リップルの価格分析 『リブラショックに連れる形でXRP安が進行。30円割れも射程圏内に』

XRPJPY相場は、7カ月ぶり高値圏(53.50円)から急落し、足元で再び、年初来安値圏(30-32円ゾーン)へ突入しました。

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リップルの価格分析 『リブラショックに連れる形でXRP安が進行。30円割れも射程圏内に』

1. 概観

リップルの対円相場(以下、XRPJPY)は、昨年8月に付けた安値27.91円をボトムに底打ちすると、その後約8ヶ月間に亘る「三角持ち合い」からの「上放れ」を経て、心理的節目50円の突破に成功しました。6/22には、一時53.50円まで続伸するなど、約7ヵ月ぶり高値を更新しております。もっとも、3度目の正直となった50円台定着が失敗に終わると(①5/16に52.45円を付けた翌日に39.10円まで急落、②5/30に51.89円を付けた翌日に44.98円まで急落、③6/22に53.50円を付けた7週間後に30.63円まで急落)、失望感からXRPロングの投げや、XRPからBTCへの資金シフトが活発化。8/9には30.63円まで下げ幅を広げるなど、30円の大台割れがいよいよ視野に入り始めました。

1.	概観

こうした冴えない動きの背景には、XRPのライバルとなり得るプロダクトの増加が挙げられます。具体的には①Facebookのリブラや、②暗号資産版Swift、③Hyper Ledger Fabric + XLM連合、④JPモルガンコイン、⑤Fnality、⑥Swift gpiなどの台頭が考えられます。特にFacebookのリブラに対して世界中の政府・当局が懸念を表明したことで、既存金融の既得権益を脅かし得るXRPに対しても同様の懸念が及んだものと推察されます。

事実、リブラとXRPを比較する分析記事や報道は急増しました。リップル社のガーリングハウスCEO自らが「リブラとの違い」を説明する場面も度々見られました。xRapidの拡大やマネーグラムとの連携など好材料も増えつつありますが、暫くはこうしたネガティブムードに打ち消される苦しい局面が続きそうです。本稿では、XRPJPY相場の先行きについて、テクニカル分析の観点で考察したいと思います。

2. 移動平均線

2.	移動平均線

XRPJPY相場は、53.50円(6/22)をトップに反落に転じると、8/9には30.63円まで下げ幅を広げました。この間、21日移動平均線と90日移動平均線のデッドクロス、約2ヵ月ぶりとなる200日移動平均線の下抜け、21日移動平均線と200日移動平均線の下抜けが見られるなど、「中立」→「下落」へのトレンド転換が強く意識されます。

3. ボリンジャーバンド

3.	ボリンジャーバンド

トレンドの方向性を示唆するボリンジャー・ミッドバンドが、「右肩下がりの傾斜」を維持している他、ボリンジャーバンド下限に沿って下落を続けるバンドウォークも発生するなど、テクニカル的にみてXRPJPY相場の下落リスクが警戒されます。但し、バンドワイズチャートは、ボラティリティが極度に狭まるスクィーズゾーンに差し掛かってきており、ここから先は、ボラティリティの上昇に伴う、XRPJPYの買戻しリスクが警戒されます。暫くはボラティリティの動きに注意が必要でしょう。

4. 一目均衡表

4.	一目均衡表

一目均衡表では、遅行線のローソク足下抜け、転換線の基準線下抜け、ローソク足の雲下限下抜けが全て揃う「三役逆転(※強い売りシグナル)」が継続中です。テクニカル的にみて、「下落」トレンドの継続が意識されます。

5. RSI

5.	RSI

オシレータ系インジケーターのRSIは中立圏内(30%から70%の範囲内)での推移に留まるなど、過熱感(買われ過ぎ感、売られ過ぎ感)は特段見られません。但し、足元でダイバージェンス(実勢レートが下落している最中に、RSIが右肩上がりに浮上し始める現象)の兆しが見えつつありますので、トレンド転換(下落→中立→上昇)の可能性には留意が必要でしょう。

6. 他通貨との相対比較

6.	他通貨との相対比較

今年初を100として主要仮想通貨(暗号資産)を標準化すると、リップル以外の4通貨全てが年初来プラス圏(100以上)で推移する中、リップルのみ年初来マイナス圏(100未満)に沈む冴えない状態が続いております。背景には、①2017年後半以降のXRPブームを経て、既に持ち値の悪いロング保有者が国内に多く存在すると考えられること、②送金業者を中心に既にXRPの在庫を多く抱えている可能性があること、③ブリッジ通貨というユニークな性質上、価格押し上げ効果に乏しいとの見方が一部でくすぶっていること、④需給以外の価格決定要因としてリップル社による定期的な売り圧力が存在すること、⑤XRPのライバルとなり得るプロダクトが増加傾向にあること等が挙げられます。もっとも、上記②③④はマーケットメイカーの参入に伴う流動性の改善と、xRapidを介した海外送金需要の高まりに応じて解消される公算が大きく、短期的な影響に留まるものと推察されます。いずれにせよ、XRPはリラティブ・バリューの観点で「極めて割安」と判断できます。

7. まとめ

以上の通り、XRPJPY相場は、7カ月ぶり高値圏(53.50円)から急落し、足元で再び、年初来安値圏(30-32円ゾーン)へ突入しました。①移動平均線のデッドクロスや、②200日移動平均線の下抜け、③右肩下がりのボリンジャー・ミッドバンド、④強い売りシグナルを表す一目均衡表・三役逆転などを考慮すれば、心理的節目「30円」割れの可能性も十分想定されます。当方では、中長期的な上昇をメインシナリオに据えつつも、短期的には「上値の重い」展開が続くと予想いたします。(8月の予想レンジ:27.5円-42.5円)

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