仮想通貨週刊レポートBTCは短期底打ちもいったん踊り場(12月第3週)

月曜以降は急騰相場となり、昨日には4000ドルの大台を回復するまでの動きとなりました。

関連通貨:

仮想通貨週刊レポートBTCは短期底打ちもいったん踊り場(12月第3週)

今週の仮想通貨レンジ

時価総額が大きい3つの仮想通貨の週間レンジを示しています。
始値は日曜東京午前9時、高値・安値は始値~金曜正午までのレンジのため、それ以降日曜午前9時までのレンジは含まれていません。なお、各レートとも特定業者のレートは示さず対ドルでの気配値となっていることにご留意ください。

今週の仮想通貨レンジ

Cypto Index(仮想通貨インデックス)の詳細は、サイトTOP右側メニュー「仮想通貨分析情報」から「仮想通貨インデックス」をクリックしてご覧ください。算出の基準日は2017年9月1日です。
また「到達確率チャート」も併せてご利用いただけます。

今週の仮想通貨レンジ 2枚目の画像

チャート(上段から上記表の順番)は、到達確率チャートと同じ1時間足・週7日のチャートです。
週間レンジに含まれていない金曜午後~日曜午前9時の間も表示されています。

今週の振り返りと来週の見通し

今週もドル建てビットコイン(BTC/USD)について、前回執筆時点以降の値動きを振り返りつつ、今後の見通しについて純粋にテクニカルな観点から分析を加えます。

この日足チャートは、ローソク足の足型をそのままに陰陽の着色のみを平均足と同様とすることで、短期的な方向性(白=上昇、黒=下降)を見やすくした独自チャートとなっています。また、一目均衡表を併せて表示することで上下のチャートポイントもわかりやすく示しました。

*中長期の動きと今週の振り返り(日足)

*中長期の動きと今週の振り返り(日足)

先週の段階では「今月中には大台3000ドル割れを視野に入れた展開」と書いたら下げていたのは週末だけで月曜以降は急騰相場となり、昨日には4000ドルの大台を回復するまでの動きとなりました。ビットコインキャッシュに至っては倍以上の暴騰ぶりですから、仮想通貨市場全般にいったん底入れとなったと考えてよさそうです。
4時間足チャートでターゲットを見てみましょう。

*短期的な見通し(4時間足)

*短期的な見通し(4時間足)

紫の四角が1週間ですが、6000ドルの大台を割り込んだ後のいくつかの戻日からここまでの下降トレンドの中でいくつかの戻しがありますが、ここでは11月18日高値5758ドルに注目します。この高値と先週安値3158ドルに対して38.2%戻しが4151ドルとほぼ現行水準。上昇が続くとしてもいったん踊り場となりやすい水準です。
また次のターゲットとして半値戻しの4458ドルがありますが、この水準は11月29日高値と一致していることがわかり、この半値戻しを明確に超えない限りは下降トレンドが終わったとはいえないことになるでしょう。逆にここを上抜けてくるようだと一段の上げが期待できますが、既に1000ドルの上昇を続けていることを考えると、もう少し時間的には先のタイミングとなるイメージです。
来週は今週の上げの中で押した水準のひとつ3600ドルをサポートに上記高値の手前4400ドルをレジスタンスとする週を見ておきます。

今週の主なトピックス

今週の仮想通貨関連のニュースの中から、筆者が気になった内容をコメントともに「主なトピックス」として取り上げていきます。今週も個人的に気になった金融庁関連ニュースを2本、どちらも日経新聞の記事からとなります。

18日(火)
*ニュース
「金融庁、仮想通貨の呼び名を暗号資産に改める」(日経)

*筆者コメント
これまでは仮想通貨という名称を使っていたものをブエノスアイレスG20で暗号資産という名称を使ったことからG20の名称に統一するというものです。日本だけ仮想通貨とあたかも架空の通貨のような名称を使っていたので、一般的に使われているCrypto(暗号)という名称に変えるのは長期的に考えたら良いことだとは思います。
日経の記事では、法定通貨とは明確に違うことを示したい本音があると書かれていますが、そこまで深読みする必要があるかどうか、仮想通貨でも十分に法定通貨とは違う印象だったと思いますし、暗号資産という言葉に不気味な表現とまで書いているのは単に記者の個人的な印象なのではないかと思いながら読みました。
一番気になるのは「仮想通貨羅針盤」の名称がどうなるのか?ですね。

20日(木)
*ニュース
「金融庁、コインチェックを登録業者に認める方針を固めた」(日経)

*筆者コメント
コインチェックは年初にNEM流出事件を起こし、マネックスグループが救済買収しましたが、やはり証券会社の看板と松本社長の名前は大きいようですね。金融庁が19日に登録業者とする方向を示したようです。日経の記事も常に正確ではありませんが、この手の記事は当局側がアナウンス効果を狙っている場合も多く、間違いないところでしょう。
大手の傘下だから認めるというのでは不公平感も出てきますし、金融庁としては以前公表した登録業者に求める要件に沿って進めているのだと思います。今後、他の見なし業者も登録業者となっていくかどうかも興味深いところです。

今週のコラム「ビットコインキャッシュ時価総額4位に」

今週のビットコインは急騰していますが、それ以上の暴騰をしたのがビットコインキャッシュ(BCHを襲名したBCH-ABCのほう)です。仮想通貨羅針盤の本日の時価総額ランキングをご覧ください。上位5つを示してあります。

今週のコラム「ビットコインキャッシュ時価総額4位に」

一番右に7日間の変動率が示されていますが、これを見るとビットコインが+23.73%に対して、ビットコインキャッシュは+138.15%と倍以上になっています。この動きで時価総額4位と5位の間にも明確な金額差が生じ4位のポジションを決定的なものとしました。

しかし、身勝手なハードフォークでの分裂、その後の動きと考えると一時的なものかもしれないという懸念もあり、個人的にはビットコインキャッシュを仮想通貨インデックスに戻すことは無いと思います。

ディスクレーマー

アセンダント社が提供する本レポートは一般に公開されている情報に基づいて記述されておりますが、その内容の正確さや完全さを保証するものではありません。また、使用されている為替レートは実際の取引レートを提示しているものでもありません。記述されている意見ならびに予想は分析時点のデータを使ったものであり、予告なしに変更する場合もあります。本レポートはあくまでも参考情報であり、アセンダント社および二次的に配信を行う会社は、為替やいかなる金融商品の売買を勧めるものではありません。取引を行う際はリスクを熟知した上、完全なる自己責任において行ってください。アセンダント社および二次的に配信を行う会社は、本レポートの利用あるいは取引により生ずるいかなる損害の責任を負うものではありません。なお、許可無く当レポートの全部もしくは一部の転送、複製、転用、検索可能システムへの保存はご遠慮ください。

関連記事

ページトップへ戻る