年末年始の動きと目先の展望
明けましておめでとうございます。2019年も仮想通貨羅針盤、大塚亮ともどもよろしくお願い申し上げます。さて、今回は年末年始の各市場動きと目先の展望を考えてみたいと思っています
さて、上のチャートがビットコイン/ドルの週末から年始にかけての2時間足です。動きそのものは大きく見えるかもしれませんが、350ドル程度のレンジに収まっています。年末だったからと言ことができるかもしれませんが、その間にドル/円が急落するなどリスク回避的な動きが強まっています。さらに昨日のNYダウは600ドル以上の下落となっています。そうした動きを受けてもビットコイン/ドルはレンジ圏での推移を維持したということになります。去年から何度となく話していますので、現状の仮想通貨の推移と株式市場や為替相場との相関性はほとんどないということはご理解いただけていると思いますが、今年に入ってもまだ相関性は低いのではないかと思わせる動きだったように思われます。
『2018年を振り返る』でも述べましたが、今年に関して言えばバブルが弾けてすぐの局面であり、急激な持ち直しなどは期待しにくいところかと思われます。それ以上に注意すべきはさらに下値があるかどうかといったところではないかと思っています。つまりバブル後の安値はもう付けたのかどうか、といった点になるでしょう。目先は4000ドルを挟んでやや落ち着いた動きになっていますが、去年の12月14日の3280ドル前後の水準を割り込むことはないのかがまずは重要となるでしょう。仮に割り込むことになれば下値はさらに深くなり、3000ドル前後の水準が意識されることになるでしょう。そこをも割り込むと2000ドルが視野に入ってきます。価格の下落はマイナーにとって死活問題です。GMOやDMMが相次いでマイニング事業から撤退というニュースも流れましたが、マイニング業者の減少は一時的に決済の時間が長くなるなどの利便性の低下をもたらすのでは、と懸念されるところではあります。
ビットコインETF承認に関するニュースも増えてくるものと思われます。去年の乱高下やその後の状況などを考えると、承認に関しては難しいのではないかと考えていますが、市場の期待感などが相場を動かす可能性は十分にあるでしょう。
ビットコインをはじめとする仮想通貨全体としては急激な動きとなりにくい1年になるのではないかと考えています。投資対象として考えるのであればやや難しい局面ということができるかもしれません。しかし、こういった状況だからこそ仮想通貨そのものに対する理解が進む1年になるのではないかと期待もしています。仮想通貨羅針盤がその理解を進める一助となれるよう、2019年も努めてまいりますので、改めてよろしくお願い申し上げます。また、来週からは通常通りの執筆となります。
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