リップルの価格分析 『年初来安値圏から持ち直すも上値余地は限定的』(7月4週目)

XRPJPY相場の先行きについて、テクニカル分析の観点で考察したいと思います。

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リップルの価格分析 『年初来安値圏から持ち直すも上値余地は限定的』(7月4週目)

1. 概観

1.	概観

リップルの対円相場(以下、XRPJPY)は、昨年8月に付けた安値27.91円をボトムに底打ちすると、その後約8ヶ月間に亘る「三角持ち合い」からの「上放れ」を経て、心理的節目50円の突破に成功しました。6/22には、一時53.50円まで続伸するなど、約7ヵ月ぶり高値更新を実現しております。
こうした動きの背景には、①世界的な金融緩和期待を背景にリスクアセットとしての仮想通貨(暗号資産)需要が高まっていることや、②改正資金決済法及び改正金融商品取引法の可決・成立を受けて仮想通貨(暗号資産)市場に健全化ムードが広がりつつあること、③機関投資家参入を想起させ得る潜在的な好材料が増えつつあることなど、市場全体に見られるマクロ的な側面に加えて、④xRapidの実用化への期待感や、⑤SBIグループをはじめXRPを用いたビジネス展開の取り組み開始など、XRP単体に見られるミクロ的な要因の増加も挙げられます。

もっとも、50円前後では戻り売り意欲も根強く、50円台での定着には未だ至っておりません。事実、5/16に52.45円を付けた翌日には、39.10円まで急落しましたし、5/30に51.89円を付けた翌日にも44.98円まで深めの調整が見られました。今回のセッションにおいても、6/22に53.50円を付けた3週間後の7/16に31.90円まで暴落するなど、3度目の上値トライも結局失敗に終わりました。心理的節目50円を市場参加者が意識している証左と言えそうです。
本稿では、XRPJPY相場の先行きについて、テクニカル分析の観点で考察したいと思います。

2. 移動平均線

2.	移動平均線

XRPJPY相場は、53.50円(6/22)をトップに反落に転じると、7/16には31.90円まで下げ幅を広げました。この間、21日移動平均線と90日移動平均線がデッドクロスした他、約2ヵ月ぶりに200日移動平均線の下抜けにも成功しました。短期的に見て、「中立」→「下落」へのトレンド転換が意識されます。

3. ボリンジャーバンド

3.	ボリンジャーバンド

トレンドの方向性を示唆するボリンジャーバンドのミッドバンドは、「右肩下がりの傾斜」を維持するなど、下落モメンタムを強めつつあります。但し足元ではここ1週間続いてきたバンドウォーク(バンドウォーク下限に沿って下落を続ける相場展開)からの上放れが実現するなど、やや持ち直しの兆しも見えつつあります。目先は40円近辺に位置するボリンジャー・ミッドバンドを上抜けられるか否かがポイントとなりそうです。

4. 一目均衡表

4.	一目均衡表

一目均衡表を確認すると、遅行線のローソク足下抜け、転換線の基準線下抜け、ローソク足の雲下限下抜けが全て揃う「三役逆転(※強い売りシグナル)」が実現しました。テクニカル的にみて、「中立」から「下落」へのトレンド転換が意識されます。31.90円(7/16)をボトムに、足元35円台半ばへと持ち直しつつありますが、一目均衡表転換線(36円前後)付近では戻り売りが強まる可能性もあります。もっとも、同水準をクリアに突破することができれば、短期筋のショートカバーを誘発する形で一気に買戻しが強まる恐れもあり注意が必要です。

5. RSI

5.	RSI

オシレータ系インジケーターのRSIは中立圏内(30%から70%の範囲内)での推移に留まっており、過熱感(買われ過ぎ感、売られ過ぎ感)は特段見られておりません。

6. 他通貨との相対比較

6.	他通貨との相対比較

今年初を100として主要仮想通貨(暗号資産)を標準化すると、リップル以外の5通貨全てが年初来大幅プラスで推移する中、リップルのみ年初来マイナス圏に沈む冴えない状態が続いております。背景には、①2017年後半以降のXRPブームを経て、既に持ち値の悪いロング保有者が国内に多く存在すると考えられること、②送金業者を中心に既にXRPの在庫を抱えている可能性があること、③ブリッジ通貨というユニークな性質上、価格押し上げ効果に乏しいとの見方が一部でくすぶっていること、④需給以外の価格決定要因としてリップル社による定期的な売り圧力が存在すること等が挙げられます。もっとも、上記②③④はマーケットメイカーの参入に伴う流動性の改善と、xRapidを介した海外送金需要の高まりに応じて解消される可能性が高く、短期的な影響に留まるものと考えられます。いずれにせよ、XRPはリラティブ・バリューの観点で「極めて割安」と整理できます。

7. まとめ

以上の通り、XRPJPY相場は、7カ月ぶり高値圏(53.50円)からわずか3週間で年初来安値圏(30-32円ゾーン)へと暴落しました。足元やや持ち直しの兆しを見せつつありますが、①移動平均線のデッドクロス、②200日移動平均線の下抜け、③ボリンジャー・ミッドバンドの右肩下がりの傾斜、④強い売りシグナルを表す一目均衡表・三役逆転などの形状を考慮すれば、油断は禁物です。35-40円ゾーンに控えるレジスタンスポイント(一目均衡表転換線やボリンジャー・ミッドバンド、200日移動平均線や21日移動平均線、90日移動平均線)を前に上値は徐々に重くなると考えられるからです。当方では、中長期的な上昇をメインシナリオに据えつつも、短期的には伸び悩む動きが続くと予想いたします。(7月後半の予想レンジ:30.0円-40.0円)

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