ウェブサイト「仮想通貨羅針盤」について

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「仮想通貨羅針盤」は株式会社カカクコムが提供する仮想通貨とブロックチェーンに関する情報サイトです。専門家による質の高い関連情報を無料で提供いたします。

「仮想通貨羅針盤」では、昨今、あたかも投資商品のように取り扱われる仮想通貨の日々の動きも追いながらも、最終的には「ブロックチェーン(分散型台帳技術)」全体の動きを中立の立場で展望することをサイトの基本に据えてゆきたいと考えています。

2010年代前半にビットコインが海外を中心に最初のブームとなったとき、ビットコインとビットコインを世に出すために生み出されたブロックチェーン(分散型台帳技術)と呼ばれる新しい概念は、「完全自由主義(リバタリアニズム)」を信奉する人たちに広く受け入れられました。
それは、彼らがこの中央での一元的なコントロールを否定し、国境を越える新しい概念の向こう側に、「リバタリア」(※)を想起させる、これまでにない自由の匂いを嗅ぎ取ったからに違いありません。

(※)(「リバタリアニズム」の語源となった「リバタリア」は、18世紀初頭に海賊に身を投じたフランス人ミッソンとその指南役であったイタリアの修道士カラチオーリが、現在のマダガスカル島北西にうち立てたとされる「国家」。そこでは当時としては異例の完全な自治と個人の自由の尊重、人種差別の否定、互選制による議会、互助的な保険・年金制度さえ整った「理想郷」が実現していたとされています。しかし、存立基盤を海賊行為に依存するという根本的な矛盾を抱えていた「リバタリア」は、ある日、過半が遠征中の不意を、友好的だったはずの原住民に突かれてあっけなく陥落、ミッソンとカラチオーリもその過程で命を落とします。)

ただし、このサイトが始まる2018年の夏の時点において、当初ビットコインとブロックチェーンの向こう側に垣間見えたかに思えた「完全な自由」の姿はもうどこにもありません。
ビットコインが世に出てから約10年、度重なるハッキング事件や犯罪組織による仮想通貨の悪用、仮想通貨相場の狂乱と暴落、そして各国当局による法規制の強化といった流れの中でこの現代の「リバタリア」も既に崩壊してしまったといってよいでしょう。
一方でミッソンが倒れた後300年を経た現在、無制限の自由や理想の社会はなくても、多くの国で民主主義や平等主義が法制化され共通の概念として根づいているように、現代の「リバタリア」を離れたブロックチェーンも、将来性のある技術としての現実社会との接点を探し、法制化を受け入れながら次の時代に何かを残すための模索と変化を続けているといえるのではないでしょうか。

「仮想通貨羅針盤」では仮想通貨を含むブロックチェーン全体の動きを追いかけながら、この新しい技術の向かう方向と世の中への浸透を、ユーザーの皆様と俯瞰し考えてゆけたらと思います。

2018年7月「仮想通貨羅針盤」 編集部

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