チャート上のポイントを抜けて買い安心感
主要仮想通貨価格(日本時間6時)
ビットコイン:6698.5ドル(+1.29%)
イーサリアム:474.47ドル(+1.03%)
リップル:0.50492ドル(+1.69%)
ビットコインキャッシュ:775.88ドル(+0.24%)
【概況】
昨日の仮想通貨取引は上昇して推移しました。米国市場が独立記念日の祝日で休場となっており、市場全体としては手掛かり材料に欠ける展開となっていましたが、仮想通貨取引は堅調地合いを維持しています。日足のテクニカル的なポイントである、ボリンジャーバンドの中心線(20日移動平均線)を上抜けたことが好感され、買い意欲が強まっています。さらに、取引所がハッキングに対して抵抗力を高めていることや、ビットコイン主体のETFの上場に対してSCEが将来的に可能性を開くかもしれない、などといった報道が好感されています。
その一方で、仮想通貨を利用したマネーロンダリングなどの犯罪に対する各国の警戒感は根強く、G20などでもたびたび議論されています。今月21-22日に開催されるG20で仮想通貨に対する包括的な規制案が協議され、犯罪対策についても具体的な方策が示されるのではないか、といった思惑も出ています。こうした取り組みは一時的には仮想通貨に対する警戒感を強める方向に作用するかもしれません。しかし、しっかりとした枠組みの中で取引を行うことができるようになれば、結果的には犯罪対策や投資家保護にもつながることになり、投資に対するハードルは下がることが考えられます。今後の議論の展開次第では投資家にとって望ましくない方向に進む可能性が無いわけではありませんが、よりよい環境になるのではないかと期待したいところです。
【ビットコイン節目】
ビットコインは6/24に年初来安値5762.9ドルを付け、そこから持ち直す動きが展開されています。7/2にここまで何度か意識されてきたボリンジャーバンドの中心線をはっきりと上抜けたことで買い意欲が高まりやすくなっています。まずは現状の価格帯6700ドル前後の水準(チャート赤い点線)がポイントとなるでしょう。
このあたりの水準は今年の3月末から4月頭にかけて意識された価格帯となっています。さらにボリンジャーバンドの+2σの水準が意識されそうです。下値としてはやはり直近の安値であり、年初来の安値でもある6/24の5762.9ドルと思われます。ここはボリンジャーバンドの-2σ水準でもあり、強固な下値支持帯として意識されそうです。逆に言えば、この水準を抜けられると売り圧力が急激に強まる可能性が出てくるため、注意を要する水準と言えるでしょう。ただ、そういった動きになる可能性は急激に低下しているものと思われます。
【ビットコインチャート分析】
ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、現状はバンドの-2σから持ち直し、中心線を突破しての動きです。ボリンジャーバンドの+2σを目指す動きが展開されています。+2σの価格は6900ドル前後の水準です。ここまでは上昇しやすい形となっており、上値余地があると見るべきです。この水準を抜けてくると7000ドル超えを目指す動きとなりそうです。
一方、下落に転じた場合はボリンジャーバンドの中心線が意識されるでしょう。これまでも指摘していますが、ボリンジャーバンドの中心線はここまで何度も意識された水準であり、仮にここで支えられれば上昇トレンドに変化はないということになるでしょう。逆に再度バンドの中心線を割り込む動きを見せた場合はトレンドそのものが下向きという判断をせざるを得ないところです。買い方としては撤退を考える水準と言えるでしょう。
一方でビットコインの週足のボリンジャーバンドを見ると、ボリンジャーバンドの中心線である8050ドルを目指す動きが意識されています。ただ、現状の水準は今年の2月の頭、4月の頭に下値として意識された水準であり、ここをしっかりと抜けることが出来るかがポイントとなりそうです。
【ビットコイン価格の注目ポイント】
8050ドル:ボリンジャーバンド週足の中心線
7050ドル:5/29の安値水準
6900ドル:ボリンジャーバンド日足の+2σ水準
6830ドル:6/19の高値水準
6700ドル:現在値
6380ドル:ボリンジャーバンド日足の中心線
6000ドル:2/6の安値水準・心理的な節目
5860ドル:ボリンジャーバンド日足の-2σ水準
5760ドル:6/24の年初来安値水準
5430ドル:去年の11月12日の安値水準
5395ドル:ボリンジャーバンド週足の-2σ水準
5000ドル:心理的な節目水準
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