ビットコイン相場のテクニカル分析(2019年4月後半)

ビットコインの対円相場は、昨年12月に付けた35.4万円をボトムに切り返すと、その後の2度に亘る「三角持ち合い」からの「上放れ」を経て

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ビットコイン相場のテクニカル分析(2019年4月後半)

1. 概況

1.	概況

ビットコインの対円相場は、昨年12月に付けた35.4万円をボトムに切り返すと、その後の2度に亘る「三角持ち合い」からの「上放れ」を経て(添付チャートの赤丸部分)、足元で上昇モメンタムを強めつつあります。こうした動きの背景には、①世界的な金融緩和期待がリスク選好ムードをもたらしていることや、②資金決済法及び金商法の国会提出を経て、仮想通貨市場に健全化ムードが広がりつつあること、③ビットコインETF上場や米インターコンチネンタル取引所のBakktローンチなど、機関投資家参入を想起させる潜在的な好材料を向こう1-2年に控えていること、④大手企業による仮想通貨業界への参入がグローバルに進んでいること等が挙げられます。4/10には、約4ヵ月ぶり高値となる60.8万円を記録するなど、心理的節目65万円(赤の点線)が視野に入ってきました。本稿では、ビットコイン相場の先行きについて、テクニカル分析、ポジション分析の観点で考察したいと思います。

2. 移動平均線

2.	移動平均線

2月下旬に発生した21日移動平均線(青)と90日移動平均線(緑)のゴールデンクロスを皮切りに、ビットコインの対円相場はその後上昇モメンタムを強めました。まさに教科書的な動きと言えるでしょう。4月上旬には、約1年ぶりに200日移動平均線(赤)を突破した他、4月中旬にかけては、21日移動平均線(青)と200日移動平均線(赤)のゴールデンクロスも実現しました。現在は、「①下落→②下げ止まり→③揉み合い→④持ち直し→⑤上昇」といった一連のサイクルの④のステージに位置しております。心理的節目65万円を突破できれば、⑤のステージ入りも視野に入ります。

3. ボリンジャーバンド

3.	ボリンジャーバンド

トレンドの方向性を示唆するボリンジャーバンドのミッドバンド(上段チャートの赤色の線)は、①右肩上がりの形状を維持している他、②実体部分がミッドバンドの上方に位置していることから、ビットコインの対円相場は極めて強い上昇トレンドと判断できます。

ビットコインのボラティリティを表すバンド幅(下段チャートの青色の線)は、極度の膠着を表すスクィーズゾーンからの上放れが確認されます。一般的にバンド幅が極度に狭まるスクィーズの出現は「トレンドの始まり」を、バンド幅が極度に広がるボージの出現は「トレンドの終焉」を示唆します。3月~4月中旬にかけて見られたのは、トレンドの始まりを表す「スクィーズ」からの「上放れ」です。つまり、昨年12月以降続いてきた膠着相場が終焉し、4月以降、上昇トレンドが新たに始まることが示唆されます。但し、足元で再びバンド幅が縮小傾向にある点には一定の留意が必要でしょう。

相対的な価格の高さを表す%b(中段チャートの緑色の線)は、0.5~1.0のエリアで推移しており、過熱感は特段見られません。この為、%bの0.5付近は押し目買いゾーンとして機能しそうです。

4. 一目均衡表

4.	一目均衡表

2月中旬にかけて一目均衡表雲上限を突破すると、その後も、遅行線の実体上抜け、転換線の基準線上抜けに成功しました。足元では強い買いシグナルを表す「三役好転」が実現するなど、上昇モメンタムを一段と強めつつあります。一目均衡表の雲は5月以降段階的に切り上がりますので、ビットコインの対円相場も、従来までの30-50万円レンジから、50-70万円レンジへ切り上がるものと予測されます。

5. RSI

5.	RSI

オシレータ系指標の代表格であるRSIは、引き続き買われ過ぎシグナル(70%超)が点灯しております(71.63%)。短期的にみれば、「現物保有者による利食い売り」や「短期筋による逆張りショート」を通じて、一時的な反落リスクも警戒されます。但し、週足ベースで見たRSIは未だ58.1%に留まるなど、中長期的に見れば過熱感は見られておりません。この為、ビットコインの下値余地は乏しく、押し目は比較的浅いものに留まると考えられます。

6. 先物動向

6.	先物動向

米商品先物取引委員会(CFTC)が公表する、シカゴ・オプション取引所(CBOE)及びシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の4月16日時点のビットコイン先物建玉一覧を確認すると、買い持ち(ロング)と売り持ち(ショート)の差を表すネットポジション(現在はネットショート)が足元で急縮小していることが分かります。ビットコイン相場を巡るセンチメントの改善を受けて、ヘッジファンドなどプロ投資家がショートポジションをクローズし始めている可能性もあり、注意が必要です。

7. オプション動向

7.	オプション動向

世界で最も仮想通貨オプションの流動性を集めるオランダのderibit社の建玉(6月28日行使期日分のBTCオプション)を確認すると、6000ドル(≒672,000円)行使価格のオプションに建玉が集中していることが分かります。リスクリバーサルも2ヵ月前までのBTCプットオーバーからBTCコールオーバーに転じるなど、ビットコイン価格の上昇を織り込む動きが足元で急速に広がりを見せています。こうした動きの背景には、ビットコイン価格の上昇を期待する投資家によるBTCコールの買い圧力の増加と、マイナーによるコスト改善目的のカバードコールニーズの減少が挙げられます。

8. まとめ

以上の通り、ビットコイン相場は、テクニカル的にみれば、①三角持ち合いからの上放れ、②移動平均線のゴールデンクロス、③一目均衡表の三役好転、④右肩上がりのミッドバンド、⑤先物市場に見られるショートポジションの減少、⑥オプション市場に見られるBTCコール買い圧力の高まりなど、「上昇モメンタムの強さ」が確認されます。オシレータ系指標に一部買われ過ぎシグナルが点灯しておりますが、週足ベースでは未だ中立水準にあり、押し目は出来たとしても比較的浅いものに留まると予想されます。当方では、ビットコイン相場の上昇をメインシナリオに据えており、今月から来月前半にかけて、心理的節目65万円を突破する展開を予測いたします。

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