第6回【仮想通貨交換業等に関する研究会】…13

平成30年10月3日「技術での解決は無理であるため、法規制での防衛が必要」という意見になります。

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第6回【仮想通貨交換業等に関する研究会】…13

討議・審議内容…2

第6回【仮想通貨交換業等に関する研究会】
日時:平成30年10月3日(水)16時00分~18時00分
議事次第

今回は「技術での解決は無理であるため、法規制での防衛が必要」という意見になります。
確かに「技術で100%解決は無理である」は技術者も認めるところではあります。しかし、「技術での解決」を完全に諦めて、法規制を厳しくしていくという流れは技術者の反発を招きます。
本来であれば「技術と法律」面のバランスを取りながら法規制も作られるべきではありますが、当研究会は金融庁主催で「金融商品としてみた仮想通貨」であり、それに合わせたメンバー構成ですので、法規制に重点が置かれた討議となっています。

メンバー:井上聡 弁護士 (長島・大野・常松法律事務所)

・一般論として「イノベーションの促進」と「利用者・投資者の保護」のバランスをとらなければならない。
・「どのようにバランスとるか」「どこから光を当てるか」は論者によって温度差がある。
・「一般的なスタディ」「全般的な議論」より、金融機能ごとに「どのように・どの程度」規制するかを具体的に議論する段階に来ている。
・この研究会で「スタディ」から「具体的な検討」のステージに移るのは、このタイミングで適切である。


・仮想通貨交換業の規制は現状、「支払手段としての機能」に着目した仮想通貨取扱業者規制がある。
・「匿名性の高い仮想通貨」の取扱いなどは、アンチマネーロンダリング(AML)対応などの強化が必要になる。
・仮想通貨交換業者が「単なるブローカー」ではなく、顧客から仮想通貨を預かる「カストディアン」の様な機能を果たしている。
・コインチェックやテックビューロなどの事案を踏まえて、「オペレーショナルリスク」「ハッキングリスク」の対応強化が必要である。
・「技術的面」「スピード感」が非常に重要で、法令で一つ一つ対応するよりは自主規制との連携が必要である。
・自主規制団体が「業者が満たすべきスタンダード」を逐次定める、「対応状況」を各社ごとに公表していく、等の工夫があり得る。

・オペレーションに関するリスクに注目が集まっており、実際に不祥事案が起こっている。
・リスクに対してA.「体制レベルを上げていく努力」、B.「100%確実ではない」以上、リスクが集中して発現しないように分散させる工夫が必要である。
・前記ABのいずれも、技術的な側面がかなり強いが、法的枠組みの整備もより強く求められる。
・顧客から仮想通貨や金銭を預かっている「業者の破綻リスク」にどう対応するかという問題が非常に重要である。

・2014年のマウントゴックス破産は、東京地裁の判断にて顧客に仮想通貨の取戻権が認められず、単に債権を持つだけで、破産手続において債権カットの対象となった。
・分別管理すれば必ず保護されるわけではない可能性が十分にあり、当時に比べて今は取引量も激増している。
・コインチェック事件は、たまたま支払い能力が十分にあり大きな問題に至らなかった。
・この業界の収益状況が、今後ずっと同じように好調であるかは不透明であり、何百億円も出せるような会社ばかりではない。
・第2、第3の事件が起こったとき大丈夫なのか、法的枠組みを整備する必要性を認識すべき。

・仮想通貨交換業者に「自己資本比率規制」「兼業禁止」など銀行並びの規制を導入するのは現実的ではない。
・「倒産しないよう」より「倒産しても顧客の預り資産相当額が責任財産から切り離されている」ことが求められる。
・金商業者に義務づけられている『顧客分別金信託』が一つのモデルになる。

・「預り金」と「預り仮想通貨」と「同等の金銭を供託」「供託+信託」など仕組みに工夫の余地がある。
・現実可能な対応として全額全量が難しければ、業務上できる範囲での導入で一定の範囲もあり得る。
・業態の実情を踏まえて、できる範囲で早期に措置をとる必要がある。

・「仮想通貨は信託できるのか?」という議論があることは理解している。
・公表されている研究者・実務家の論考では、仮想通貨の信託について、ほぼコンセンサスがあると認識している。
・仮想通貨の法的性格には色々な見方があるが「信託して責任財産から切り離す」ことに、ほぼ争いがないと思われる。
・法的性格が明確に確定されない限り、信託保全に一歩も踏み出せないことはなく、検討を進めるべき。

・「広告規制」や「利益相反防止ルール」については、(金融庁の)説明に全く同感である。

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