ビットコイン:『テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも上昇トレンドの継続を示唆』(11/18朝)

ビットコイン円相場は9/11に記録した約3カ月ぶり安値365.8万円をボトムに反発に転じると、今週後半にかけて、年初来高値574.5万円へと急伸しました。

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ビットコイン:『テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも上昇トレンドの継続を示唆』(11/18朝)

『テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも上昇トレンドの継続を示唆』

『テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも上昇トレンドの継続を示唆』

今週(11/12−11/18)のビットコイン円相場は、週初563.3万円で寄り付いた後、(1)急ピッチな上昇に対する反動売り(利食い売り)や、(2)上記1を切掛けとした俄かロングの大規模ロスカット、(3)ドル円相場の急反落(ドル円下落→ビットコイン円連れ安)、(4)米SECによるビットコイン現物型ETF承認に係わるXデーを控えた警戒感(ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリストは先週、「11/17までに全てのビットコイン現物型ETFが承認される可能性がある」と発言→Xデーの11/17が接近するも音沙汰なし→承認見送りにベットした仕掛け的なビットコイン売り)が重石となり、週前半にかけて、週間安値527.3万円まで急落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(5)ポジション調整完了後の自律反発期待や、(6)米国で広がるインフレ鈍化期待(米CPIに続き、米PPIも市場予想を下回る結果)、(7)米長期金利の急低下とそれに伴う伝統的金融市場のリスクオン再開(株式市場の力強い動き→市場心理改善→リスクアセット上昇)、

(8)米SECによるビットコイン現物型ETFの根強い承認期待、(9)オプション市場のアップサイドを織り込む動き(リスクリバーサルのBTCコールオーバー拡大や、年内40000ドルupperのBTCコール大口取引)、(10)テクニカル的な地合いの強さ(強い買いシグナルの複数点灯)、(11)TradFiによる暗号資産ビジネスへの参入期待(独コメルツ銀行による暗号資産カストディライセンスの取得発表)が支援材料となり、週後半にかけて、年初来高値574.5万円(昨年4/5以来、約1年7カ月ぶり高値圏)まで急伸しました。もっとも、買い一巡後に伸び悩むと、(12)俄かロングを振るい落とす仕掛け的なビットコイン売り圧力や、(13)ドル円相場の大幅下落(ドル円下落→ビットコイン円連れ安)、(14)アルトコインへの循環物色(ビットコインを利益確定してアルトコインに振り向ける動き)が重石となり、本稿執筆時点(日本時間11/18午前6時20分現在)では、546.3万円前後まで値を崩す動きとなっております。

2. 移動平均線(テクニカル分析)

2.	移動平均線(テクニカル分析)

ビットコイン円相場は、21日移動平均線、50日移動平均線、90日移動平均線、200日移動平均線の全てを上回る水準で推移しております(21日移動平均線が短期的なサポートラインとして確り機能)。また、強い買いシグナルを示唆する強気のパーフェクトオーダー(上から順番に21日移動平均線、50日移動平均線、90日移動平均線、200日移動平均線が並ぶ状態)も継続しており、テクニカル的に見て、地合いは「極めて強い」と判断できます。

3. ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

3.	ボリンジャーバンド(テクニカル分析)

ビットコイン円相場は、ボリンジャーミッドバンドに下支えされる形で堅調推移が続いています。また、ミッドバンドの傾きも右肩上がりの形状を維持するなど、テクニカル的に見て、地合いは「強い」と判断できます。但し、強い上昇トレンド入りを示唆する強気のバンドウォーク(ローソク足がボリンジャーバンド上限に沿って上昇し続ける状態)は消失した為、ビットコインの騰勢に幾分陰りが見えつつあります。

4. 一目均衡表(テクニカル分析)

4.	一目均衡表(テクニカル分析)

ビットコイン円相場は、一目均衡表転換線を下抜けましたが、依然として、一目均衡表基準線や、一目均衡表雲上限の上側で推移しています。また、強い買いシグナルを示唆する一目均衡表三役好転(遅行線の26日前ローソク足突破+転換線と基準線のゴールデンクロス+ローソク足の一目均衡表雲上限突破が全て揃う状態)も継続しており、テクニカル的に見て、地合いは「強い」と判断できます。

5. RSI(テクニカル分析)

5.	RSI(テクニカル分析)

オシレータ系インジケータのRSI(Relative Strength Index)は、中立圏(70%を下回る水準)へと低下するなど、過熱感(買われ過ぎ感)は幾分和らぎました。但し、ローソク足と、RSIの方向性が逆行するダイバージェンスが発生しているため、一部で上昇トレンドの終焉(調整局面入り)を予測する声も出始めています。

6. まとめ

6.	まとめ

ビットコイン円相場は9/11に記録した約3カ月ぶり安値365.8万円をボトムに反発に転じると、今週後半にかけて、年初来高値574.5万円(昨年4/5以来、約1年7カ月ぶり高値圏)へと急伸しました。週末にかけて反落するも下値は堅く、本稿執筆時点においても、546.3万円前後での底堅い動きが続いています。日足ローソク足が主要テクニカルポイントの上側で推移していることや、強い買いシグナルを示唆する「強気のパーフェクトオーダー」「一目均衡表三役好転」「ダウ理論の上昇トレンド」が継続していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます。
また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米SECによるビットコイン現物型ETFの早期承認期待の残存や、(2)来年4月に予定されている半減期に向けての需要拡大期待、(3)デジタルゴールドとしてのビットコイン保有需要の急拡大(中東情勢緊迫化に端を発した無国籍通貨ビットコインの再評価)、(4)TradFi(伝統的金融機関)による相次ぐ参入報道、(5)米国のインフレ鈍化に端を発した米長期金利のピークアウト期待(米長期金利低下→リスクアセット上昇)など、ビットコイン円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。

事実、暗号資産オプション市場では、リスクリバーサルの高騰(BTCコールオーバーの急拡大)や、ローデルタコール(年末期日の40000ドルCALLや50000ドルCALLなど)の大口取引など、アップサイドを織り込む動きが続いています。RSIにダイバージェンスが見られることから、一部で上昇トレンド終焉(調整局面入り)を警戒する声が出始めていますが、上記材料(テクニカル面、ファンダメンタルズ面、オプションフロー面での好材料)を踏まえると、ビットコイン円相場が下落トレンドに転じるシナリオは想定しづらく、当方では引き続き、一巡後の急反発を来週のメインシナリオとして予想いたします(年初来高値574.5万円を突破し、昨年3/28に記録した高値595.5万円や、心理的節目600.0万円を試すシナリオを想定)。

来週の予想レンジ(BTCJPY): 530.0万円−590.0万円

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