ETFの上場へ、道は開かれるか?
主要仮想通貨価格(日本時間6時)
ビットコイン:6608.4ドル(-0.24%)
イーサリアム:469.22ドル(-1.16%)
リップル:0.49599ドル(+0.78%)
ビットコインキャッシュ:774.04ドル(-1.72%)
【概況】
昨日の仮想通貨取引はまちまちでの推移となりましたが、直近の上昇に対する調整の動きが意識され、上値の重い展開となりました。米国が独立記念日ということもあり、手掛かり材料難から方向感に欠ける動きで、比較的狭いレンジでの動きとなりました。そうした中で、米国の証券取引委員会(SEC)がビットコイン主体のETFの上場に対して将来的に可能性を開くかもしれない、といった報道がなされています。
上場に関してはSECの許可が必要となりますが、これまでの申請はいずれも却下されています。仮にビットコイン主体のETFが上場ということになれば、投資家にとっても市場参入のハードルが低くなることが考えられます。そうした期待感がビットコインなどの下値を支える可能性は十分にあるでしょう。しかし、ETF上場に関して特に問題となるといわれているのが、原資産の値動きとの連動性の問題です。現状では仮想通貨の流動性や価格変動の荒さがネックとなるものと思われます。この問題に関してはすぐに解決できるものではありません。そうした中で現行の規制を緩和するともいわれているSECがどういった判断を下すのかに注目が集まりそうです。
【ビットコイン節目】
ビットコインは6/24に年初来安値5762.9ドルを付け、そこから持ち直す動きが展開されています。昨日に関しては持ち直しの動きが一服といったところではありますが、大きく下げたわけではなく、底堅い動きが意識されています。韓国の取引所の件やスイス当局の動きなど、ビットコインを取り巻く環境は若干改善されています。このまま上昇基調を継続することが出来るかを注視していきたいところです。
その上で、ここからまず意識すべきポイントは昨日と変わりませんが、先月の20日前後に意識された6725ドル前後の水準です。このあたりの水準は今年の3月末から4月頭にかけて意識された価格帯でもあります。
下値としては直近の安値であり、年初来の安値でもある6/24の5762.9ドルと思われます。現状ではこの水準を抜ける可能性は低いと見ていますが、仮に抜けた場合は買い方の手じまい売りが出やすく、下値を拡大する動きが展開されそうです。下落トレンドの維持も意識されることになります。
【ビットコインチャート分析】
ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、現状はバンドの-2σから持ち直し、中心線を突破しての動きです。ボリンジャーバンドの中心線ブレイクしての動きが維持されています。このままバンドの+2σまで上昇する可能性が高まっています。価格としては6905ドル前後の水準です。ここまでは上値余地があると見るべきです。一方、上値を抑えられた場合はバンドの中心線で支えられるかが問題となります。バンドの中心線はここまで何度も意識された水準であり、仮にここで支えられれば下落は一時的なものであり、上昇トレンドに入った、ということになるでしょう。再度バンドの中心線を割り込む動きを見せた場合はトレンドそのものが下向きという判断のもと、買いポジションは手仕舞い、という戦略になりそうです。
一方でビットコインの週足のボリンジャーバンドを見ると、ボリンジャーバンドの中心線である8050ドルを目指す動きへと転換しつつあります。週足においてもボリンジャーバンドの中心線は強く意識されており(チャートの矢印参照)、そこまで戻すことが出来ても、そこが戻りの限界であり、上値を抑えられやすいところではないかとみています。
【ビットコイン価格の注目ポイント】
8050ドル:ボリンジャーバンド週足の中心線
7050ドル:5/29の安値水準
6905ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
6830ドル:6/19の高値水準
6610ドル:現在値
6000ドル:2/6の安値水準・心理的な節目
5760ドル:6/24の年初来安値水準
5430ドル:去年の11月12日の安値水準
5395ドル:ボリンジャーバンド週足の-2σ水準
5000ドル:心理的な節目水準
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