ヤバイ!仮想通貨その9「仮想通貨が通貨として使われないワケ」

日本でもQRコード決済が普及し始めた。楽天ペイやLINE Pay、Origami Pay、PayPayメルペイ、au Pay、d払い、pringなど

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ヤバイ!仮想通貨⑨「仮想通貨が通貨として使われないワケ」

日本でもQRコード決済が普及し始めた。楽天ペイやLINE Pay、Origami Pay、PayPay、メルペイ、au Pay、d払い、pringなど挙げればキリがないほどの数があり、どれを選ぶかで迷う人もいるだろう。
基本的な仕組みは、スマホの画面上にQRコードを表示させ、お店側がQRコードリーダーでそれを読み取って決済するか、ユーザーがスマホのカメラでQRコードを読み取って決済するという流れになる。お店側はクレジットカードリーダーのような、高額な端末を用意する必要がないため、極端な話、路面店の青果店でもキャッシュレス決済の利便性を導入できる。

日本のキャッシュレス比率は世界的に見ても低く、2016年時点で約20%と言われている。これは電子マネー、デビットカード決済、クレジットカード決済を合わせたものだ。2008年が11.9%だったので、この8年で倍になったのは事実だが、2016年時点で各国のキャッシュレス比率を比べると、日本の20%に対して米国が46%、中国が60%(2015年の数字)、韓国がなんと96.4%となっている。日本政府は2020年に向けて、キャッシュレス比率を40%程度まで引き上げることを目指しているが、それでも韓国や中国に比べて、大幅にキャッシュレス化が遅れているのは事実だ。

日本においてキャッシュレスが進まないのは、それだけお札に対する信頼性が高いからだ。日本のお札は、世界で最も偽造するのが難しいことで知られている。逆に、中国などでキャッシュレス決済が普及しているのは、それだけお札に対する信頼性が低いことの裏返しといっても良い。ちなみに韓国においてキャッシュレス決済が大きく伸びたのは、同国が1997年のアジア通貨危機で経済が破たんし、そこから脱するための消費振興策として、クレジットカード決済について利用額の一部を所得控除するという税制優遇策を実施したからだ。国策としてキャッシュレス決済を推進したのである。

ところで、これらのキャッシュレス決済はすべて法定通貨がベースになっているが、キャッシュレス決済という点では仮想通貨もその一種といっても良いだろう。そもそも「マイニング」という行為は、その言葉から何となく、どこかに隠されている仮想通貨を掘り起こすというイメージにつながるが、実態は全く違う。ビットコインなどの仮想通貨を用いて決済したり、送金したりする人がいる時、二重払いや不正取引を防ぐため、その正当性を確認するための計算を行うのがマイニングである。ブロックチェーンの技術を用いて、海外送金、少額送金を各段に安い手数料で可能にしたものが、仮想通貨なのだ。ビットコインなど仮想通貨の価格が、2017年12月にかけて急騰したため、決済手段というよりも投機対象という見方が広まってしまったが、仮想通貨の本来の役目は決済手段であり、投機対象ではない。

では、仮想通貨は決済手段として使われているのかということだが、現状はほとんど普及していない。以前、ある仮想通貨のセミナーに参加した時、130人くらいの参加者に「仮想通貨を持っていますか?」と質問すると、大半の人が手を挙げたのに、「では、実際に仮想通貨でお買い物をしたことがある人は?」と質問したら、手を挙げたのはたったの3人だった。このことからも、仮想通貨が決済手段という認識を持っている人は、ほとんどいないと推察される。
ビックカメラは、決済方法のひとつにビットコイン決済を用意している。が、これも目立って利用者が増えているという話を全く聞かない。恐らく、ビックカメラでビットコイン決済が出来ることを知らない人の方が多いだろう。
ちなみにビックカメラのビットコイン決済は、仮想通貨取引所に口座を開いて初めて利用できるが、気になるのは、常時変動しているビットコインで決済する場合、どの時点の価格を用いるのかだ。

聞くところによると、1日1回締めて、翌日渡しで決済するというが、この締めた時点から翌日渡しをする時点までに、相場が大きく変わってしまうことも十分に考えられる。
たとえばお客さんがあるモノを3万円分、購入した時点の支払いが、ビットコイン建てで0.06BTCだったとしよう。この時の1BTCあたりの価格は50万円だが、そこから相場が大きく崩れてしまい、翌日の受渡時点のビットコイン価格が1BTC=40万円まで下落していたら、受渡の際、仮想通貨取引所はビックカメラから0.075BTCを受け取らないと、0.015BTC分だけ損失を被ることになる。

そして実際に、このように相場が変動した場合の損失分は、仮想通貨取引所が補填する形になっていると聞く。これでは仮想通貨取引所の側も、リスクが高すぎるため、怖くて仮想通貨決済を普及させるのに、二の足を踏むだろう。

仮想通貨決済が普及しない理由は、もちろん日本ではまだキャッシュレス決済の文化が定着していないこともあるが、やはり投機対象とみなされていることから来るボラティリティの高さも、決済手段としての仮想通貨がなかなか普及しない原因の一つだと考えられる。

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