仮想通貨週刊レポート 嵐は過ぎ去り再びもみあいか(11月第1週)

今週のBTCは乱高下の週となりました。前週は上値は重たかったものの全く動意の無い一週間となったこともあって、どちらかに動

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仮想通貨週刊レポート 嵐は過ぎ去り再びもみあいか(11月第1週)

今週の仮想通貨レンジ

時価総額が大きい4つの仮想通貨の週間レンジを示しています。始値は日曜東京午前9時、高値・安値は始値から金曜正午までのレンジのため、それ以降日曜午前9時までのレンジは含まれていません。なお、各レートとも特定業者のレートは示さず対ドルでの気配値となっていることにご留意ください。

今週の仮想通貨レンジ

Crypto Index(仮想通貨インデックス)の詳細は、サイトTOPの右側メニュー「仮想通貨分析情報」から「仮想通貨インデックス」をクリックしてご覧ください。算出の基準日は2017年9月1日です。また「到達確率チャート」も併せてご利用いただけます。

今週の仮想通貨レンジ 2枚目の画像

チャート(上段から上記表の順番)は、到達確率チャートと同じ1時間足・週7日のチャートです。
上記レンジに含まれていない金曜午後~日曜午前9時も表示されています。

今週の振り返りと来週の見通し

今週もドル建てビットコイン(BTC/USD)について、前回執筆時点以降の値動きを振り返りつつ、今後の見通しについて純粋にテクニカルな観点から分析を加えます。

この日足チャートは、ローソク足の足型をそのままに陰陽の着色のみを平均足と同様とすることで、短期的な方向性(白=上昇、黒=下降)を見やすくした独自チャートとなっています。また、一目均衡表を併せて表示することで上下のチャートポイントもわかりやすく示しました。

●中長期の動きと今週の振り返り(日足)

●中長期の動きと今週の振り返り(日足)

今週のBTCは乱高下の週となりました。前週は上値は重たかったものの全く動意の無い一週間となったこともあって、どちらかに動きが出たら大きく動きそうな下地がありましたが、高値が切り下がっていたことから下方向への動きがより加速しやすかったのだと思います。完全にテクニカルな理由でビットコインは6500ドルの大台を割り込み、一時6250ドル台まで水準を切り下げました。
その後、比較的大きめの戻しが入っていますが、いまだ高値を切り下げる動きには目立った変化はありません。仮想通貨の場合、いわゆるファンダメンタルが無く、ニュースとテクニカルが相場変動要因となりますので、凪の後に嵐が来たというところです。
しかし、日足チャートで見ればこの程度の振れは過去にはいくらでもありました。最近の動きが少なかっただけに過ぎないといえるでしょう。少し細かく4時間を見てみましょう。

●来週の見通し(4時間足)

●来週の見通し(4時間足)

4時間足で見ると前週までの安値圏と重なる6500ドル水準を下抜いたことで下げが大きくなった様子がよくわかります。またその後、8月からのサポートライン(ピンク)を一時的に下ヒゲで下回る場面も見られましたが、結局は大いなるダマシとなり反発することとなりました。しかし前週高値からのレジスタンスライン(ピンク)が、現状では6500ドル台前半に位置していることを考えると、再びサポートとレジスタンスで構成されるもみあい相場へと戻る可能性が高いと考えています。
来週は、これら両ラインを上下の限界点と考え、6325ドルをサポートに6525ドルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

今週の主なトピックス

今週の仮想通貨関連のニュースの中から、筆者が気になった内容をコメントともに「主なトピックス」として取り上げていきます。今週も個人的に気になったニュースを2本取り上げます。

31日(水)
*ニュース
「ビットコイン10歳、Happy Birthday!」

*筆者コメント
10年前の2008年10月31日にナカモトサトシのペンネームで暗号理論のメーリングリストに初めてビットコインに関する論文が発表されました。この論文をもってビットコインの誕生とすればたしかに10歳です。なお、このメーリングリストは現在でも閲覧可能で、URLが公開されています。
なお、仮想通貨ビットコインとして初めて資金移動が行われたのは翌2009年1月3日で、この時の最初のブロックをジェネシス・ブロックと呼びます。
どちらかというと、こちらのほうがビットコインの誕生日としてはふさわしい気がします。

