アルゼンチン大統領選(23/11/21)

昨日の暗号資産市場は、ビットコインが続伸しての推移となっています。

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アルゼンチン大統領選(23/11/21)

アルゼンチン大統領選

主要暗号資産価格【日本時間6時】

ビットコイン:37532.7ドル(+1.66%)
イーサリアム:2034.84ドル(+2.53%)
リップル:0.61844ドル(-0.70%)
ビットコインキャッシュ:227.4ドル(-0.48%)

【概況】

昨日の暗号資産市場は、ビットコインが続伸しての推移となっています。米株の上昇やドルインデックスの下落などを眺めて買われやすい地合いとなっています。一時調整の動きが意識されましたが、ビットコイン現物ETFの承認に対する期待感もあって下値の堅い動きが展開されています。その他のコインはまちまちとなっていますが、全体的には下値の堅さが意識される流れとなっています。

さて、アルゼンチンの大統領決選投票で独立系右派でビットコイン支持者でもあるハビエル・ミレイ氏が勝利を収めたとの報道が流れています。対戦相手のセルヒオ・マッサ氏もミレイ氏に祝福の電話をしたようで、ミレイ氏は12月10日に就任することになりました。

ミレイ氏は経済学者で過激な発言をする右派として存在感を示しており、政策として中央銀行の廃止やアルゼンチン・ペソを米ドルに置き換える、歳出削減などを掲げています。ミレイ氏は政治家が中央銀行を通じてインフレを引き起こし、善良な国民を騙していると主張し、現行の政府を批判してきました。そして、そうした話の中でビットコインは資金を本来の所有者である民間部門に還元すること、としています。

ミレイ氏の極端な主張が国民に受け入れられたのはアルゼンチンで急速に進行するインフレが原因と思われます。10月は消費者物価指数が前年同月比で前年同月比で143%に上昇し、9か月連続で年率100%を超えるハイパーインフレとなっています。こうした状況を受けて貧困化が進み、与党への非難が蓄積されていました。

ただ、現状においてはどの程度の政策が実行できるか、疑問視されているところもあります。特にペソを米ドルに置き換えるとなるとその影響はかなり大きなものとなるでしょう。インフレにより疲弊した経済がさらに悪化するという可能性もあるでしょう。

そうした中でミレイ氏がビットコインに関してどういった政策をするのかは注目を集めそうです。現状においてビットコインを法定通貨にするという可能性は高くはないのではないかとみていますが、ビットコインの利用を促進するために手を打つ可能性はあるかもしれません。急激にインフレが進む中でビットコインがヘッジの役割を期待されるということもあり得そうです。

法定通貨の価格変動がビットコインと比べて大きい場合、ビットコインを資産として保有することは選択肢として悪い事ではないでしょう。特にハイパーインフレが継続しているアルゼンチンなどでは資産防衛の観点からも重要ではないでしょうか。ただ、法定通貨化となると問題も大きくなるでしょう。となると、アルゼンチンがビットコイン価格に与える影響はそこまで大きくはならないのではないかとみています。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足のボリンジャーバンドの+2σである38140ドル前後の水準とバンドの中心線である36180ドル前後の水準で挟まれたレンジを動いています。さらに35000ドルと38000ドルが節目として意識される状況が継続しています。レンジ圏での動きが意識されており、目先はこれらの節目が意識される展開が継続しそうです。

【ビットコインチャート分析】

【ビットコインチャート分析】

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの+2σで抑えられて下落したものの、バンドの中心線で支えられて持ち直す動きとなっています。このままバンドの+2σまで上昇する可能性は高そうです。ただ、バンドの±2σが上昇しており、トレンドそのものは上向きですが、+2σでは調整の動きが意識されそうです。

またストキャスティクスを見ると、%K、%Dが上昇基調となり、%Kが高値圏に入っています。%Dもそろそろ高値圏に入りそうで、買い優勢の流れとなっています。%Kが高値圏での動きを維持するかどうかがポイントとなりそうですが、目先はしっかりとした動きが意識されており、堅調地合いが維持されそうです。

ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの+2σを意識しての動きで上値を拡大する展開となっています。ただ、バンドの-2σが上昇に転じたことで、バンドの±2σが上昇しており、トレンドそのものは上向きですが、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところです。一時的には調整の動きが入るのではないかとみています。ただ、下値は堅いので、押し目買い優勢の流れとなりそうです。

ストキャスティクスで見ると%Kと%Dが高値圏での推移となっています。%Kが天井打ちから下落する流れとなっていますが、まだ高値圏から転落といった動きにはなっておらず、底堅い動きが意識される状況です。%Kの方向感に注意しながらの対応となりそうですが、積極的に売り込む展開には目先なっていない状況でしょう

【ビットコイン価格の注目ポイント】

68990ドル:史上最高値
40000ドル:心理的な節目
38140ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
37740ドル:昨日の高値

37530ドル:現在値

36860ドル:昨日の安値
36180ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
34220ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
31400ドル:2023年1-6月の高値
30000ドル:心理的な節目
16500ドル:2023年1-6月の安値

(注)上記の暗号資産の価格に関しましては注釈がない限りInvesting.com社のデータを参照しております。

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