リップル相場のテクニカル分析(2019年6月後半)

リップルの対円相場(以下、XRPJPY)は、昨年8月に付けた安値27.91円をボトムに底打ちすると、その後約8ヶ月間に亘る「三角持ち合い」からの「上放れ」を経て

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リップル相場のテクニカル分析(2019年6月後半)

リップル相場のテクニカル分析(2019年6月後半)

1. はじめに

リップルの対円相場(以下、XRPJPY)は、昨年8月に付けた安値27.91円をボトムに底打ちすると、その後約8ヶ月間に亘る「三角持ち合い」からの「上放れ」を経て(添付チャートの赤丸)、心理的節目50円の突破に成功しました。5/16には、約6ヵ月ぶり高値となる52.45円まで急騰するなど、昨年11月に発生した仮想通貨(暗号資産)大暴落前の高値64.60円を射程圏内に収めつつあります。

1.	はじめに

こうした底堅い動きの背景には、①世界的な金融緩和期待を背景にリスクアセットとしての仮想通貨(暗号資産)需要が高まっていること、②改正資金決済法及び改正金融商品取引法の可決・成立を受けて仮想通貨(暗号資産)市場に健全化ムードが広がりつつあること、③機関投資家参入を想起させ得る潜在的な好材料が増えつつあること、④米中貿易摩擦の激化やグローバルに広がる地政学的リスクを背景にリスク回避先としての仮想通貨(暗号資産)需要が生まれつつあることなど、市場全体に見られるマクロ的な側面に加えて、⑤米国の大手取引所CoinbaseにてXRPがNY州でも取引可能となったこと、⑥格付け会社WeissRatingsにてXRPに最高位格付けが付与されていること、⑦xRapidを採用する国際送金会社MercuryFXなどで同サービスを用いた送金ルートの拡大が発表されたこと、⑧ドイツのシュツットガルト証券取引所にてXRPのETNが上昇されたこと、

⑨SBIグループを中心にXRP関連ビジネスの拡大が報じられていること、⑩ブラジルの証券会社Front ExchangeがRipple社と提携した送金システムSimpleを発表したこと、⑪Ripple社のブラジル進出が報じられたこと、⑫米国のgoLance社がリップルネットへの参加を表明したことなど、XRP単体でのミクロ的な要因の増加が挙げられます。もっとも、50円付近では戻り売り意欲も根強く、50円台での定着は未だ実現できておりません。5/16に52.45円を付けた翌日には、39.10円まで急反落しましたし、5/30に51.89円を付けた翌日にも44.98円への深めの調整が見られました。心理的節目50円が市場参加者に注目されている証左と言えそうです。本稿では、XRPJPY相場の先行きについて、テクニカル分析の観点で考察いたします。

2. 移動平均線

2.	移動平均線

XRPJPY相場は、5/14の急騰を経て、重要チャートポイントとして意識されてきた200日移動平均線の突破に成功しました(添付ファイル黒丸部分)。その後も21日移動平均線と90日移動平均線のゴールデンクロス、21日移動平均線と200日移動平均線のゴールデンクロス、90日移動平均線と200日移動平均線のゴールデンクロスを実現するなど、短期・中期・長期全ての移動平均線で上昇モメンタムの強さが確認されます。

3. ボリンジャーバンド

3.	ボリンジャーバンド

トレンドの方向性を示唆するボリンジャーバンドのミッドバンド(上段チャートの赤線)は、5/13以降、「右肩上がりの傾斜」を強めましたが、足元で再び「横ばい」へと下方シフトしました。また、ボラティリティの大きさを表すバンドワイズチャート(中段チャートの青線)も「ボージ」からの下放れが見られるなど、短期上昇トレンドの終焉が確認されます。2度に亘る50円トライの失敗を受けて、XRPJPY相場はひとまず踊り場に突入したと考えられます。

4. 一目均衡表

4.	一目均衡表

一目均衡表を確認すると、6月入り後のXRPJPY相場の反落を経て、遅行線のローソク足接触、転換線の基準線下抜けが実現しました。5月以降続いてきた「三役好転」が終了したことで、上昇モメンタムは幾分弱まったと判断できます。しかし、一目均衡表雲上限付近では下げ渋る動きが見られることから、一定の底堅さも確認されます。40円台で底固めできれば、6月下旬以降、再び騰勢を取り戻す蓋然性は十分ありそうです。

5. RSI

5.	RSI

オシレータ系インジケーターのRSIは、引き続き中立水準に位置しております。過熱感(買われ過ぎ感or売られ過ぎ感)は見られておらず、50円超で造成された俄かXRPJPYロングの投げは一巡したと考えられます。ポジションが相応に軽くなったことで、XRPJPYロングの再構築に期待が集まります。

6. 他通貨との相対比較

6.	他通貨との相対比較

2019年1月1日時点を100として時価総額上位6通貨を標準化すると、リップル以外の5通貨全てが年初来大幅プラスで推移する中、リップルのみ年初比微増に留まる冴えない状態が続いております。背景には、①2017年後半以降のXRPブームを経て、既に持ち値の悪いロング保有者が国内に多数存在すると考えられること、②送金業者を中心に既にXRPの在庫を大量に抱えている可能性があること、③ブリッジ通貨というユニークな性質上(送金側でXRP買い需要が生まれると同時に受取側でXRP売り需要が発生する為)、「価格押し上げ効果は乏しいのではないか」との見方が一部でくすぶっていること、④中央集権的な発行体の存在など需給以外における価格決定要因が存在すること等が挙げられます。XRPが他の仮想通貨(暗号資産)と既に無相関関係になっている可能性は否めませんが、同通貨を仮想通貨(暗号資産)として「一括り」に捉えた場合、リラティブ・バリューの観点で相当な「割安水準」にあると判断できます。

7. まとめ

以上の通り、XRPJPY相場は、①200日移動平均線の半年ぶり上抜け、②短・中・長期移動平均線のゴールデンクロス、③心理的節目50円越えの達成、④他通貨と比べた相対的な割安感など、テクニカル的にみて、上昇トレンドの継続が意識されます。足元では、一目均衡表三役好転の終焉や、ボリンジャーバンドのミッドバンド割れなど、上昇トレンドの過程で見られる一時的な「踊り場」への突入が確認されますが、一目均衡表雲上限をサポートに下値余地は限られそうです。5/16、5/30に続いて、3度目の正直で50円越えが実現すれば、昨年11月に付けた高値64.60円まで一気に上伸する展開も想定されます。事実、HuobiDMやCryptofacilitiesで取引されている差金決済型XRPUSDのスワップレートを確認すると、期先が高くなるプレミアム(コンタンゴ)が常態化するなど、XRP相場を巡る先高観の強さが確認されます。当方では、6月後半にかけて、XRPJPY相場が騰勢を取り戻す展開をメインシナリオとして予想いたします。

6月後半の予想レンジ:40.0円-55.0円

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