1日(木)
*ニュース
「海外取引所でビットコインが異常値」

*筆者コメント
海外取引所で明らかに異常値と思われる高値での取引が行われ、それがきっかけとなってビットコインをはじめアルトコインも上昇するきっかけになりました。今週は29日に急落を見た直後ということもあって、市場参加者が神経質になっていた面もあったのでしょうが、このような異常値取引について各取引所が個別に取引が行われたとするのは、そもそも無理があるように思います。

先週のコラムでも、まさに国内取引所における異常値取引について書きましたが、その後の業者の対応も含め、あるべき姿について今週は書いてみることとします。

今週のコラム「仮想通貨取引所は何でもあり?(2)」

先週は国内のある取引所でビットコインが異常値で取引されたことを実際のデータとともに事実として記事にしました。今週は海外でも似たようなことが起きていますが、こうした異常値取引を全て実際に行われた取引とすることは常識的に考えてもフェアではありません。

過去に起きた異常値取引で有名な事例として、東証でのジェイコム1円事件がありましたが、これは証券会社対個人の事件として、個人に有利な取引は取り消さないという結果になりました。いっぽうでFXでは金融取引所でランド円事件というものがあり、これは明らかに市場レートから乖離していること、また個人の多くが損失を被ったことから、その異常値による取引は無かったものとして処理されたことがあります。

FXの世界、特にインターバンクでは異常値による取引を行った場合、そればわかって取引をすることは恥ずかしい行為として非難されるものですし、実際に電子取引で長時間に渡って大台違いで取引が行われた際は、すべて本来あるべきレートに後から修正を行いましたが、インターバンクディーラーで文句を言ったトレーダーは一人もいませんでした。

さて、前回の話に戻ります。
今回の事例では業者があくまでも取引は正常に行われたとの一点張りで、異常値であることを認めていません。問い合わせをした人への回答は色々とありますが、一例をあげると以下のようなメールです。

「・・・注文、および約定レコードは通常のマーケット変動にて生成されており注文系のシステムバグはないことが判明いたしました。つまり○○様の注文の値段と実際に約定した価格の乖離はマーケットの変動により正常に約定したことになります。・・・563,000円まで相場が動いたことが確認いただけます。・・・約定したポジションは正常に約定したことにより、取り消しする対応は出来かねてしまうことご了承ください。・・・」 (全体は長いので一部省略して・・・で表示)

問題点は、明らかな異常値の場合でも仮想通貨ならばレートはいくらでも構わないのか、つまり今回の場合は10%程度ですが、仮に100,000円でもシステム上で取引が行われれば正常な約定となるのか?
取引には相手がいるはずですから大きな利益と損失とを抱える人が出てきてしまいます。さらに問題なのは、低い水準にあったレートが他の顧客からのものなのか、あるいはマーケットメーカーとしての自社のディーラーのレートなのか、このあたりも明確ではありません。

後者のようなケースでは、以前それがきっかけで退場したFX業者が米国でありました。利食いはつけず、損切だけつけたという非対称取引と言われるものです。日本ではまだ法律による規制はありませんが、米国では違法行為として規制されています。さすがに、ここまでのケースとは思いたくはありませんが、事故案件として金融庁に届けることは最低限必要だと思いますし、損失を出している個人が存在する以上何らかの対応も必要になってくると思います。

証券取引所における急騰、急落ではCB(サーキットブレーカー)制度があります。これは急激な価格変動が見られた場合に取引を中断するものですが、異常値による取引でないことを確認する意味も兼ねていると私は考えています。このようなCBを短期間行って異常値を検出するようなシステム開発は必要だと思います。フェアな取引の場が提供されない商品は衰退することは金融商品の歴史が示しています。仮想通貨市場の健全な発展のためにも、異常値による取引を排除することは各社と当局で早急に考えるべきテーマと言えるでしょう。

ディスクレーマー

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