEUでの同様の事例からそういった主張をしているようです。

その他にもビットコイン現物ETFが承認されれば、価格上昇のための手掛かり材料が尽きてしまい、その後は売られやすくなるといった見方も散見されています。一時的に手掛かり材料難となることはあれど、それが継続するということは考えにくいとは思いますが、ビットコイン現物ETF承認よりも注目を集めるものがすぐに出てくるとは確かに考えにくいところではあります。そうなるとその他の市場、例えば米株やドルの動向に左右されやすい局面となる可能性はありそうです。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足のボリンジャーバンドの+2σである37720ドル前後の水準とバンドの中心線である35530ドル前後の水準で挟まれたレンジを動いています。さらに上値としては直近高値である37940ドル前後、下値としては35000ドルが節目として意識される状況と言えそうです。

【ビットコインチャート分析】

【ビットコインチャート分析】

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの中心線まで下落したものの、そこで支えられてバンドの+2σまで上昇する展開となっています。ここをブレイクしてバンドウォークとなるかどうかに注目です。現状バンドの-2σはじり高基調となっており、トレンドそのものは上向きですが、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところです。バンドの-2σの方向感に注意しながらの対応となりそうですが、目先はバンドの+2σで抑えられる可能性が高いでしょう。

またストキャスティクスを見ると、%K、%Dが持ち直し基調で、%Kが高値圏に入っています。%Dも持ち直し基調でこのまま上昇基調を維持することが出来るかどうかに注目です。また、%Kも高値圏での動きが継続するかどうかもポイントとなりそうです。

ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの-2σを意識しての動きから持ち直し、バンドの中心線を抜けてそのままバンドの+2σまで上昇する動きです。ここからバンドブレイクからバンドウォークといった動きになるかどうかに注目です。バンド幅は拡大していますがかなり拡大しており、ここからさらに拡大となるかには疑問もあります。バンドの-2σの下落基調が維持されるかどうかに注目が集まりそうです。

ストキャスティクスで見ると%Kと%Dがゴールデンクロスからの上昇となっています。高値圏での動きとなっており、この水準を維持できるかどうかに注目です。目先はまだ高値圏での推移となっており、底堅い動きが意識されそうです。

【ビットコイン価格の注目ポイント】

68990ドル:史上最高値
40000ドル:心理的な節目
37840ドル:昨日の高値
37720ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準

37550ドル:現在値

35530ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
35380ドル:昨日の安値
33350ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
31400ドル:2023年1-6月の高値
30000ドル:心理的な節目
16500ドル:2023年1-6月の安値

(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。

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